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大きな土鍋に詰まる想い。

こんにちは!バリ島発オリジナルバッグ sisiの生島です。

我が家にある大きな土鍋。

出動回数は年に5-6回なのですが、ここぞ!という時にそれこそ「大きな存在感」を現す、そして「何かの時には」という頼りになるこのまん丸の土鍋。

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ツカツカと私の方に足早にやってきて「ね、ショーインはなんなの??」と一言目に私に聞いてこられた。「しょ、しょういん?」と聞き返す私に

「謙遜とかね、そういうの要らないの。
教えて、あなたの「勝因」はなんなの?」

初対面で私の度肝を抜いたあのお方。

年齢は母よりも少しお若い。
その体いっぱいに 元気と好奇心と優しさをいっぱいに詰め込んだ方。

私、これを聞くのが大好きなのよ。海外でそれだけ長く、そして残ってきたあなたの話を本音で聞かせてよ、と。

私が思うところの、そして目指してるところの話を簡単にするとフンフンと嬉しそうにうなづきながら聞いて心にメモしてらっしゃるようでした。

そういう事ね、はい、分かりました、ありがとう、とニッコリ。
後に旦那様にお会いした時に「初めてお会いした時に」と伝えると「そうなんだよ、ごめんね、そういうのすごい好きで聞いちゃうの、驚いたでしょう?」と苦笑されていました。

驚きました。 でも、同時に私も「どちておばちゃん」(どちて?どちて?と幼児が聞くのと一緒に普段からどちて?どちて?と思ってる)なので、羨ましい程でした。

同じインドネシアに住むTさんが本帰国される、とのことで持ち物を整理したいから尚美さん、家にいらして、と声をかけてくださった時に厚かましくこの大きな土鍋を譲って頂きました。

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*空港で珍しそうに周りに見られながらも嬉しそうに抱える私。撮影者Kにこの後「それ、重いから俺持つよ、女性にそんな重いもの持たせられない!」と格好良く言ってくれた...のに 後になって「あんな重いもんジャカルタから持って帰って来させられた、信じらんなーい」と愚痴ってたK。てめー!早くバリに戻ってこいっ

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「そうね、尚美さんにもらってもらったら活躍しそうね」とニコニコ笑顔で私に渡してくださったこの土鍋。 私はそれに応えれているだろうか?

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いつも少し急いでるような雰囲気のTさん。いつも元気いっぱいで走り回ってる印象で、名古屋のイベントの時も「予定があって寄れないかも」とおっしゃってたのに最後ギリギリに立ち寄って下さって、食べ切れないほどの「天むす」を抱えて「ごめんね〜〜〜〜!これ帰りに食べてね!あぁ、間に合った!」と。 チカランの会場ではプロ級の和菓子をいつも差し入れしてくださった。(それを狙う子供たちに他のものなら食べる?とか分けてあげるのに、これに関しては皆で守ってた!)

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お鍋を出すたびにTさんのことを想い、「この土鍋すごいね」と褒められる度に「良い方から譲ってもらったの」と自慢して。

LINEのお返事がふつっと途切れた時から「そうなのかな」と予想していたけれど。

出来る事なら「なんとなくそうかな、と思ってた」だけで行きたかったけれど。

私もそのうちいく先ですから、さりげなく流すような受け入れるような感じで行きたいのですが。

私がこの「土鍋」を使う度に思い出すTさんの高めの元気な声やはちきれんばかりの元気は今も同じように私の中にきっちりある。 人は人の中に生きて残っている、というのはこういう事なんだな、とまた感じています。

死ぬまできっちり生きる。

壊れ物の陶器ですから、いつかは壊れる日も来るかもしれないけれど、使う度にあなたを思い出します。
本当に本当にありがとうございます。出会えて本当によかった方です。

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