カープダイアリー第8456話「新井流、バスケ始球式は決まらずとも、広島スポーツの何たるか、その極意決めゼリフ」(2023年12月6日)

「種目は違えど、同じ広島にあるプロスポーツチームとして、ドラゴンフライズのみなさまと一緒に励まし合い、支え合い、広島に元気を与えられるようにがんばっていきたいと思います」

「そして、今シーズン限りでミスタードラゴンフライズ、朝山正悟選手が引退を表明されています。チームの選手のみなさん、スタッフ、関係各位のみなさん、何とか朝山選手に花道を、ときょうも気持ちが入っていると思います」

「私たちカープの選手もそうなんですけど、きょうもたくさんのファンのみなさんにご来場いただいています。みなさまの声援と言うのは選手に力をくれます。きょうも、たくさんの声援でドラゴンフライズのみなさんを応援しましょう!」

「ちなみに、今シーズン9月30日のタイガース戦、朝山選手に始球式に来ていただきました。その時、我々カープは勝ちました」

ここで満員のアリーナ席から大きな拍手…

「きょうも、新井が始球式に来たから負けたと言われたくないので、選手のみなさん、がんばってください!」

締めコメでさらに会場が盛り上がった。

さすがは新井監督、だ。

“異業種マッチ”でも、その勢いはぜんぜん衰えない。

この日はJR西日本の協賛マッチだったため、同社の制服姿での登場となったが、その姿もよくマッチしていた。

会場内で発売された「カープ×ドラゴンフライズベースボールシャツ」などカープ関連のウェアやグッズとともに応援しているブースターもいい思い出になったはずだ。「それ目当てに来た」ファンもかなりいた。

2022年11月14日 。「カープグッズを持参もしくは着用の上」広島サンプラザホールに来れば 2階自由席の当日券を受け取ることができるカープコラボDAYが実施された。
 
その時も新井監督は“奮投”した。それが今回は「12月はカープコラボ月間」と、点から線にコラボ力がアップした。
 
その先頭を切ったのが、またもや新井監督だった。
 
お約束の始球式では2度外しても場内MCに促され3度目に挑戦!…それもリンクで3度弾んだあとこぼれた。
 
そのあと、ガックリとフロアに崩れ落ちるのが新井流。

拍手喝采で“退場”となった。

Bプレミア参入に向け集約力の飛躍的な増加を目指す広島ドラゴンフライズにとってカープとのコラボは切り札という意味合いが強い。

広島市がまとめた2022年度の意識調査では、1年に1回以上、試合・大会を直接観戦した市民の割合は4割だった。ただしそのうちの9割がカープ戦。

一方、都道府県単位では2021年に総務省がまとめた「スポーツ観戦率」で広島は全国トップだった。
 
広島市民はおよそ120万人、県民はおよそ277万人。
 
広島ドラゴンフライズがBプレミアへの道を進むためには最低でも4000人×30試合で12万人の集客が必要になるが、カープの今季の入場者数は200万人を突破!
 
マツダスタジアムに足を運んだカープファンの6パーセントがアリーナにも来れば12万人達成が可能になる。
 
広島ドラゴンフライズの浦 伸嘉社長はカープファンからのバスケ熱に最大限留意した戦略を展開しており「カープコラボ月間」はその最たる例となった。
 
始球式後、メディアに囲まれた新井監督はJR西日本の制服姿のまま、広島スポーツに向けた熱い思いを語った。
 
-いかがでしたか?
 
新井監督 楽しかったです。ファンの方がたくさんご来場されてましたし、なかなか経験できることではなので…
 
-コラボ月間で、このあと7選手も会場にやってきます。
 
新井監督 (選手にも)楽しんでやってもらえればいいかなと思います。シーズンオフですしね。
 
-ドラゴンフライズへのエールを!
 
新井監督 昨シーズンもチームのみんさん、すごくご健闘されてましたし、今シーズンはミスタードラゴンフライズ、朝山選手が引退を表明されてますので、さらに選手のみなさんも気持ちが入っていると思います。私もひとりの選手として、ひとりの人間として彼をすごく尊敬していますので、応援したいと思います。
 
-プロスポーツ、球団同士のコラボについては?
 
新井監督 それが、やっぱり広島の素晴らしいところじゃないですか?種目は違えど、お互いに、広島にあるプロスポーツチームとして励まし合ってがんばっていこう、というそういう空気が、広島のいいところだと思います。
 
常にファンの方のありがたさを感じてプレーする。ファンの方がいて、私たちがいる。私たちがいてファンの方がいるのではなくて、ファンの方がいるから私たちがいる。そこが一番大切だと思います。

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