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あんこの物語

画家のikuiroです
今回はまた『亡き動物たちの声を絵にする』お仕事のご依頼を受けて、わたしが体験した不思議な、そしてほっこりする
動物の物語りをこちらに綴りたいと思います

9月の終わり頃
連絡をいただきました

『飼っていた猫が3か月前から行方がわからなくなり、戻ってきません、、とても大事に育ててきたのですが、生きているのか?または、亡くなってしまったのか?それすらもわかりません、その安否含めて、今どうしているのか?そして私たちはどうこの状況を乗り越えていくのか?絵にしていただき、猫のことを教えていただけないでしょうか?』という
ご依頼でした

今まで、亡き動物たちの絵を描きながら
お手紙(動物たちの声を代弁して書く)をお渡ししてきたのですが、まずは安否から?というのは、初めてでした

ひとまず写真を見せてもらいながら
猫ちゃんの命の気配というか、エネルギーを感じてみることにしました
さらに今回は、やはり命のエネルギーを感じれる、わたしの強力な仲間にも2名おねがいすることにしました

生死はやはり、気掛かりですし
これから寒くなる季節でもあるので、気になりました

写真を見た瞬間

「あ、、、良かった、、生きてる」とわたしは感じました

協力な助っ人にも聞いてみたところ
二人とも「この子生きてるね」「生きてます」との回答でした

安堵したのを覚えています

そこからは、生きてるエネルギーをたどり、猫ちゃんがどうしていなくなったか?そして、どうして帰ってこないのか?残された私たちは、どう、動物と向き合っていくのかをゆっくり、ゆっくり絵を描きながら聴いていきました

まず
猫ちゃんの名前は『あんこ』♀

飼い主さんご夫婦が婚約した時からの出会いで
特にご主人はあんこを溺愛していました
あんこはかわいい性格で、甘え上手、抱っこも大好きな猫ちゃんでした

年齢の近い『むった』♂とも仲良しで
むったとあんこはいつも一緒と言われるぐらい
ふたりでくっついては
毛をなめなめしたり、すりすりしたり
むったもあんこが好きでしたが
あんこはむったがいると安心感を覚えるほど
家族であり兄妹であり親友のような存在でした

好奇心もあるあんこ
ある日、飼い主さんを追いかけて、、、そのままいなくなったそうです(この話しは飼い主さんから少し伺いました)
あんこに問いかけたのですが
たしかに、追いかけてみたものの、草や虫や興味のある場所が沢山あり、どんどん遠くへ進んでいってしまったようです

ちなみに、、、以前にこちらに綴りましたが
生きてる動物たちは、基本、本能が強い為、シンプルなことしか伝えてきません
・お腹すいた←ダントツ1位
・ねむい
・痛い
・怖い
・嬉しい
・無
みたいな感じで、単調であり、シンプル、そしてすぐ忘れます
特に猫ちゃんたちは、忘れるのが早いというか、意外と楽天的な子たちが多いとわたしは思います
色々な性格の子が居るので一概には言えませんが
参考にしていただければと思います

あんこも最初は楽しそうに、道なき道をずんずん進んでしまい、更には、戻れないほどの距離に来てしまいました
距離的にはさほど離れてないようにも思えましたが
(同じような景色が多いので、そう感じました)迷ってしまったのでしょう

そして
比較的に早い段階で、あんこが楽しくなってしまう環境が用意されていました
あんこが、迷い込んだ場所にも、何匹か動物が居て、猫や犬ですが、みんなワイワイしている感じでした

その場所に動物好きな方が居て
あんこに餌を食べさせてくれている姿が見えました
(見えると言ってしまった、、、)感覚です

あんこは、人懐っこい性格と持ち前の愛されキャラで
この場所に馴染んでしまった様子です

ただ、ふと、記憶の断片で、今まで嗅いでいた匂いが違うことに違和感があり
匂いが違うなぁ、、、と思う瞬間
飼われていた飼い主さんのことを思い浮かべる様子を感じました

生きている動物を
遠隔使って感じるのは初めてのことでしたので
本当に慎重に、、慎重に
絵を描きながら描いていきました

絵の中は、最初に観た場面、景色をまず描こうと決めていました

それは
あんこが、大好きな飼い主さんに飛びつくシーンです
飼い主さんご夫婦と今も飼っている、猫ちゃんたちも入れて描かせていただきました

山間の、自然豊かな場所
小さなお花が咲いている景色
小川が流れている音
キリッとした空気
緑の美しい、場所
あんこが毎日見ている景色です

そして
飼われている『むった』最近仲間に加わった『おもち』♂も絵の中で、あんこと共に居る作品に仕上げました

こちらがその絵です↓

あんこを通して感じることは
生きている限り繋がっていること
そして、大事に育ててくれてありがとうという感覚
むったは、時折あんこを探しています
おもちは、まだ幼いので甘えたい盛り
むったも、元気がないと、伺いました
むったのエネルギーを感じてみたのですが
あんこが居なくなった寂しさがやはりあります
ただ、それよりも飼い主さんが寂しがってる姿に、猫なりに感じとっているようです

言葉を発しない生き物たちは
実は、人間のしぐさや、体調をいち早くわかる、繊細な子たちです
特に小さな生き物は敏感です
むったが
『ここにいるよ』と伝えてくれました
あんこをいつでも待つ、そして自分はここにいるから安心してねと飼い主さんを見つめる姿を、そっと絵の中に描きました

無事に絵は、飼い主さんの誕生日の次の日にお届けしました
あんこからのお手紙と共に

飼い主さんご夫婦からの感想も少しまとめましたので
ご覧ください


⚫︎ご主人から↓

さっき絵とお手紙届きました。
めちゃくちゃワクワクしてたはずなのに、絵の箱を開けた瞬間になぜだか涙が溢れてしまいました。

あんこのことを本当に愛していたからこそ、その繋がりがまだ途絶えてないんだちゃんと繋がってるんだって心の底から思えました。

できればもう一度会いたいなと思うけど、あんこが幸せな暮らしをしてくれていることが何よりも嬉しいです。

本当に本当にありがとう。絵が届いてから30分、いまもこれを書きながら涙が止まりません。

心に魂に響く絵を描いてくれて感謝してます。一生の宝物にします。


⚫︎奥様から↓

お願いしていた絵が届きましたのメッセージを送らせてください。
届いた日、違うお仕事で出張に出かけていたこともあって、写メで送ってもらうという携帯様を通しての作品鑑賞でした。
・・・あの絵は、作品というより幸せの塊と表現したいです
まずは、お手紙の前に絵をみました。はじめて、絵を見て、涙ホロリしました。

今まで音楽を聴いてホロリ、誰かの話を聞いてホロリ、絵を見てホロリ。したことがなく、ドライな一面が持つ人間でありました(そこらへんの感受性が乏しいのか?)

だから、最初、そんな自分に驚きました

彼に飛びつくあんこの姿をみて、あんこと出会った日のことを思い出しました
大家さんの実家の前で捨てられていたあんこ。明日には愛護センターへ連れて行くという大家さん。
猫は飼ったことない。今後猫ちゃんを飼いたいね!という話も一切したことなかった私たち。

すると彼が一言目で「このこ、かう。名前はあんこ。絶対あんこ。」と、まっすぐな目で私に訴えかけてきたのです

私もなにか縁を感じ、とりあえず家族になっちゃいなーー!!という勢いで飼うことになりました。

そんなあんこと出会った日のことを鮮明に思い出しました。
そして、絵に描かれたむったとおもちの存在に気づきました
これははからいか?

家族全員が一つのキャンバスに描かれていることがとってもとっても嬉しかったのです
あーーー私たちはひとつの縁を頂いたチームなんだなぁ。と。
あんことむったは本当に仲が良かったから、むったがあんこを見つめる眼差しの優しさが大好きです
おもちは、なんか気ままで、なんかいいなぁ。と。笑

あんこがやっぱり生きていることをしれて安心しました。
かなり距離の離れた場所にいること、びっくりしました。

自然の中で一つの家族というのもすごく腑に落ちました。

あんこが私たちの名前を理解してくれていたこと、とても嬉しいです。
だけども、あんことまた会いたいなっ。最後まで私たちが見届けたいなっ。って、つい欲張っちゃいますね、、、

ありがとうございました
このような大役をわたしに委ねていただき
本当に感謝と安堵でいっぱいです
ただ、やはり
生きているということは、またいつか会える日を願いたいと思うのは自然な感情です、、、一応あんこにも、『いつでも帰ってきていいんだよ』と送りました

そしてまた、このnoteを読んで
あんこの所在がわかる場合もありますので
こちらに綴り、皆様にみてもらいたいと思います
あんこは大分県豊後大野市大野町の生まれ育ちました
あんこを見かけましたら
ikuiro@gmail.comまでご連絡くださいませ

写真は
飼い主さんご夫婦から
たくさん送られてきたものです
かわいくて
ついつい、わたしも、全部載せたくなります

愛されているね
あんこ
良かったね

写真を見ながら何度も私も
泣いていました

写真は↓
元気なおもちと、あんこの絵です
写真は
贈っていただきました
かわいいですね

あんこの物語
最後までお読みいただきありがとうございました


・亡き動物たちの声を絵にするご依頼は
ikuirostoreからご依頼いただけます
お手紙と共に動物たちからのメッセージの絵を贈らせていただいております
ご興味のある方はぜひお問合せ願います

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