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All Day, All The Time, IKEUCHI ORGANIC

新年あけましておめでとうございます。代表の池内です。

昨年、IKEUCHI ORGANICは創業70周年という節目を迎えました。そして今年は「70+1年目」ということで、新たな始まりに立っています。

企業理念である「最大限の安全と最小限の環境負荷」をより追求していきながら、気持ちのいいオーガニック製品をお届けする存在として進化していきたい。そう考えています。

そして、2024年から本格始動するものづくりの新規軸として掲げているのが、次のスローガンです。

All Day, All The Time, IKEUCHI ORGANIC

いつでもどこでも、IKEUCHI ORGANICのオーガニックの心地よさを感じていただきたい。そうした想いを、この言葉に込めています。


革新的なオーガニックテキスタイルの誕生

僕らのオーガニック商品と言えば、タオル・タオルケット・寝具類など、ご自宅で使用いただくものがほとんどでした。特にここ数年間は、おうち時間を豊かにすることを目指し、寝具類のラインナップを充実させてきました。

一方で、ご自宅の外で使用いただける商品はまだ限定的な状態です。アスリートタオルやサウナタオルといった特定のシーンを想定して開発した商品はありますが、「いつでもどこでも」といった想いを念頭に開発しているものはタオルハンカチくらいです。

そうした中、昨年、革新的なオーガニックコットンのテキスタイルが誕生しました。

あたたかさや柔らかさではなく、コットン本来の持つ爽快さを引き立たせる。超軽量で高密度。そうした個性を持つ『オーガニック1040』です。

このオーガニック1040は、タオルの限界値に挑んだ『オーガニック1120』の存在があったからこそ生まれたテキスタイルです。120番手の超長綿でタオル生地を織るという無謀にも思える挑戦の経験が活きています。

オーガニック1120での経験を活かし、何度も試作を重ね、リピート生産できる状態にまで辿りつくことができました。

オーガニック1040は、通常のタオルの半分の細さの糸を使い、極限までパイルの長さを短くして、極めて緻密に織り上げています。IKEUCHI ORGANICの一般的なタオルと比べて、約60%の軽量化を実現しています。

この革新的なテキスタイルを使った商品の第一弾が『オーガニック1040 デュベカバー(布団カバー)』です。爽やかな清涼感を持ちながら、蒸れ感がなく汗をすっと吸ってくれます。僕も自宅で使用していますが、こんなに毎日の眠りが心地よくなるとは思いもしませんでした。

その後、『オーガニック1040 タオルハンカチ』も発売しています。

パイルの長さを極限まで短くし、高密度でしっかりと織っているので、丈夫なうえに極薄で軽量です。スーツのポケットにすっきりと収めることができます。高密度なパイル生地なので、僕はメガネ拭きとしても使っています。


念願だったタオルTシャツへの挑戦

このオーガニック1040が誕生したことで、「長年の念願を叶えたい」と開発をスタートさせたものがあります。

それが、IKEUCHI ORGANIC初となるタオルTシャツです。

実は、30年くらい前から、Tシャツは挑戦してみたいアイテムでした。ただ、毛足の長いパイル生地でつくるとなると、暑くて重たくて着れたものではありません。Tシャツに挑戦したい気持ちはあるものの、それを実現するタオル生地がありませんでした。

その点、オーガニック1040は超軽量で丈夫です。最近ではヘビーウェイトな生地を使ったTシャツが流行っていますが、同じくらいの重量感です。

その上、素肌に触れた時のさらさらとした爽やかな肌触りを楽しんでいただくことができます。僕自身、試作したTシャツを昨年から着ているのですが、着心地の良さに驚いています。

こちらのタオルTシャツは、2月11日の創業記念日ごろに、WEBとストアで販売予定です。詳細については、近日中にまたお知らせしたいと思います。

そして、Tシャツ以外にも、オーガニック1040の個性を活かした商品づくりに挑戦していく予定です。

例えば、アイデアのひとつにアンダーウェアがあります。最近では年齢や性別を問わないユニセックスなアンダーウェアが登場していますが、オーガニック1040はまさにうってつけの生地だと思います。

Tシャツやアンダーウェアは、いつでもどこでも身につけることができ、素肌に直に触れるものです。そうしたアイテムを僕らが手がけることで、気持ちのいいオーガニックライフを味わっていただけるのではないかと考えています。

All Day, All The Time, IKEUCHI ORGANIC。

そうしたものづくりに挑戦していきたいと考えています。


最小限の環境負荷への新たな取り組み

こうした商品開発の新しい取り組みに加えて、「最大限の安全と最小限の環境負荷」をより追求する取り組みも同時進行で進めていきます。

IKEUCHI ORGANICでは、全製品のトレーサビリティを公開してきました。

商品についたQRコードを読み取っていただくと、コットンの産地から出荷に至るまでの、生産過程を閲覧することができます。企業の透明性や信頼性がより求められる時代において、社会に誠実であろうとする想いから始めた取り組みです。

一方で、トレーサビリティをきっちりと公開しようとすると、サプライチェーンの各段階におけるパートナー企業への協力が必要となります。

例えば、綿などの原材料は、異なる産地や収穫年度のものが混合されて使用されることが一般的です。それを「トレーサビリティを明確にしたいから、混合しないように」と紡績工場に依頼すると、相手に負荷をかけてしまうし、場合によってはロスが出てしまう可能性もあります。実際、そうした声をパートナー先からいただくこともあります。

最大限の安全性のためにトレーサビリティに力を入れているのに、それによって最小限の環境負荷が損なわれてしまっては本末転倒です。トレーサビリティへの考え方やあり方を少し見直していかないといけないと感じています。

また、IKEUCHI ORGANICはものづくりにおいて、ものづくりにおいて生じる廃棄をゼロに近づけることを大切にしてきました。

例えば、生産の過程で、少量の汚れがタオルに付いてしまうことがあります。そうしたものは、汚れの箇所を避けて小さなハンカチとして売り出してきました。さらには、自社でタオルメンテナンス事業を立ち上げているため、いわゆるB品として正規販売対象から外したものをメンテナンスし、整備品として販売したりしてきました。

ただ、タオルを作っていると、どうしても残糸(ざんし)が発生してしまいます。

タオルを製織する際は、糸が足りなくなって途中で織機が止まらないように、必要量よりも少し多めに糸を用意します。そのため、タオルを織る度に、どうしても半端な量の糸が残ってしまいます。そうしたものの多くは工場の倉庫に積み上がって眠っています。他にも、染色において想定した仕上がりと違う糸となった場合も、残糸として扱われます。

捨てられるはずだったものに付加価値をつけ、新たな製品に生まれ変わらせるアップサイクルという概念が注目されていますが、残糸を残糸のままで終わらせないためにも、僕らもアップサイクルに取り組んでいく予定です。すでに幾つかの企画が動いており、近いうちに詳細を発表できると思います。

当然、アップサイクルの前に、そもそものロスを減らす取り組みも強化していかないといけないと思っています。

このように「70+1年目」は、最大限の安全と最小限の環境負荷をより突き詰めていくと同時に、新しいものづくりにも挑戦していきます。

いつでもどこでも、気持ちのいいオーガニックライフをお届けする存在を目指して。

2024年のIKEUCHI ORGANICにどうぞご期待ください。


<編集協力:井手桂司>

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●イケウチとオーガニックの20年間。

世界でいちばん安全なタオルをつくりたいという想いから、1999年に誕生したIKEUCHI ORGANIC初となるオーガニックタオル『オーガニック120』。その歩みを振り返った内容になります。

●『ストーリーを売る』への僕の違和感
つくったモノ自体や、モノづくりに向き合う姿勢、モノを届けていく姿が、結果的に「ストーリー」になっていくという、IKEUCHI ORGANICのモノづくりへの姿勢が書かれた内容になっています。

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