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【不登校④ 始動期】高校3年生の娘が復学&再登校!

高校3年生の春に不登校になりながらも9月に復学を果たした娘。そして、11月にはついに再登校することになります。家族にとって長く苦しく感じた不登校の期間も終わりを告げ、娘は高校卒業に向け動き出します。

この記事では、不登校の4段階の中で「始動期」と呼ばれる子どもが復学や再登校をする時期をどう過ごしたかを書いていきます。

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1.オンライン授業から復学スタート!

夏休みが終わり9月になっても娘の不登校は続いていました。娘は高校生ですので、このまま欠席が続くと卒業ができません。私は、あいかわらず学校の年間スケジュールに欠席のしるしを付けて、残り何日で卒業ができなくなるかを計算していました。

◇復学のきっかけは担任教諭からの1本の電話

もう娘の卒業はあきらめるしかないと思っていると、担任教諭から電話が入りました。

「学校でオンライン授業の準備を進めています。」続けて、「ただし、テスト段階で、オンライン授業が正式な授業と認められるかはわかりません。」と先生は言います。

内容をよく聞くと、コロナウィルス感染などで学級閉鎖になった場合に備えて準備を進めているとのこと。「まずは、○○さん(娘)一人の参加になるので、出席扱いになるかは、最終的には校長先生の判断になりますが、1教科だけでも試しに受けてみませんか。」

私は、藁にもすがる気持ちで先生の提案にのり、娘に担任の先生から電話があったこと、オンライン授業を受けてみようと話をしました。

娘は、うん、・・・わかったと一言だけ返事をしました。だけど、授業の当日まで本当に受けることができるかは疑問でした。

◇1歩、1歩少しずつ。進んで止まって、休んでもいい

先生とオンライン授業開始日など打ち合わせをして、いよいよ娘の復学の1歩がはじまりました。当日、在宅勤務だった私は、娘の部屋に何度も起こしに行きました。何度も何度も・・それでもベットからでてきません。とりあえず、先生との約束の時間に私が娘のタブレットからオンライン授業に「参加」を押しました。娘はベッドから起きずに横になったまま、ただ画面を眺めていました。(・・途中寝ていました。)

こんな日が一週間ほど続いたと思います。長く休んでいたため、授業についていけず、5分も集中力が続かなかったようです。ノートをとるのも、課題提出もあきらめていました。

そんな毎日でしたが、オンライン授業に「参加」はしていましたので、Google Classroomを通して、先生がメールを送ってくれます。

「明日は、一時限目に数学があります。受けますか?」「がんばって、オンライン授業の参加を続けていますね。」

大学受験対策や進学相談など、高校3年生を受け持つ担任の先生が忙しい中、毎日連絡をしてくれます。娘のために毎日時間を作ってくれました。

すると、娘は次第に机に向かいノートにとるようになり、課題も提出するようになりました。

受ける授業も1教科から2、3教科と増えていきました。しかし、すべて順調というわけではなく、1限目の授業は朝起きれなくて休んだり、午前中の授業だけ受けたりと、進むと止まるを繰り返しました。

◇担任教諭と学年主任との面談

オンライン授業がしばらく続くと、担任の先生から面談の話しがありました。学年主任と娘、私たち夫婦を入れて、5人での面談です。娘が学校に行けないため、こちらもオンラインで行いました。オンライン授業は順調に受けられるようになっていましたが、先生方はいつまでもオンライン授業だけ続けるのはどうかと考えていたようです。

面談では、娘は先生から「この先どうしたいと思っているのか」という直球の質問を受けました。卒業したいのか、それとも通信教育で卒業できる高校に転校するなど・・、本人はいまどう考えているのか。

道はたくさんある・・。いまの時代は、全日制高校の卒業や大学進学だけではなく、通信制の高校や専門学校進学など、選択肢はたくさんあって自分で道は選べると先生言いたかったようです。本当にいまの高校を卒業したい気持ちはあるのか、親が勧めるから卒業したいのではないかと。それを確認しないと先生方もこの先どのような対応をするのがベストなのか悩んでいたようです。

娘は「卒業したいと思っています・・。」とだけ一言いました。私は、娘の本心は分かりませんでしたが、この面談で卒業が目標ということになりました。

2.再登校のきっかけ

面談からしばらくすると、もうすぐ高校3年生の最後の期末考査があるから、これだけは受けてほしいと先生から連絡がありました。期間は4日間。点数は気にしなくていいから、とにかく受けることが大事だから、登校してほしいと先生は言います。

◇高校生活最後の期末考査!

この頃の娘は、Google Classroomを通して毎日先生と連絡を取っていて、学校の話しを嫌がる様子は見られません。これが再登校の最後のチャンスだと思いながら、私は先生から連絡があったことを娘に伝えました。

娘からYesという一言を引き出すために内心必死でした。どうにかYesという返事をもらい、先生に娘が試験を受けることを伝えました。最初から教室登校は難しいと判断して、保健室で試験を受けることを認めてもらいました。

◇試験前夜の「登校拒否」

試験前夜、娘は「やっぱり学校に行かない。」と言いました。「試験を受けても休んでいて分からないから。」と言います。私は「先生から0点でもいい、点数は気にしないで受けることが大事」と言われていることを話し、続けて「学校休んでいたから行きづらいのは分かるけど、嫌でも恥ずかしい思いをしてでも、学校に行こう。」と言いました。

このときばかりは学校に行ってほしくて、娘に熱く語ったのを覚えています。

◇ついに再登校!

試験当日は、私が車で送迎しました。途中、担任の先生から「いまどこらへんですか?」「学校に向かっていますか?」と電話がありました。先生は本当に学校に来られるか心配で気が気でない様子でした。

「もうすぐ到着します。」と電話を切って、学校近くの駐車場に車を止めて、娘と一緒に学校に向かうと先生が校門の前に立って待っていました。

娘の姿を見た先生は少し涙ぐみながら、娘を学校に招き入れました。先生は、私に「うれしくて、感動して泣きそうになりました。」と言いました。

私は学校に入って行く娘を見送りました。娘が学校に行ったは何カ月ぶりでしょうか。親の私がどれだけ娘が学校に行けることを望んでいたか。

再登校した日はいまでもしっかり覚えています。

3.出席と単位取得を求めて

期末考査は、4日間すべて保健室で受けました。この期末考査をきっかけに保健室登校をするようになりました。午前中だけ、午後だけという風にしばらくは無理のない範囲での登校でしたが。

◇欠席数と単位、補修授業について

保健室登校をしてからは、欠席数が増えることはなくなりましが、もう一つ、単位の問題がありました。卒業するには出席数だけではなく単位も取らないといけません。どの教科が単位が足りないのか、卒業までに取得するべき必要単位の一覧表を先生に作成してもらいました。

1月頃になると、高校3年生は3年間の通常授業が終わり、大学受験対策のための講習に変わりました。この時期は、文系・理系別に受験対策の講習があり、生徒それぞれが受験する学部のための講習を選択します。3年生全員がクラス関係なく教室を行き来する時期です。娘は、この時期を利用して、単位取得のための補習授業を受けました。先生が娘のためだけに補習授業の時間を作ってくれました。

こうして、足りない分の単位を補うことができました。

※お子さんが通う学校によって違いがあると思いますので、調べてみてくださいね。

ちなみにオンライン授業のほとんどは、出席と認められませんでした。娘には、「がんばったのに、嘘つき。」と言われてしまいました。

4.不登校 始動期の過ごし方

始動期になると、復学や再登校など、私たち親が望んでいた子どもの姿を見ることができると言えます。しかし、不登校によって体力も学力も落ちている子どもにとっては、辛く大変な日々がまだ続くことを忘れてはいけません。家族で子どもをサポートしていく必要があると思います。

【やったこと】
・復学と再登校のきっかけを模索した。
・オンライン授業や再登校の前に先生と連絡を取り段取りをした。
・送迎などのサポートをした。

【やっておけばよかったこと】
・娘が悩みや不安を話せるような環境があればよかった。

不登校の4段階では、安定期が過ぎると始動期になると言われていますが、子どもの様子(精神状態)が似ているため、実際は判断が難しいと思います。私は、学校や先生の話しをしても嫌がらない娘の姿をみて、始動期に移ったと判断しました。

次の記事では、不登校だった娘がついに卒業を迎える話しになります。↓↓


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