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心霊スポット「深北緑地」の真相

 心霊スポット「深北緑地」とは大阪府大東市深野北から寝屋川市河北中町にまたがって所在する、面積41.0haの大きな公園である。1978年から都市計画決定され、1981年に一部開設した。平常時は運動公園として利用され、洪水の際には増水した河川の水を一時貯留することができる遊水池の役目を持つ。
 ここも関西地方では有名な心霊スポットで、これまでに男性の幽霊、少女の幽霊、少年の幽霊が目撃されたそうだ。

 他にも「公衆トイレに赤い服の女の人がいた」「落ち武者の霊がうじゃうじゃいる」「ベンチに裸で首から上がない男性が座っている」「誰もいないのに女性の笑い声がする」「帰りの車内で女性の香水の匂いがした」などのエピソードがある。

 落武者の幽霊については、大阪冬の陣もしくは夏の陣で合戦の舞台になったという曰くがあるが、冬も夏も戦場になったという記録はない。なお、戦国時代、この辺りは三好長慶という武将が東大阪一帯で畠山軍と戦い、飯盛山城を居城にしていたが、晩年は病死しており、血の雨が降ったり虐殺されたなどの記録はない。

 なお、ネットで検索すれば、深北緑地で発生した事件として以下の内容がよく見つかる。
・2008年12月18日、ホームレス同士のトラブルで双方が包丁で刺しあい、2人とも重傷を負う事件が発生する。
・2014の3月から4月にかけて公園内の野良猫33匹が不審死する。ウィルス性伝染病(猫エイズ、猫白血病)や毒物反応は見られず原因は不明だった。
・2020年1月24日早朝、公園内で左胸に刺し傷のある30代の男性が倒れているのが見つかる。警察は男性が自殺を図った可能性もあるとみて調べている。
 これらの事件について調べてみたが、同じ事件記事を探すことはできなかった。ホームレスの事件は公園内かどうかも記載がなく、もっと言えば、全て2000年以降の話だ。この公園は1981年から存在するのに、そもそも20年余りは事件は起こっておらず、20年間は怨念を溜める期間だったのだろうか。ソースが唯一わかり、深北緑地の心霊スポットにまつわる記事とされていたのは以下の内容だ。
 10月24日午後7時半ごろ、大阪府寝屋川市河北中町の住宅街の路上で「全身火だるまの人がいる」と近隣住民から110番があった。大阪府警寝屋川署などによると、燃えていたのは女性とみられ、心肺停止状態で病院に搬送されたが、その後死亡が確認された。近隣住民が、灯油を自らかぶる女性の姿を目撃しており、同署は焼身自殺の可能性があるとみて、詳しい経緯を調べている。(産経新聞 2023年10月24日配信)

 恐ろしい出来事ではあるが、これは深北緑地公園内で起こった出来事ではない。結びつけたいのはわからなくはないが、せめて公園内で起こった出来事であって欲しかった。おそらく、深北緑地は健康的で優良な公園であろうと思う。

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