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台本の覚え方

文華師匠に落語の稽古をつけてもらうときにソッコーでバレることがある。それは、台本を覚えていないことだ。

具体的には台本を頭で思い出しながら話している状態だ。聴かされる側にとって、一番キツイ状況だと思う。話す側はその場においては懸命なのだろうが、聴かされる側はたまったもんじゃない。内容がグダグダだからである。

台本を覚えている定義とは、セリフが肚に入っていること。いちいち思い出さなくてもスッと話ができるという状態になる。実は落語の稽古はそこからが本番でセリフが肚に入っていない状態だと仕草や間といった稽古がつけられない。

稽古をつけてもらうには、まず台本を覚えないといけない。その方法はいろいろあるかとは思うが、3パターンほど紹介したい。これが正解というわけではなく、人によって合う合わないがあるようだ。

一つ目は目で覚える。台本を作成し、ひたすら読み込む
二つ目は耳で覚える。お手本の音源をひたすら聴き込む
三つ目は口で覚える。台本を口に出して、ひたすらブツブツ云う

ちなみに僕は、
①台本を作成する
②音源を聴き込む

台本はカンニングペーパー的な使い方をしている。好きな演者数名の音源を聴きこみ、面白いと思うところを台本に反映させて、台本を覚えている。
このやり方は覚えるのに時間がかかってしまうのが難点である。

今回は覚えが遅れており(サボっており)ぼくの稽古模様を見かねた文華師匠から、ある覚え方を教えていただいた。このやり方はいい。自分で自分のことがわかる俯瞰視点も得られる。

落語発表会まであとひと月余りだ。ご来場者のみなさんに笑っていただけるように稽古するのみである。

もし刺さる根多でしたら、木戸銭歓迎です。寄席代にして、さらなる刺さる根多を仕入れてきます。