せいちゅうけいのうほう-闘病記②

8月に喉にポコンとした腫れを見つけた後、不安に駆られながらも数週間様子を見ることにしたのは、ちょうど9月の健康保険の切り替えと重なったからだ。
ここでひとつ説明しなければならない。
長く被扶養者だったからと言えば言い訳になるが、この時、実はとてつもなく大きな勘違いをしていた私。
なんと、医療費負担は扶養家族なら3割、本人は1割と思い込んでいたのだ。
どうせなら負担額が減るまで待ってみるかと。
え〜、この期に及んで、いったいいつの時代に生きてたんだろう、私のバカ!
とにかく、この恐ろしく酷い思い違いが大きな要因で、病院受診を先延ばしにし、しばらく様子見することにしたのだった。

だがもちろん、その間、何もしなかったわけではなく、ネット検索、症状検索アプリ等でひと通り調べまくった。
本当に便利な時代になったもので、不穏な病名もいくつか目に入ったが、自分の症状に寸分違わずピッタリと当てはまるものがあり、早い時点で私はこの『正中頸嚢胞』だと確信した。

正中頸嚢胞とは、首の正中部にできる袋状の腫瘤です。胎児期に甲状腺が形成される通り道の管(甲状舌管)の部分が消失せずにできた袋状の腫瘤(嚢胞)であるので、「甲状舌管嚢胞」とも呼ばれます。
〜中略〜
首の正中部に袋状の腫瘤(嚢胞)を認めます。痛みを伴ったり、内容物が皮膚の外に漏れ出てきたりすることもあります。
また、病変部位に感染症が生じた場合には、腫れが大きくなったり、赤みを帯びたりすることがあります。

Medical Note-正中頸嚢胞より

胎児期に無くなるはずのものが、残ったまま生まれてしまっただと?
そういえば、幼い頃の記憶の隅に、「あれ?私はなんでノドボトケが2コあるんだろ?」と思ったことがあったような、なかったような。
まあ、幼少期からチビで痩せぎすなお子ちゃまだったので、いろんなところの骨が目立つこともあるんだろうなと今の今まで納得していたわけだが。
ここにきて突然気がつくほどに大きくなってしまったのは、やはりコロナ感染が要因になったのだろうか。咳、長かったからなー、まあ、水も溜まりますわー。

ひとまず命に関わる病気ではないが、極まれに癌化することもあるらしい。
自然になくなることはなく、いずれは外科的に取るより他はなさそうだが、今は過ごせているのだから、そう急ぐこともあるまいとの判断に至る。
おおかたのことはわかったし、のんびり9月を待つことにするかー。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?