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うつくしいものたちの

これからどこへと尋ねられ
さぁどこへでもと微笑んだ
割には足踏みばかりして
どうにもこうにも恥ずかしく
春が来るのを待つばかり

待っていたって来ないわよと
雀たちにも笑われて
うつむいてはまた足首を撫でる
白き風に菜の花は揺れ
水田はかがやいて
涙ひとつ転がり落ちて
うずくまる己を恥じるほど
何もかもがうつくしい
水鳥の羽ばたく音
羽を広げ羽ばたく音に
どれだけ背中押されたことか

さぁあらためてこれからどこへ
どこへでもない場所へ
分け入っても分け入っても
辿り着かないのだとしても
うつくしいものたちの
うつくしいあの場所へ





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