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野暮・あざとい・透けてみえる

先だっては、スッポンポンの話をしました。

ウケるためのロジックとスキル
https://note.com/ikkyo_note/n/n70dc1ba323a7

高座に上がって初めてスッポンポンの状態だったことに気づくと、
ほんまに恥ずかしいんです。厳密にいうと、高座中は演じるのに必死なんで、高座を降りてから実感が始まります。そして、時間が経てばたつほど、恥ずかしさが増してくるのです。(思い出しただけでもサブイボが立ちます)

恥ずかしさと後悔の連環地獄です。しかし!その状態を避ける方法はあります。

それは、文華師匠からの指摘・フィードバックを受けることになります。

演者のスキルレベルに合わせた指摘を受けます。その裏がわのロジックやスキルも必要に応じた解説も添えられるのです。その指摘・フィードバックを素直に聴くことでスッポンポンは回避することができます。

今日書きたいことは、その指摘・フィードバックが独特なことなんです。

「木本っさん、今の野暮ちゃうか」
「今のちょっと、あざといな~」
「笑かそとおもてんのが、透けてみえるわ~」

これらの指摘が入ると、めっちゃバレてる、見透かされた感があるんです。
というか、ちょっと恥ずかしくなるのです。なぜなら、ウケると思ってたのがウケへんことがわかったことと、そのウケへん内容をウケる気満々なことがバレてしまうからです。(思い出しただけでも、恥ずかしい・・)

けれども、稽古でスッポンポンに気づけることは大きいんです。これが本番でなくて良かった~と思うからなんです。

他者への指摘・フィードバックってむつかしいと僕は常々感じています。
「いまのあんたは、スッポンポンやで」とストレートに指摘できればいいけど、「俺、ちゃんと服着とるわ、おかしなこと云うな!」とキレられたりすることを考えると言いにくいです。

なので、スッポンポンの言い回しが、「野暮ちゃうか」「あざといな~」「透けてみえるわ~」に込められていると僕は思うのです。

ただし!言い方も大切だと思われます。言葉尻だけ真似ても、とんちんかんな結果となるかもしれませんのであしからず。

あ~、仕込みとバラシの噺はむつかしい。

もし刺さる根多でしたら、木戸銭歓迎です。寄席代にして、さらなる刺さる根多を仕入れてきます。