見出し画像

ヴィンテージ・仔猫ストームは環境に新しい風を吹かせるか?

こんにちは、謙治です。
今回は一番面白いデッキを考えたやつが優勝するフォーマット、ヴィンテージで新デッキ「仔猫ストーム」を組み立ててみましたので、お楽しみください。
正直このデッキはゆっくり調整しようかなと思っていたんですが、もうMOで遊んでる海外ニキが居たのでこれはいかんと思い記事を書くに至りました。早えよ。

記事の中では回し方、というかコンボルートについて細かく解説していくところがメインとなるかと思います。ルートが多い(いろいろお試し中)ので、実際資産があって組める方は好みで削ったり盛ったりしてください。

デッキレシピ

【メイン】
[クリーチャー]
3:《ディスプレイサーの仔猫/Displacer Kitten》
2:《粗石の魔道士/Trinket Mage》
2:《呪文探求者/Spellseeker》
1:《夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den》
1:《タッサの神託者/Thassa's Oracle》

[PW]
1:《ダク・フェイデン/Dack Fayden》
1:《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
1:《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》

[アーティファクト]
1:《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》
1:《太陽の指輪/Sol Ring》
1:《魔力の墓所/Mana Crypt》
1:《水蓮の花びら/Lotus Petal》
1:《ブラック・ロータス/Black Lotus》
1:《Mox Jet》
1:《Mox Ruby》
1:《Mox Sapphire》
1:《Mox Pearl》
1:《ボーラスの城塞/Bolas's Citadel》

[ほか]
1:《Time Walk》
1:《修繕/Tinker》
1:《Ancestral Recall》
1:《渦まく知識/Brainstorm》
1:《精神的つまづき/Mental Misstep》
1:《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
1:《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
1:《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
2:《狼狽の嵐/Flusterstorm》
4:《逆説的な結果/Paradoxical Outcome》
4:《意志の力/Force of Will》
1:《商人の巻物/Merchant Scroll》
2:《死の国からの脱出/Underworld Breach》
2:《思考停止/Brain Freeze》

[土地]
1:《トレイリアのアカデミー/Tolarian Academy》
1:《島/Island》
1:《汚染された三角州/Polluted Delta》
4:《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
1:《Underground Sea》
1:《Tundra》
3:《Volcanic Island》
3:《ウルザの物語/Urza's Saga》

【サイド】
4:《紅蓮破/Pyroblast》
2:《高山の月/Alpine Moon》
4:《虚空の力線/Leyline of the Void》
3:《破壊放題/Shattering Spree》
1:《魂標ランタン/Soul-Guide Lantern》
1:《鋼の風のスフィンクス/Sphinx of the Steel Wind》

デッキの動きについて

◆コンボルート① - Moxは簡単に全部サーチできる

《ディスプレイサーの仔猫》 が居る状態で《粗石の魔道士》を唱えると、探してきたMoxから次のMoxを…と、すべての軽アーティファクトをサーチできます。すごい。
これを利用して悪いことしましょう。

▶Moxサーチルートからのコンボ
Mox①をサーチ、キャストで《粗石の魔道士》ブリンク、《師範の占い独楽》サーチ、
独楽キャストで《粗石の魔道士》ブリンク、Mox②をサーチ、
独楽起動でドロー、Mox②をキャストで《粗石の魔道士》ブリンク、独楽サーチ
このようにつなぐと、0マナアーティファクトをサーチしながら手札が増えます。コンボパーツを探すルートその1です。
途中《逆説的な結果》を引いたら、適当にMoxキャストでMoxブリンクしてマナを用意して、独楽ドロー起動スタック《逆説的な結果》で宇宙ですね。
気持ちがええ。

◆コンボルート② - 《タッサの神託者》はいつ出してもよい

《ディスプレイサーの仔猫》 が居る状態での《タッサの神託者》は最強です。Mox唱えてブリンク、インスタントソーサリー唱えてブリンク。なんと、弱点である「先に置くと効果誘発できなくてこいつで勝てない」を克服しました。
1/3ブロッカーとしてもクソ猿《敏捷なこそ泥、ラガバン》を止められるので優秀です。入れましょう。

▶《タッサの神託者》先置きからのコンボ
《死の国からの脱出》 《思考停止》のライブラリアウトコンボを自分に打つと、スペル、というか《Black Lotus》とか唱えるだけで《タッサの神託者》ブリンクできるので普通にそのまま勝ちます。実質一枚コンボ(強気)

◆コンボルート③ - 《夢の巣のルールス》で無限マナ

《ディスプレイサーの仔猫》 が居る状態で《夢の巣のルールス》と《Black Lotus》が揃ったら?
墓地から《Black Lotus》を唱えて《夢の巣のルールス》をブリンクするだけ無限マナ。やっぱりルールスはイカれてんな。

▶《夢の巣のルールス》無限マナからのコンボ
ルートとしては細いですが、《粗石の魔道士》が入っているためメインに《歩行バリスタ》を搭載するのもありかもしれません。
このルート以外ではバリスタがそこまで強くない気がするので個人的にあまり好きじゃないのですが、お好みでどうぞ。

◆コンボルート④ - 《時を解す者、テフェリー》で無限ドロー

《ディスプレイサーの仔猫》 が居る状態で《時を解す者、テフェリー》を出します。場にあるMoxを戻してドローすると、戻したMoxを唱えて《時を解す者、テフェリー》をブリンク。…おや?これは…と思った方、その通りです。
Moxマナを浮かせて再度《時を解す者、テフェリー》の能力を起動すれば、お手軽無限ドローです。

▶《時を解す者、テフェリー》無限ドローからのコンボ
ドローを進めればそのうち《Mox Sapphire》を引くので、唱えて青マナを出し、適当なMoxを唱えて《Mox Sapphire》ブリンク、青青マナから《タッサの神託者》。勝ちです。
《時を解す者、テフェリー》の常在型能力で相手にコンボを止める手立てがないのもダメですね。
サイド後はドロー対応で《フェアリーの忌み者》みたいなカードが飛んでくる可能性が微粒子レベルで存在するので、一応ライブラリの残枚数に気を付けつつコンボ完走しましょう。

▶《時を解す者、テフェリー》の代わりに《覆いを割く者、ナーセット》でも
《時を解す者、テフェリー》とは違いこちらは引き運に左右されますが、適当なスペルを唱えて《覆いを割く者、ナーセット》をブリンクすれば再利用できます。人の心が失われていくコンボです。このデッキでスパーする相手は慎重に選びましょう。

◆コンボルート⑤ - 《呪文探求者》で2枚同時サーチ

《ディスプレイサーの仔猫》 が居る状態で《呪文探求者》を出します。《吸血の教示者》か《悪魔の教示者》を手札に加えると、あら不思議。《吸血の教示者》や《悪魔の教示者》を唱えたとき、場にある《呪文探求者》をブリンクできるじゃないですか。

▶《呪文探求者》からのコンボ
ここからは詰めですが、
《吸血の教示者》か《悪魔の教示者》から《死の国からの脱出》をサーチして、ブリンクした《呪文探求者》から《思考停止》をサーチすればそのままコンボに行けます。

しかも、この後も油断せずバックアップを意識してプレイする事が出来ます。
《死の国からの脱出》を手札に置いておき《思考停止》を先打ちすることで、《呪文探求者》をブリンクして《狼狽の嵐》などバックアップカードのサーチが可能です。
《死の国からの脱出》を唱えたときには二枚目の《思考停止》や、サーチしなかった方の教示者をサーチすることも可能です。このターンにコンボ成立しなかったとしても巻き返しが可能。
あとシンプルにこのターンで決めるためのマナが足りないなと感じたら場にあるMoxをブリンクしてマナを補充しコンボにつなげてもいいんです。
あのさぁ。。

デッキの強みや弱み、ほか - Tips

ここからは、今このデッキについて思うことを書くパート。Tipsとして置いておきますね。

◇Tips① - デッキの強み=0を1以上にする動き

《ディスプレイサーの仔猫》 が場に出ている状況は大抵、Moxなどでマナ加速した後の状態です。
そこでMox②を唱えると、場にあるMox①をブリンクすることができます。これはヴィンテージで元々強い0→1の動きを0→2にしてくれる《ディスプレイサーの仔猫》の大きな強みです。足りないマナを補う「マナ加速」も一枚で可能にしてくれるのです。

デッキを回していると、仔猫がいて《Mana Crypt》が場にあるけど浮きマナ0なんだよなーっていう状況がよくあります。しかしそこで《Mox Sapphire》や《Lotus Petal》を手にしていれば、Moxを唱え《Mana Crypt》をブリンクし3マナから《粗石の魔道士》を唱える、というような動きが可能です。
コンボ①のMox独楽コンボにもつながりますね。これが仔猫のいいところ。

◇Tips② - 地味に強いのが《ギタクシア派の調査》

このデッキで、特にいい働きをするのが《ギタクシア派の調査》です。これは《呪文探求者》からサーチできる貴重な0マナ枠です。2点ライフペイして唱えることで、Moxや《呪文探求者》をブリンクしつつ相手のハンド確認をする、いぶし銀の働きをしてくれます。
前述のとおり0を2にするのが強みのデッキですが、こうした「0を1にしつつ追加でアドバンテージを得る」という発想ができるのも《ディスプレイサーの仔猫》デッキの強みですね。

◇Tips③ - なぜか除去耐性のある《ディスプレイサーの仔猫》

デッキの核である《ディスプレイサーの仔猫》は、いくらピン除去が少ないヴィンテージ環境とはいえ除去の的になります。
そんな時、《ディスプレイサーの仔猫》の能力をよくよく読んでみるとおかしなことが書かれていることに気づきます。

「回避能力」をよく読んでみる

この仔猫は「あなたがコントロールしている土地でないパーマネント」を対象にできるんです。つまり、インスタントを唱えて《ディスプレイサーの仔猫》自身をターゲットに取ってブリンクすることもできるんです。
回避能力が本当に回避能力として機能するんじゃん(?)

◇Tips④ - デッキの課題は《ディスプレイサーの仔猫》の重さ

デッキの問題点を挙げるとすれば、まぁ、《ディスプレイサーの仔猫》が重いよねってとこが問題です。
デッキ調整の過程で候補から外れた《Mana Vault》も、一応入れていいかもしれません。仔猫いればブリンクしてデメリット帳消しにできるし。
ただまぁそこまでするんかな?というのが正直あります。今回は割としっかり目に《ディスプレイサーの仔猫》に寄せた構築にしてみたんですが、結局やることがストームコンボなのであれば現状のブリーチストームが十分強いんですよね。

デッキ構築のコンセプト・発想としては「ブリーチストームのサポートで変なことする仔猫」というのがあるので、仔猫に寄せるのは正直いって本意ではありません。
このデッキを回し始めたのが6月1日くらいなんですが、その直後、ちょうど冬宮みはる氏がブリーチストームでヴィンテージチャレンジ優勝(6月5日にツイート)していて、1マナドローカードに枠を割いて小回りが利くようにしたブリーチストームは確かに無難だな、と感じました。

総括

現在は冬宮氏のストームも試しながら、おもちゃとしての仔猫ストームに逆輸入できるカードも探しています。
一発ネタでは終わらせず、ロマンデッキとして爪痕を残せないかと考えた結果がこの記事です。仔猫ストームをぜひ回して遊んでほしいと思います。

添削杯あたりでこのデッキを完成させてくれる人がいると信じて筆を置きます。ではでは。


記事が面白かった人と猫派の人は良ければ投げ銭してください。
あなたの投げ銭が明日の記事モチベになります。具体的にはごはん食べて活力を得ます。

ここから先は

58字 / 1画像

¥ 100

サポートが次の記事のモチベーションになっています。いつもありがとうございます。