8月16日(マツダスタジアム)18時開始予定の阪神17回戦のみどころ

予告先発は広島が九里(6勝4敗)、阪神が大竹(7勝1敗)

夏の甲子園、広陵と慶応のベスト8をかけた戦いは“ハイクオリティ”だった。

それにしても慶応はスタメンの誰もが普通のチームなら四番を打てそう。しかも長髪。チアも含めて洗練されており、試合運びもよくデザインされていた。3点リードから1点ずつ返されて同点にされても慌てる様子もなかったし、九回二死一、二塁のサヨナラのピンチも乗り切った。

広陵エース高尾響はひとりで152球を投げ切ったが、慶応は3人の投手をつないだ。

互いに春夏連続出場。センバツでタイブレークを経験した慶応は延長十回、一番から始まるラッキーにも恵まれて3得点。下位からの広陵は無得点に終わった。

豊富な戦力を使いこなす、慶応・森林貴彦監督の手腕に拍手…

広陵・中井哲之監督は九回、ノーアウト一塁で真鍋慧にバントさせたことを今はどう振り返っているだろうか?たぶんネットでは騒動になるだろう。結果は三塁フライ。広島大会からずっと不調の主砲だが、強く叩いた方が良くはなかったか?

13安打を放った広陵が8安打の慶応に敗れた。延長タイムレークはサッカーのPKみたいなもん?だが、そこで唯一のエラーが出たことが負けに直結したこともまた事実だ。

慶応には控えメンバーによる「データ班」が存在する。高尾が序盤に3点を奪われたのも研究されていたからだろう。

学びの多いナイスゲームだった。

付け加えるなら前回、広陵準優勝からもう6年が経過した。中村奨成ももう6年目。月日が経つのは早い。遊んでる暇など1秒たりともなかったのに…。大谷翔平がそれを実践してくれている。

負ければ阪神にマジック点灯。トーナメント戦のような状況の新井カープ、きょうは九里が先発する。

昨夜のような勝ち方はそうそうできない。やはり失点は3点以内じゃないと…

九里が最後に勝ち投手になったのは6月30日の神宮球場。9回無四球完封だった。そこから5試合投げて0勝2敗。前回8月8日の神宮球場は6回6安打5四球4失点だった。しかも二回の2四球が失点に直結。

快調に飛ばしていた九里は完封勝利のあと7月7日のバンテリンドームナゴヤで5回9安打7失点。この日を境に思うような投球ができなくなった。

その間に阪神とは対戦がない。

対戦したのは4月4日と㋃18日。勝ち負けつかず、で対戦防御率は1・89だが参考にはならない。

昨夜の阪神打線を考えれば近本、中野、森下翔太らは簡単には抑えられそうにない。四球は禁止、柵越えもダメ。走者を背負ってもガッツで粘るだけ。ここ5試合投げ切っていない7回と3失点以内が目標。

打線は体調不良から復帰した大竹との“究極の対戦”で道を切り拓くしかない。

ここまで4試合で3勝を献上、対戦防御率も0・30。チームとして大竹攻略をどうデザインするか?阪神をこの先、追い越すためには大竹から4点以上がノルマ。相手は中20日。その立ち上がりを攻めたい。

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