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そのとき、卵の中にある未来

私達が予定や計画を立てることを別の言葉で
「構想を温める」
と言います。

構想 こう‐そう〔‐サウ〕
[名](スル)これからしようとする物事について、その内容・規模・実現方法などを考えて、骨組みをまとめること。また、その考え。
              デジタル大辞泉


"どうして「温める」って言うのかな"


不思議に感じたことはありませんか?

私達は無意識のうちに
いくつもの表現方法を使い分けているのですが

「計画を立てる」と言わずに、
「構想を温める」と言うこともできる。

その理由って、なんだろう?

考えていた私はあるとき、
自分なりの答えを見つけました。


本で "ニワトリの孵化のお話" を
読んだんです。

ニワトリは産んだ卵を温めますが、
中には、自分の分身とも呼べるひなが
入っていますよね?

親鳥がひたすら卵を温めながら
じっとその時を待っていると...

あるとき、ひなは殻を中からつついて、
今がその時だよ!
そう教えるんだそうです。

すると、親鳥は殻を外からつついて、
ひなが出てくるのを助けます。
ひなも、中から懸命にもがいて身をよじります。

そうして、ひな(未来)はこの世に誕生します。


卵の中にあるのは、未来。


「構想を温める」って、
これとよく似ていると思ったんです。

人が何かを思いついたとき、
そのアイデアはその人だから生まれた発想で、
いわば分身のようなもの。

でも、ちゃんとした形になるまでは
時間がかかることもあります。
情熱や根気だって必要かもしれません。


だから、わざわざ
"熱でほどよくあたたかにする"
"手元に置いておく" "胸に秘めて育てる"

これらの意味を持つ「温める」の言葉を
使うんじゃないのかな?って。


「今は、それを温めています」


世の中には、予定や計画を立てるのが
得意な人もいれば、
そうではない人もいます。

前者はすごくて、後者は劣っている。
そんな古い価値観にとわられることなく、

これからの私達は

「一夜にして計画を立てることができない
 人も今、自分の未来を温めている」

みんなでそう思いながら、
軽やかに生きてゆけたらいいですね。


「温め続けた人に"その時"は来る」

今日の空でした。



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