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視座の上げ方

以前こんなブログを書いたんですが、その後いろんな人と話をして「視座」というものについて自分なりに理解が深まったので書いてみます。

視座とはすなわち自分の見ている領域の広さのことで会社で言うならば

個人→チーム→部署→事業→会社→業界→日本→アジア→世界

があるとすると左を考えているほど視座は低く、右を考えていると視座は高くなります。

で、僕の悩みは視座を上げることは頭では分かっていても、なかなかむずくね?ということです。

よく「経営者視点を持て」と言われたりすることがありますが、給与も業務内容も評価項目も経営者とはまるで異なるサラリーマンに経営者視点を求めるなんて無理があるだろwと内心思っていました。

で、僕自身はずっと企業向けのコーチングを仕事の中心にしてきたこともあり、僕の視座は「自分と相手」でしかなく、一見会社のこととか業界のこととかを考えているように見られていたんですが、

実情はとにかく仕事をしている相手の役に立ちたい一心で相手の会社にとってどうなのか?とか相手の組織全体にとってどうなのか?業界はどうなっているのか?などを考えていただけにすぎず、自分の視座は結局のところ「自分と相手」でしかなく、顔の見えない人たちのためにこうしたい!とか思ったことがありませんでした。

実際にこの5年ほどは年間50万円ほどは個人的に寄付活動もしているのですが、それは知り合った人に寄付しているにすぎず、誰の役に立つかよくわからないウクライナ支援だったり能登地震の支援などはしていません。(去年ウクライナに行った時は現地の人に寄付はした)

ずっと顔の見えない人に対して何かしたい!というモチベーションがなく、周りで視座高く事業をしている人を見ると「かっこいいな」「楽しそうだな」と嫉妬していました。

興味があることは目の前の人の役に立つことで、顔の見えない誰かのために頑張ろうなんて思えないが故に、社会問題を解決しよう!なんて志を持って事業やっている人には敵わないなぁと思っていたんですが、

別に興味があることはそのままで視座を上げることは簡単なんだと気づきました。

よくよく考えたら、興味がある分野の抽象度を上げればいいだけでした。

抽象度というのは例えば、

ポチ→柴犬→犬→哺乳類→動物→生物→有機物

と並べると左であるほど抽象度が低くて右にいくほど抽象度が高いことになります。

視座を上げるということは考える対象の抽象度を上げることとイコールで、別に役職を上に上げる必要はないし、世界平和を考える必要もないんです。

こう気づけてから

「目の前の人の役に立つ」という自分のやりたいことの抽象度をあげて

「目の前の人の人生に想定外を起こす」「目の前の人とその人の大切な人の役に立つ」などいくらでも自分の考える領域を増やすことができました。

別に無理して背伸びする必要はなく、もともと自分が関心がある領域の抽象度を1つ挙げるとなんなんだろう?と考えるだけで毎日が劇的に変化しそうです。

営業マンであれば「サービスを売ること」から「出会った人の問題を解決すること」にすればやることがまるで変わりますし

キャリアカウンセラーであれば「キャリアの方針が明確になるように共創する」から「理想の人生を共創する」に変えればまた違いが生まれますし。

意識高くする必要なんて全くなくて、すでに楽しいこと、面白いと思うことの範囲を少しだけ広げてみるだけで人生はガラッと変わるんだなと思います。


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