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2022年になったので、日越往来通常化(への願い)の話をしてみよう

皆様、明けましておめでとうございます。2年間に渡る新型コロナとの戦いは今だ続いていますが、新しい一年は明るく、楽しく過ごせる一年にしていきたいですね。もちろん新型コロナの感染対策が引き続き大事なのは大前提ではありますが、多くの人の移動を妨げている現在の状況が良くなるのを願うのは、特に海外にいるものとして正直なところ。今回はお正月ですので、今年どのように日越往来が通常化していくかを、「楽観的に」想像しながら書いていきたいと思います。

緩和される制度に揺れる思い

実は12月に一時帰国していた私なのですが、日本でまだ自宅待機期間を過ごしている間には、こんなニュースに触れました。

多くのRTも頂き、そして自分の心も少し小躍り♬ 実は何を隠そう、12月23日に再度のハノイ入りを予定していた自分にとっては「えっ、もしかしたら超グッドタイミングになるんじゃない!?日頃の行いがめっちゃ良かったのかしら??もしかしたらホテル隔離無しで直ぐに家に帰れちゃう♬!?」と浮足立ったのも束の間…、

「そ、そうだよね、日々変わるベトナムコロナ対策だもんね、わかってるよ、ハハハ」と、日頃そういうニュースを冷静にツイートしている風な手前、冷静を装いつつこれもツイートしましたが、内心は「何でせっかくなら当初報道通りクリスマス前じゃないんだよぉ~!」と嘆いておりました。上記ツイートの最後の「…」は、何を隠そう、自分の心の「…」だったのです。

増え始める国際フライト

ともあれ、2022年になり通常ベースの国際便フライトが大分増え、日本からなかなか帰れずにいたベトナム人も、テト正月を前に帰国し始めたというニュースも出てきました。回復する9路線の内、中国路線はまだ飛んでいないようですが、フライト自体は確実に増えて来たようです。

ベトナム側では既に日本行きフライトの配分が決定されたようで、ベトナム航空、VietJetのウェブサイトでは予約を受け付けています。フライト価格もベトナム航空で日本往復10万円弱~、ベトジェットで同6万円~のフライトも見られ、制限がきつかった時期と比べるとかなり平常時価格に近いものになっています。

短くなる隔離期間

まだこの記事を書いている段階では、ワクチン接種者に対する隔離期間短縮がどう適用され始めたかはっきりはしませんが、これも順調に適応されていると考えれば、ワクチン二回接種者は、ベトナム入国後自宅などの宿泊施設で隔離3日間後、PCR検査で陰性であれば外出できることになります(ただ今のところは現場では色々混乱が起きているよう)。

12月28日付のハノイ市規定ではその後も14日間の健康観察を義務付けるなど、地方省・市で違いは出てきそうですが、隔離が3日間で済むなら、仕事や学校など諸々事情を鑑みても、ほぼ問題ないレベルではないでしょうか。テト正月(2月1日)を前に多くの在外ベトナム人、越僑の人たちもベトナム帰国・訪問を希望している中、思い切った隔離期間緩和になりました。この記事を上げている段階では、オミクロン株流入等によるこの方針に変更は無いようです。

じゃあ入国・再入国し易くなるか?

ただこれを以て「ベトナムに行ける!」とは簡単にはいかなそう。今のところは、新規入国には「招聘入国」の手続きがあって始めてビザがおりますし、その中にはベトナム関係当局や所在地人民委員会の許可手続きが関わってきます。また既にビザがあるベトナム在住者も、一定の「再入国」手続きをしないと、再入国ができない仕組みは変わりません。

観光客は特殊なワクチンパスポートを使った「バブル」っぽい形でのツアーが11月から始まっており、一部地域にはそういう形では既に観光客が入ってきています。ツアー価格などは安くはないことが想像できますが、旅行という形では暫くはこういう方法しかなさそうです。

短期滞在の入国者向けの制度も以下のようにガイドラインが出て来ているようですが、実際にそれらの人が入るための手続き自体が簡素化されたとは聞いていません。

とはいえ、これだけ閉めに閉めていたベトナムが態度を変えたのは事実。隔離に関するルールが緩和され、次に入国・再入国に関する審査が緩和されれば、出入りがしやすくなるかなあと期待はします。

日本側の方針はどうなるか?

日越往来の内「越」は緩和されてきそうな感じ、そうなると次は「日」の方、ということになります。ご存知の通り、オミクロン株出現以降、日本政府の水際対策は厳しさを増しております。年明けの今も「外国人の新規入国停止」と言う状態が続いています。

実はそれ以前、11月初に日本政府側も実は制度だけは作った「有効なワクチン接種証明保持者に対する行動制限緩和措置」は、手続きが煩雑でほぼミッションインポッシブルということも、今回身を以て理解しました。自分自身このニュースを聞いた時も小躍りしましたが、11月の時点で職場に相談したら「こんなの、対応できません」と言われ、ベトナムの政策以上にこの日本の制度設計に落胆させられました。そうこうする内に、オミクロン株の流行によりこの緩和措置の受付も停止されているそうです。

と、こうしてnoteを書いてる傍から、日本でのオミクロン株による第6波が大きな波になりそうというニュースが入り、一部地域でまた「まん延防止等重点措置(まんぼう)」が適用されるかされないかと言う情勢に。ベトナム側の対応も然ることながら、往来は双方での動きが重要になるため、また日本側のコロナ情勢も見ながら往来を考える日々が続きそうです。

東南アジアは動く、日本は動けるか?

ベトナム周辺では、一時観光客受入れに舵を切ったタイがオミクロン株流行でその措置を一時停止している一方、カンボジアは引き続き隔離免除措置を実施しています(こちらを参照しました)。それに加えて2022年頭からラオスも更に海外からの観光客受入れに舵を切ったというニュースがありました。

もちろん、欧米で猛威を振るうオミクロン株がアジア各国でもどれだけのリスクをもたらすか、という点に左右されると思いますが、門戸を開く国もある中で、今度は日本側がどう対応するかにかかってきています。

とはいえ、国内の感染状況が比較的収まっていると思って書き始めたら、いつのまにか第6波かという風に、このnote記事を書き始めて下書きしている内にも日本の情勢は変化しています。日本国内では「水際対策はガッチリと!」という声がまた大きくなりそうなことを考えると、そしてベトナム自身の感染者も多い中では…、楽観的に考えたいと冒頭に言ったものの、まだもう少し山はありそうです。

とは言え夏くらいには、通常時に戻るとまでは言わないまでも、隔離の負担少なめで行ったり来たりできるようになれば嬉しいなあと新年の思いを伝えつつ、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

11年間ベトナム(ハノイ)、6年間中国(北京、広州、香港)に滞在。ハノイ在住の目線から、時に中国との比較も加えながら、ベトナムの今を、過去を、そして未来を伝えていきたいと思います。