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スロバキアの火山灰から生まれたオレンジワイン

スロバキアのワイン、飲んだことありますか?
それ以前に、スロバキアと聞いても私自身どんな国かイメージできなかったので、少し国の説明を…

スロバキアはオーストリア、ポーランド、ハンガリーなど東欧の国々の中心に位置する小さな国。その大きさは、日本の約7分の1だそう。そして、国土の80%ほどが750m以上の山岳や丘陵地帯です。

人口も少なく、首都でもこじんまりとしており、まるでおもちゃのような可愛らしい町だそうです。

今回は、そのスロバキアで生まれたオレンジワインのご紹介です。

スパイシーさが魅力のオレンジワイン「マルヴラ・ティンド スキン」

このワインを造る「マルヴラ・ティンド」は、スロバキア出身のヴラドとマーティンによって2008年に相続されたブドウ畑とワイナリー。

ワイナリーのある「レヴィツェ」という町には、1,000 年のワイン生産の歴史があります。
レヴィツェは元々4,000mの高さの火山で、それが噴火を繰り返し、カルデラの中に町ができました。
そのため土壌は火山灰土壌で、その層はなんと100mにもなるとのこと。

2008年に畑とワイナリーを相続した当時のワインの生産本数はわずか1,000本のみでしたが、2人の努力によって現在は15,000本になりました。

受け継いだ畑に植えられていた葡萄は、スロバキアの土着品種であるヴェルシュリースリング、グリューナー・ヴェルトリーナー、ブラウフレンキッシュなど。
樹齢50~60年のものがメインですが、更に生産量を増やすため徐々にこれらの土着品種の植樹を行うそうです。

できる限り自然的なアプローチでワイン作りを行っているため、培養酵母、安定化作業、添加物、濾過などはせず、SO2も最低限の使用量です。
火山灰土壌で造られたワインの味わいは、ワインのタイプ関係なく香りが華やかで余韻は軽やか。マルヴラ・ティンドのワインにもその特徴が感じられます。

今回ご紹介するのは彼らの造るオレンジワイン「スキン」。
オレンジワインとは、ナチュラルワインが好きな人の間では最近よく好まれているワインで、白ワイン用の葡萄を、赤ワインと同じように皮ごと発酵させたワインのことを指します。(通常白ワインは、果汁を搾ってから果汁のみ発酵させます。)
白葡萄を皮ごと発酵させたワインの色がオレンジ色だったため、「オレンジワイン」という名前で呼ばれるようになりました。

「スキン」には、クミンやコリアンダーが前面に感じられるスパイシーな香りがあり、この香りをかぐだけで食欲が湧きます。
飲むと果物のオレンジのような果実味にスパイシーさが続きますが、一番の特徴は何と言っても火山灰土壌らしい華やかさと軽快さ。

しっかりとオレンジワインらしい魅力を味わえますが、余韻は軽やかで、スパイシーなお料理はもちろん、和食の場合は天ぷらや焼物にも合わせやすそうです。

火山灰土壌の魅力が詰まったマルヴラ・ティンドのワイン、ぜひお試しください!


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