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テレビは終わらねぇ!

ここ数年、「テレビはオワコン」的な話題がよく出るようになりましたね。直近では朝日新聞デジタルが今更なデータを「衝撃的」とかしょうもないワードを見出しに入れる事で、プチ話題になってました。流石、椿事件でお馴染みの朝日さんはバズらせる手法を心得てますね。

で、これに便乗して「テレビはもう終わってんだよ」的な発言する人がちらりほらり。まぁ確かに昔みたいにわざわざ特定番組を見るためにテレビの前に全裸待機して、みたいなアクションは近年あまりなくなりつつあります。データも事実だとすると、確かに若い人たちはみんなスマホの画面は見ていても、テレビの画面はあんま見ないでしょうな。アニメや映画も最近は配信で見られるし、配信との親和性は確かにスマホの方が高い。結果としてスマホの肥大化が進んで、これだから小さいスマホが冷遇されるんだよクソが!…おっと話がそれました。

一方ですごく違和感がある事象がいくつか。「テレビが終わった」にも関わらず、なぜ我々は芸能人がテレビに出る出ないの話で一喜一憂したり、炎上騒動を起こしたりするんでしょう?テレビは終わってるならもう関係ないじゃないですか?答えは簡単。Twitterでは「悪いヤツは叩いても許される」の定義の名の元に法的にギリギリ、または真っ黒な表現を用いて叩きたい人がたくさんいるからだけど、これも今回の件とはまた別の話なので割愛。

あとはなぜ「テレビやラジオはオワコン」とか言ってテレビも見なければラジオも聴かない我々が、芸能人がテレビやラジオで発言したあれやこれやに対してアクションを取れているのでしょう?見ても聴いてもいないのにどこで知ったの?って言いたくなりますよね。答えは簡単。全てニュースになって流れてくるからです。

一昔前、インターネットもそこそこ普及していた2000~2010年くらいまでは、テレビで放送した内容がニュースになるような事象は極めて稀だったと記憶しています。なぜなら新聞、雑誌メディアにもテレビメディアにもそれぞれプライドがあって、自分たちが取材した以外の物はニュース対象ではなく、別のメディアで話題性の高い情報が出ても、それはあくまでもそのメディアの物であり、その話がしたければ自ら足を運んで追加取材をかけてこそ、記事を書く資格があり、取材もせずにそこに踏み入るべきではないという矜持があったからだと思います。もしやるとしたら殆どが、自分なりのコンテンツが見いだせない一部の個人が運営するアフィリエイトブログなどによるもの。

ところが近年では、名のある大手スポーツ紙、有名雑誌など多くの「ニュースメディア」がネット上のニュースで平然とテレビやラジオで誰が何を言ったか、をニュースとして扱うようになりました。

つまりテレビやラジオがオワコンなのではなく、彼らが厳しい予算の中で制作したコンテンツの「美味しいところ」の多くを、ニュースメディアに盗まれているだけなんですね。言い換えればテレビやラジオがオワコンなのではなく、テレビやラジオのビジネスのやり方がドヘタなだけであり、一方でテレビの内容をただニュースとして記事化して儲けても、それが許容される法律の粗さにこそ要因があるわけです。法律の話はあまり詳しくないのでここでは触れませんが、つまり言いたいことはこれだけ。

「テレビは終わらねぇ!」

だって、未だにテレビやラジオで放送したら、その内容についてネットでは内容や出演者など含めて話題になるわけじゃないですか。話題の1つとしてテレビやラジオが存在し続けている現状を考えるとまだまだテレビやラジオは終わらないと思うのです。

つまりテレビやラジオがもっとTwitterを駆使するなり、「スマートニュース」などのニュース配信アプリを買収するなりして、バンバンと放送後の自分たちの番組の内容について自分たちの手で喧伝しまくるべきなんですよね。少なくともニュースメディアに持っていかれた取り分はそこで取り返せる。どうせ奴らに持っていかれるくらいならもっと質の高いオリジナルコンテンツをテキストでバンバン出してやればそれでいいんじゃないかなと。理想は全文興しと面白いポイントだけをダイジェストテキスト公開で両方あるのが理想形。あと当然「TVer」みたいな半端なやり方じゃなくて、もっと全局いつでもどこでも期限なく再配信とかをサブスクでやるとか。もっと大胆に改革やらないとダメだと思うんですよね。

または、テレビやラジオで放送した内容のテキストを興して公開した個人、ニュースメディアなど全てを著作権侵害として全部まとめて訴えて法の判断を仰ぐ。あとはついでにテレビ画面の無断配信をもっとキッチリ取り締まるべき。動画の話じゃないよ。Twitterなどの静止画ツイートも含めてね。というか静止画撮ってまでTwitterに上げて話題にしてる人をたまに見かけますが、その時点でめっちゃテレビ見てるじゃんwwwって考えると草しか生えません。

この裁判、是非見てみたいので、前段の対策取らないなら是非裁判所でケリつけてほしいなぁ。

一方で確かにテレビの話題に触れない層も一定数いると思います。でもまぁ、それは過去から存在する小説、漫画、ゲーム、そこにYouTubeやらその他動画配信など、これだけ個人で楽しめるコンテンツが豊富になってきた現状を考えたら仕方ない事だとは思う。そこはテレビやラジオメディアのみなさんも理解していると思うし、これだけでテレビやラジオが完全回復するとは思えない。というかテレビとラジオが全てだった昔にはもう戻れない。

ただ、折角テレビやラジオが制作した番組の内容について、一方的にただただコタツの中でそれを見ながらテキスト興しし、PV稼いで、搾取する連中を野放しにし、さらにはテレビやラジオを見もせずに、こうした盗掘コンテンツでその恩恵だけを受けた上で、「テレビは終わった」なんて無責任な事は言ってほしくないと思うのです。

「スマートニュース」などのアプリのトップニュースを見てると明らかに上記のような違和感を覚えるのに、その事に誰も触れていないように思ったので自分で書いてみた次第です。

※注釈:今回の投稿は事実を多く含みますが、細かいデータの精査は行なっていません。そのため、あくまでも個人の感想の範疇と考えてお楽しみ下さい。また、特定のメディアや特定の個人を指した内容ではありません。

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