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【書評】 南東探検

今年の夏、家族で西表島に2週間ほど滞在した。
自分は西表島出身なのでただの帰省なのだが、家族で滞在すると観光客気分になれる新鮮さがあった。
(いまは埼玉に住んでいる)

西表島旅行が終わり、埼玉へ戻ってきて数日経つと、妻がいつの間にか注文した西表島関係の本が届いていた。

その中の1冊がこの「南東探検」である。

320ページもある迫力のあるボリューム


読んでいると自然に飛び込みたくなる本


著者の安間繁樹さんは「この本はガイドブックではなく、紀行文またはエッセイである」と記してあり、道中のメモ書きを整形したような形で話が進行していく。
読んでいると自分もジャングルを歩いている気分になっていた。

ブッシュに潜り、崖を登って、腰まで浸かりながら川を渡り、ハブを避け、前へ進んでいく。
なんて最高な体験をしているんだろう、と何度も思った。

ちなみにどこへ向かっているかというと、川を辿って上流へ歩き、分水嶺や水源がゴールらしい。
その後は来た道 or 別ルートで歩いて帰ったり、テントで野営したりと、普通はできない難易度の冒険をしているようだ。


滝の位置がわかる地図が最高


いつも遠くの木の間に見える滝があり、「どこの川のなんの滝だろう」と20数年ほど疑問に思っていた。
その長年のモヤモヤをこの本が解決してくれた。
「まさかあの川の上流だったとは!」という驚きがあり、知った瞬間はとても興奮した。

川と滝の地図、滝はF01などで記されている


西表のジャングルに興味あるならオススメ


自分は西表島に住んでた頃、よく度胸試しで友達と山に登ったり、釣り竿片手に川を泳いで渡ったりしていた。
そのためか、この本はとても面白くワクワクしながら読める最高の作品だった。

そして、自分もジャングルに潜って見たことのない滝まで行きたい!という野望ができた。
おそらく次の西表島帰省には、ジャングル探検に挑戦してみる予定だ。

大見謝川の上流の滝、こういう滝が無数にあるらしい

冒険に興味がある方はぜひこの本を読んで、一度でいいから西表島にきてみてほしい。
あのジャングルを見ただけで絶対にワクワクするはずだ。

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