no Filterと共に駆け抜けた2023年総括(4)
関ヶ原歌姫合戦への挑戦
アイドルにとって、夏の大型フェスへの出場はひとつのステータスである。TIF、アットジャム、超NATSUZOME、SPARK、関ヶ原歌姫合戦などなど、さまざまな夏のアイドルフェスがある中、no Filterは今年、関ヶ原歌姫合戦に照準を合わせた。
ご存知の通り、アイドルフェスは出たいと思っても誰でも出られるものではない。当然ながら出演するためには人気や実績などが必要となってくる。残念ながら現時点のno Filterはまだ呼ばれて出演する側ではないため、予選会を勝ち上がり、枠を勝ち取るしかなかった。
関ヶ原歌姫合戦の予選会は、ミクチャによる配信レースとライブ会場による投票で順位が付けられ、上位に残ったグループが出演権を勝ち取るシステムになっていた。
no Filterはミクチャでは長いこと良い順位につけていた。現地審査もホワイトフィルターさんたちの盛り上げもあって良い空気感があったという。
後半やや追い上げられるも、このまま順当にいけばまず枠は勝ち取れるだろうという雰囲気があった。しかしこの手の賞レースの怖いところは最後の最後まで何が起こるかわからない点である。
そして訪れた結果発表に誰もが呆然とした。
20位までに入れば関ヶ原歌姫合戦に出演できる筈だった。
何度目を上下させてもno Filterの名前は20位以内には無かった。
23位
この結果を受けて、メンバーもそれぞれ悲痛なコメントを寄せた。
賞レースは必ずしも歌やパフォーマンスの評価のみで決まるものではない。オタクの人数、オタクの資金力、そういった部分も非常に大きいし、どこで仕掛けるか、推しグループ以外をどこに投票するか、という戦略性もある。
ひとつだけ確実に言えるのは、今回の敗戦は決してno Filterの魅力に落ち度があった訳ではないということである。だからメンバーがホワイトフィルターに向けて謝罪するのは、感謝の裏返しとはわかっていても、やはり辛いものがあった。辛いけれども、今回も「シアワセニナルタメニ」のあの一節、明日に勝つための大切な一歩なのだ。
そしてこの日の悔しさが、8月の大勝利へとつながっていくことを、この時まだ誰も知らない。
りんちゃんの新たな挑戦 〜グラビアへの道〜
6月3日。
ホワイトフィルターの間で衝撃の走るニュースが突如舞い込んできた。
それは、りんちゃんのミスFLASH2024への挑戦、つまりグラビアへの挑戦であった。りんちゃん自らも自認するように、この件に関しては賛否が無かったわけではないだろう。しかしながら文中にもあるように、りんちゃんの挑戦はもちろん個人の挑戦ではあるのだけれども、それはno Filterの価値を高めるための挑戦でもあった。であるならば、ファンとしては応援する以外の選択肢など無い。これまで様々な悔しさを経験してきたno Filterだったけれども、このなかなか思い通りに上に進めぬ膠着した状況をなんとか打開したいというりんちゃんの強い想いが見て取れた。それは150cmの小さな身体による大きな大きな第一歩だった。
ミスFLASH2024は、マシェバラやSHOWROOMによる配信ポイントや水着撮影会による現地ポイントなどをもとに順位を決する、半年にも及ぶ長丁場の賞レースだった。エントリーした中で最年少で注目度も高かったせいか、序盤からりんちゃんの順位は常に上位をキープしていた。
グラビアの賞レースという性質上、配信のポイントよりも水着撮影会のポイントが順位に大きく影響するとのことで、僕も微力ながら撮影会に2回ほど足を運んだ。
りんちゃんも初めてで緊張していたが、それは僕とて同じだった。撮影会自体初参加だった。
りんちゃんは、参加者の中で最年少という強力な武器はあったものの、唯一の未成年のため配信は22時までという絶望的な縛りがあったし、いずれ後述するが、未成年ゆえに公的な審査で1人だけ水着を着て出場できないというイベントもあった。圧倒的に不利な中での戦いだった。
しかし、りんちゃんは健闘した。りん推し、ホワイトフィルターの後押しも心強かった。セミファイナルまではまったく危なげなく勝ち進むことが出来たのだった。
そしてファイナリストを賭けた戦いがすぐに始まった。
50名いた候補者はセミファイナルで30名に絞られ、ファイナルへ進めるのは10名に敗者復活の5名を加えた15名である。
りんちゃんの過酷な戦いはまだ始まったばかりだった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?