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[2023.10.09]密室づくりが仕事のぼくは、鎌倉に閉じ込められて心地がいい


せっかく旅館に泊まったのに朝食をゆっくり食べると飛行機に間に合わないことに気づき、松屋くらいの勢いでかき込んで、大分空港へ。
帰りに奮発して宮崎牛を買って帰るぞ。と宮崎到着時に意気込んでいたことを思い出す。そういえば帰りは大分からだった。
大分空港で傘を捨てて離陸。着陸した羽田は大雨だった。日本の雨雲は基本的に西から東へ流れるって学校で習ったでしょ。と20代前半で教えてくれた友人には感謝している。その後めちゃくちゃ役立っている。役立っているはずなのに傘を捨ててしまった。人生で何本の傘を捨てているんだろう。

「低気圧の日は頭痛がする」。は薬を買わせたいやつらの仕組んだ陰謀論だと思ってたけど、信じざるを得ない確率で頭痛がする。というか毎日頭は痛い。雨の日は痛みがより重い。

羽田に到着。もっと羽田に長居したい気持ちをグッと抑え、モノレールが好きだけど品川で仕事だから京急に乗る。けどやっぱり景色が物足りなくて、遠回りでもモノレールにしておけばよかったなと思う。

品川とか桜木町みたいな駅を挟んでニュータウンとオールドタウンに分かれてる街はグッと来る。当然ダントツオールドタウン派。消防法とか建築基準法に向き合えば向き合うほど、一定の人たちの金儲けのための仕組みでは?と思ってしまう部分が多くある。古い街並みがどんどん消えていってしまう。戦争の嫌いな最も大きな理由はそこだ。人命を奪うばかりか、そこにあった生活や文明自体を壊してしまう。
そして戦争でもないのに、歪な法律や一部の大企業の利潤のせいで、多くの将来遺産となりうる建造物をぶっ壊しまくってるのが今の日本だと思う。バカみたい。

仕事を終えて六本木へ。
いい歳してストリートスナップみたいなものに声をかけてもらい、
え、なに?まじですか?ぐふぇぇ、ととても気持ち悪い反応をしてしまい落ち込む。
普段でさえ写真に映るのが苦手なのにポーズ取るのなんか無理すぎてカメラマンを困らせてしまい、さらに落ち込む。

初めてのBillboard Live TokyoでMONO NO AWAREのライブを見る。
オリジナルカクテルのモモノアワレのノンアルコールバージョンが美味しくておかわりしてしまう。
大体のバンドのライブの感想が、馬鹿の一つ覚えみたいに「音源より俄然ライブの方がいい」しか言えないのだけれど、MONO NO AWAREも本当にそう。ライブを観るたびにフジファブリックを思い出す。どの曲もライブで聴いてより一層、意味がわかったり良さがわかったりする。今いちばん好きな日本のバンドかもしれない。いや、言い過ぎか?どうだろう?でも現に、今年2回以上ワンマンでライブを観たバンドはTHE1975とMONO NO AWAREだけだ。「言葉がなかったら」「そこにあったから」「風の向きが変わって」と、後世に残る名曲だ!と思っている曲が聴けて大満足。
Billboard Live Tokyoのステージを見下ろす席にすわってみるスタイル、とてもよかった。

ライブ終わりにエリックサウス東京駅店でエリックミール!
カウンターで隣の席の男女が、説明台詞が多すぎてつまらないドラマみたいな会話をしていて気になりすぎた。
「お正月は、ご実家のある愛媛に帰省されるんですか?」
「そうですね、父と母が暮らしているので、年末年始に帰る予定です。〇〇さんは千葉のご実家に帰るんですか?」
「スパイスが効いていて、とても辛いですが美味しいですね。」
「そうですね。こんな本格的なカレーが食べられるお店が東京駅にあるだなんて知りませんでした。」
つまらん!いや、余計なお世話なんだけど。そしてきっとごく普通の会話なんだけど。こういう雑談ができないのが、交友関係の広がらない原因なんだろうなという反省を、しょっぱいヨーグルトってまじで美味しいよな、という興奮が掻き消していく。

浅野屋でりんごの入ったパンを一切れだけ買って帰る。とても楽しい旅だった。家に着いて、3日ぶりに会った犬猫と、明け方まで狂ったようにじゃれ合う。

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