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Report03.壱岐なみらい研究所カンファレンス2024.3.28

皆さんこんにちは!壱岐なみらい研究所事務局の中村です!
2024.3.28、4期目となった研究活動の成果等発表を行う壱岐なみらい研究所カンファレンスを開催しました。

壱岐なみらい研究所での研究活動は、アイデア提言だけではなく、政策等として仕組みを開発するところまでを、研究活動と定義して活動しています。

3期目までは、研究員から市長はじめ市役所の管理職へプレゼンし、講評を受けるレビュー会として開催していましたが、4期目からは、市役所全体に輪を広げて、アイデアに対して対話するようなカンファレンスとして、開催しました。

年度末の忙しい中、管理職や若手職員に集まってもらいました。

壱岐なみらい研究所とは

壱岐なみらい研究所については、こちらの記事をご確認ください。

室プロジェクトについて

研究所活動も4期目になり、実は活動をアップデートしました。
これまでは「社会イノベーター人材を育成する」という目的のもと、イノベーション(0→1)を起こすことができる「人材育成」に注力してきた3年間でした。
4期目以降は、人材育成から組織開発へ展開していく第2段階に進もう!という挑戦をすることになりました。(結構な試行錯誤の日々でした。。。)

人材育成から組織開発へ
室長という2枚目の名刺を持つことで、職員の挑戦をオフィシャルに応援!

それでは1年間の活動成果やどんな室なのか、まとめてみたいと思います。

エンゲージメントパートナー連携推進室

「企業と共創するまちづくりへの挑戦」(3期生久間研究員)
壱岐市は、2022年10月から壱岐市エンゲージメントパートナー制度を開始しました。2024年3月現在、25団体(企業、大学、自治体など)と協定を締結しています。ふるさと納税の担当でもある久間研究員は、このパートナー制度と企業版ふるさと納税を組み合わせることで、地域と企業、自治体が共創する仕組みづくりを進めています。

まちづくり協議会支援室

「まちづくり協議会組織進化プロジェクト」(3期生野本研究員)
壱岐市は、平成30年自治基本条例を制定、平成31年にまちづくり協議会設置条例を施行し、小学校区単位の地域運営組織「まちづくり協議会」を設置し、市民主体のまちづくりを推進しています。2024年3月現在18小学校区中、15小学校区で設置済みです。
制度施行から設立期の機運の高まりと、新しい取り組みへの期待から多くの地域で組織化が進みましたが、設立から3〜4年が経過し、参加者の固定化や、役員や集落支援員の負担増加、コロナ禍も重なり参画の輪が広がらないなど、設立期特有の課題が生じています。
自立発展期への転換期にあたり、行政としてまちづくり協議会を支援する方法として、「対話」を取り入れる研究を進めています。

まちづくり協議会×企業・事業者 地域協働を生み出す地域に

日本郵便株式会社から慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程に通いながら、地域活性化起業人制度を活用して、壱岐市に派遣され、地域で実学を進めている生田研究員(今期から参加、1年目)。
郵便局をはじめ、地域に密接な基盤を持つ地場企業・事業者が地域と共に発展できる関わり方について、まちづくり協議会(地域運営組織)と企業・事業者の関係性を切り口に研究を進めています。

高校地域連携推進プロジェクト

地域おこし研究員(慶應義塾大学大学院修士課程に通いながら地域おこし協力隊制度等を活用して地域で実学する仕組み)として、壱岐市で活動し、現在は修了して、慶應義塾大学SFC研究所員として、活動いただいている森下研究員。
修士課程では、教育課程における起業体験や地域の大人との協働などの経験が高校生の地元への回帰志向に与える影響を研究していました。
福岡大学商学部と連携した「起業体験プログラム」の開発。市のSDGs推進事業で取り組むイノベーションプログラムの支援などを通して、高校地域連携の仕組みづくりを行なっています。

エンゲージメント組織開発室

「エンゲージメント組織開発プロジェクト〜職員同士も市民とも信頼で結ばれて、未来を共創する組織へ〜」(1期生:中村研究員)
コロナ禍を経て、不安定で複雑化している社会に対して、地方公務員に求められる能力も変化しています。また、公務員も人材不足で、若者の離職増加、志望者減少で定員割れという状況で、減り続ける職員数で、今まで以上に複雑な地域課題に対応していく必要があり、前例踏襲や決められたことを続けるだけではなく、職員一人ひとりが心から創意工夫して取り組まなければ、行政サービスが提供できず地域が成立しなくなる。そんな状況が人口減少・超高齢化が進む地方ほど先行していると思います。
一方、市役所(市職員)は、業務だけでなく地域の一員としても活躍しています。そんな市職員のワークエンゲージメントを高めることで、自分たちのまちに、ワクワクしながら「より良く」働き、市民や関係人口の皆さんと共創して、地域が「より良く」なっていく未来をつくることができるのではないかと考えています。
まずは、市職員のワーク・エンゲージメントサーベイを実施し、現状を把握した上で、対話型組織開発を進める研究をしています。

さいごに

研究所では、WHYを大切にしています。(ゴールデンサークル:WHY ,WHAT,HOW)各研究員のWHYから、テーマが設定され、それぞれ研究を進めてきました。
4期目は結果として、それぞれの取り組みが地域をより良くしていくという同じベクトルで、重なり、欠けている部分を補い合いながら、各レイヤーで仕組みづくりが進むかたちになりました。

4期目5つの活動の整理 by澤アドバイザー

政策研究を進めていて感じるのは、政策を通して日常は劇的には変わらない。ということ。
それでも、現状と政策のギャップに気づき、より良くするために考え、行動すること、その積み重ねが、地域の日常を守っていくことに繋がるんだなと。

5期目を迎えます。新しい研究員が加わり、比例して新しい分野で、より良い地域の未来に向けた活動が始まることにワクワクしています。
今期は、もう少しレポートを書いていこうと思いますので、チェックいただけると嬉しいです。

最後まで、読んでいただいてありがとうございました。

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