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02 「万引き家族」 パリ公開

万引き家族を見てきた。フランスでは12月中旬から公開で、日本公開を尻目に待つこと6ヶ月、見てよかった。

安藤サクラの抑制された泣き方も涙の拭い方も、すべてが静かなのに感情を揺すぶられる。こういう映画は好きだな。

私は映画が好きでたまらないというタイプではない。なんでかって単に怖いのだ。大きな爆発とか乱暴なシーンを何も大きな画面で強調させて見なくても、と思っている。2時間映画館に篭って出てくるときにドーンと気分が落ちてるなんてそんなばかなって。

例えば前年のパルムドール受賞映画、「ザ・スクエア 思いやりの聖域」 は、超級トラウマになった。ゴリラのシーンの人間と獣の境目がなくなる感じが怖いし、劇中の人々も怯えてるし、演技だってわかってるけど怖いもんは怖い!

自分の豆腐メンタルを棚に上げて、あんまり怖い思いをすると果ては怒りが沸々と湧いてくる。それで全然知らない人なのに監督に「もっと他にやり方なかったん?」と言ってやりたくなるし、一緒に行った友達に八つ当たりをするという大人げない行動に出ることになる(ごめんよ友)

そんなこんなで映画館に行くのが億劫になっていた今日このごろだけど、この映画は見てよかった。淡々としていて感情やストーリーがするっと入ってくる。是枝監督の映画は「誰も知らない」しか見たことないけど、他にも見てみたいな。

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