こんにちは心理学コミュニケーション講師の『いからず』です。

この記事をご覧いただいているのは、部下が

◆言うことを聞かない
◆受け身で、自分から行動してくれない
◆いつも同じ失敗をする
◆何を考えているのかわからない

などの悩みを抱えていらっしゃる上司の立場の方だと思います。

これらの悩みは、どれか１つだけがあてはまるというよりは、どれか１つあてはまるならば他のものもあてはまっていたりするんじゃないでしょうか。

＜たった３文字の魔法の言葉＞

これらの問題を一気に解消できる魔法の言葉があると言ったら信じますか？
いや、簡単には信じられないですよね。でもあるんです。本当に。

その言葉は、

『いいね』

というたった３文字の言葉です。

もちろん、この言葉は多かれ少なかれ使ったことがありますよね。
でも、職場で、部下に対してどれくらいこの『いいね』という言葉を使っていますか？

＜魔法の言葉の効果とは？＞

きっと、あなたが「言うことを聞かない」と感じている部下に対してこの『いいね』を使う機会は限りなく0に近いんじゃないでしょうか。
「いや、それはその部下が悪いんだよ。だって私の言うこと全然聞かないし、本当に良いところなんてないんだから。」と思われたりする方もいるかもしれません。

でも、だからこそこの『いいね』がとても高い効果を発揮するんです！
少し飛躍した言い方になってしまいましたが、この『いいね』には３つの大きな心理学・脳科学的な効果があります。（この『いいね』の詳しい効果については、この記事の最後にリンクを載せておきますので、興味のある方はそちらもご覧ください。）

３つの効果を簡単にお伝えすると

1. 相手の「存在」と「行動」を認める効果
2. 相手の良い部分を自然と自分の脳が探そうとする効果
3. 自分自身のメンタルもポジティブになる効果

です！

＜魔法の言葉の取り扱い説明書＞

例えば、部下が重要なプロジェクトを任され、その仕事で失敗してしまったとき、何て声をかけますか？
部下から「失敗した」という事実を聞いた途端、第一声で「なんで失敗したんだ？」って言ってしまったりしていませんか。そうではなくても、やっぱり少しは焦ったりイラッとして原因を追求してしまったりしがちですよね。

もちろん、上司としては原因をしっかり見極めて、同じ失敗を繰り返さないように部下を指導するのは大切なことです。

しかし、相手が「言うことを聞かない」と感じている部下であれば、きっと上司であるあなたとの信頼関係は良好とは言えない状態だと思います。そんな部下に原因を追求したらどう感じるでしょうか？「怒られるの嫌だな。この上司、私のこときっとわかってくれないし。」などと感じたり、「どうして失敗したのか？」と聞かれても部下は「責められている」と感じて上司に怒られないで済む言い訳を考えることに頭を使うことになるかもしれません。

では、もし部下がそんな失敗をしてしまったときに、上司から『いいね！』と声をかけられたらどうでしょう。
例えば、「いいね！結果は残せなくて残念だったけど、最後まで精一杯やったな！」などと声をかけられたら、その部下はどんな反応をするでしょうか。
びっくりして、「あ、はい、、、」と最初は固まってしまうかもしれません。でも「私の努力を評価してもらえた！」「頑張ってよかった」と感じたり、逆に上司に対しても「結果を残せなくて、申し訳なかった」っていう気持ちが湧いてきたりするかもしれません。この後で上司が冷静に「次はどうしたらもっと成果をあげられると思う？」と聞いてあげたら、しっかりと自分の失敗を振り返り、次の結果につなげられるように努力しようと思うんじゃないでしょうか。

「いや、そんなにうまくいかないよ、うちの部下は。」って思われる方もいると思います。ですが、まずはやってみることをお勧めします。だって、この『いいね』って言葉を使うことで、何か損することはありますか？きっと、もしデメリットを挙げるとしたら、少し恥ずかしい気持ちになることくらいじゃないでしょうか？

この『いいね』を使う効果は他にもあります。
相手の部下が失敗をしたときに、『いいね』と言う言葉を使うことで、相手の（失敗の）中から『どこかに良いところはないか！？』と自分の脳が自然と探し始めるのです。脳科学的にも、脳の中に”疑問”が生じると、自然とその疑問を埋めるように作用をします。だから「いいね」という言葉から、相手の良い部分を探そうという働きを起こすことができ、自然と上司自身も部下の良い部分を見つけて認めやすくなります。
これは、「相手の欠点が目につきやすい」という方へは特にお勧めです。

そして、「いいね」という言葉を発することで、その言葉が自分の耳にも届きます。
人は、ネガティブな言葉ばかりを耳にしていると、だんだんと自分の気持ちもマイナスに引っ張られます。例えば何人かで集まって愚痴ばかり言っていると、もっと気持ちも腹が立ったりマイナスの状態になります。
逆に、プラスの言葉を耳にするとメンタルもポジティブになっていきます。
だから、『いいね』という自分の言葉を耳にすることで、自分自身の気持ちもポジティブになりやすくなります。

＜魔法の言葉を使いたくなった方へ＞

ぜひ部下に対して、『いいね』をたくさん使ってみてください。
この『いいね』は、使えば使うほど自分も周囲も幸せになります。
そして、これは部下に対しては信頼関係を築くシンプルで最良のコミュニケーション方法です。

部下が仕事で成果をあげているときはもちろん、今お伝えしたように部下が失敗したときにも、というか失敗したときにこそ実は、『いいね』は最も有効な方法です！

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