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たった1日だけ、明日、完成する広告を待ち望んだ通勤路

今年最後か、もしかしたらもう1本かのnoteです。

鉄は熱いうちに打てと言われるように。情熱があるうちに書きたいので、結果的にミーハー感のある記事に仕上がってしまうのですが、まぁ良いかなと思いながら書きます。

昨日(12/20)は各テレビ局がドカンと特番を組んだ日でした。外出を控える人が増え、年末に差し掛かりテレビが見られる機会が増えます。視聴率19.8%で1位になり、Twitterのトレンドでも1位だったのは #M1グランプリ2020 でしたね。

そう今日はこのM1の広告についてですが、2020年個人的に好きだったのは錦鯉でした。ネタ中も終わってからの余韻もずっとクスクスしてたな。売れて欲しい。

2019年のM1グランプリはかなり話題になりました。予選での史上最高得点(681点)、今年活躍した芸人さんの中で昨年の予選、決勝にいたコンビも多かったイメージです。

突如エスカレーターの壁に現れた歴代王者ポスター

突然ですが、都営大江戸線 六本木駅のエスカレーター、めちゃくちゃ長いですよね。昔どのくらいなのだと思って調べたことがあります。

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https://thegate12.com/jp/article/337 

こちらでも詳細に記載あるのですが、都内地下鉄の深さランキングで六本木駅 (42.3m)は断トツ。地上にいくまで5分超えです。

この長い、長いエスカレーターの道で、2019年の年末、私は突如張り出されたM1グランプリのポスターを毎日見つめて通勤をしていました。スマホも見ず、通る度にただ一心に。過去の歴代王者が一枚ずつ並んで堂々と張り出されている。駅のポスターにこんなに齧りついたことは正直なかった。

「かぁぁっこいい…。」初めて見たとき、思わずそう口にしちゃったことも覚えています。

当時ちょっと話題にもなったので知る方も多いかもしれません。

毎日、写真に撮るか悩んで悩んで、やっぱり撮らなきゃ!手元に残したい!と思って決勝翌日に撮った写真がカメラロールの中にありました。

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こんな感じで一枚ずつ、歴代優勝者が並んでいく中、ポスターの最後はこうなっていて。

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M1の優勝者がここに張り出されるというのです。

毎日ポスターを見ながら私は「3日後に放送か」「明日いよいよ変わるのか」と思いながらワクワクしてその日を待っていて。

そして、その真っ白だったポスターが、大爆笑を起こしたミルクボーイに、たった1日だけ変わって完成するのです。

人が多く歩く中、急いで撮った結果ブレてしまったのが若干心残りではありますが。

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朝、ワクワクしながらエスカレーター登ると見えてきて

本当に変わった!!

震えた。

「オカン」って。最高や。

当日の通勤理由はほぼこれを見に行ったようなものでした。 

人を笑わすことに全力をかけている大人と、その情熱をひしひしと感じるからなのか。少なくとも私はスマホで漫画を読むことも、メールをチェックすることも忘れて、あの1週間は一字一句見逃さないようにそのクリエイティブの全てを吸収することに時間を使いたくなったのです。一体誰がどんな風に手掛けたのかは知る由もありませんが、このイベント及び彼らの魅せ方に大拍手…。

帰宅途中、同志と握手がしたくなった

これだけ私の気持ちを掴んだ広告ですが、1週間眺めているうちに、ポスターを見ている人がパッと見る限り少ないことに気づきました。

「こんなに感動するポスターなのに、あまり気に留めてくれないな。」と自分以外の乗客がエスカレーターを登っていく姿を見て思っていました。まぁ、通勤経路の1広告なので当たり前なのですが(そもそも気づいてないかも)。広告は見られないのが前提みたいなところ、あるものね。

ただ、決勝翌日の帰り道はちょっと違っていて、自分の数十メートル手前を歩いていた大学生が、1枚1枚のポスターを写真に撮りながら階段を下っているのを見つけました。自分が作ったわけでもないのに、同じように良いと思っている(だろう)同志を見つけて滅茶苦茶に嬉しくなりました。

「良いよね!これ!!」と声をかけて握手したくなるのをググっと堪えて見つめつつ、このポスターは確かに誰かに届いているのを感じた瞬間。

リモートワークが続いて、今年の六本木駅は見れていないのですが、あの時の通勤経路があの駅で良かったなと、思っています。

ぜひ流行ってくれ、錦鯉のレーズンパン。


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