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競合分析ってどうやるの?

こんにちは!Office LiNQ片貝舞です。
皆さんは自社の競合についてどれだけ知っているでしょうか?
創業時期だけでなく事業を継続していく上でも競合について常にアンテナを張っていることは非常に重要です。なぜかというと、競合が自社のターゲットの動向を教えてくれることがあるからです。市場調査も大事ですが、同時に競合も調査することで自社の顧客(または顧客となり得る人々)が今何を求めているのか知ることができます。
今日は競合分析についてお話していきましょう。

競合について調べる目的は大きく2つあると思っています。
一つ目は、自社と他社の差別化要因を明確にすることです。他社を知ると自社との違いを明確に知ることができます。これまで見えてこなかった強みが見えてくるかもしれません。逆に強みだと思っていたのに競合他社も同じことをやっていた・・・ということもあるかもしれません。それらを見つけ、自社の強みをより明確に示すためにも競合分析は欠かせません。
二つ目は、他社の収益モデルや決済方法、宣伝方法などで真似できそうなものを見つけることです。サービスや製品は他社に真似されたくないですし、真似もいけません(差別化にならないから)。でも、どうやって宣伝しているか、集客しているか、どういう決済サービスを利用しているか、どんな収益モデルを採用しているか、などは参考になる部分ですし、どんどん真似していきたいところです。
先日、創業時の知財出願の重要性について記事を書きました。新しい製品を作るときには特許や意匠、商標出願で自社を守る、真似してほしいと思うのは例えばこのようなことです。
他にも、見込み生産をすると在庫が余ってしまう恐れがあるため、先行予約という形をとって、あらかじめ購入予定数を把握してから生産をする、といった販売手法も、創業したての製造小売業は真似してみたい手法ですね。
真似できることは真似しながらも製品やサービスで特徴をつけて他社との差別化を図る、これを可能にするためにはまず相手(競合)を知ることからです。

さて、ここからは競合分析の方法を順を追って説明します。
①競合を決める。
例えばあなたが不動産屋さんを始めようとしたとします。すると競合は自社が対応する地域の不動産屋さん、と思いがちですが、それに加えて他の地域の不動産屋さん、不動産屋以外にも競合になる可能性があります。
競合は同業者だけをさすわけではありません。同業の場合は直接競合といいますが、その他にも間接的や二次的に競合になり得る場合があるのです。

直接競合:自社の商品やサービスと同じコンテンツのものを提供している他社。

二次競合:同じカテゴリに属する商品やサービスを提供している他社。間接競合と同義と考えることも多い。

間接競合:自社の商品やサービスとは同じコンテンツのものを提供しているわけではないが、同じような価値を提供することになる商品やサービスを扱っている他社。たとえば、マクドナルドの間接競合はカフェコーナーを設置しているコンビニエンスストアやイートインコーナーのあるスーパーなど。

リストアップする基準は、業界シェア率、企業規模・売上、自社と競合する価格帯の商品・サービスの保有、ターゲット層、地理的な位置関係などで
す。

競合の考え方については、以前記事を書いたのでそちらも参考にしてみてください。


②競合調査
競合(5~10社)定めたら、各社を詳しく調べていきます。
調べる方法は次の通りです。
■各社HPより
 ・公開情報(会社概要)
 ・財務報告書
 ・販売促進施策
■業界レポートの調査
■報道記事
■広告
■顧客・取引先へのインタビューやアンケート調査、口コミなど

調べる内容としては次のようなものがあります。
■定量的なデータ
 ・商品価格
 ・社員数
 ・顧客数
 など
■定性的なデータ
 ・口コミ
 ・サービスの特徴
 ・立地
 など

調べる項目を定めてリストアップしたすべての企業について調査してください。

③競合分析を行う
調査ができて情報が集まったら、分析をしていきます。
各社の情報をカテゴリー別に分類します。
分類の例としては、商品、価格、流通、販促の4種類で分けると良いかと思います。

商品・・・どのような商品サービスを提供しているのか?⇒商品サービスの価値を確認
価格・・・いくらで売っているのか?⇒価格の妥当性を確認
流通・・・どのような方法で提供しているのか?⇒顧客にとって手に入れやすいかを確認
販促・・・どのように商品を周知させ、購買に導いているのか⇒購買したいと思わせることができているのか確認

上記分析手法は4P(Product,Price,Place,Promotion)分析といいます。
このカテゴリ―で分けたうえで、各社と自社を比較すると比較しやすいと思います。

ここまでできれば競合について結構知ることができますね。
比較した後は、「ポジショニングマップ」にしたり、比較表を作ったりして自社と他社を視覚的に比較していきます。
ポジショニングマップとは、タテ・ヨコの2軸で作られたマトリクス上に、自社・競合他社の製品・サービスを配置した2次元の図表です。
学習塾を例にとるとこんな感じ↓

カフェだとこんな感じ↓

縦の軸と横の軸を何で分けるか決まりはありません。自社と他社の差別化が図れるカギとなるようなキーワードを入れてみるといいと思います。
ポジショニングマップの作り方についてはまた今後詳しくお伝えします。

比較表についても同じく、自社の強み、弱みを意識しながら、他社と比較できるキーワードを探して比較項目として採用します。
例えば、通いやすさ(立地)、こだわりの強さ、商品・サービスの質、選びやすさ、買いやすさ・・・などなど。こちらも簡単に説明しただけでは語りつくせないのでまた今度改めて記事にしていきたいと思います。

そんな感じで競合他社と視覚的に比較をしたら、自社の強みがより見えるようになってきます。中小企業の勝ちパターンは「強みを活かして機会(チャンス)を捉える!」ですよね。強みが明確になったら強みをガンガン売り込んでいきましょう!

応援しています。

それではまた!

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