日記

息子とふたりでキャンプに来ている。
ノープランだ。朝にキャンプ場を探し、電話して予約した。
スーパーに寄って、バナナとチョコ、パン、肉まんを買ってキャンプ場に向かった。

テントを張るのにいい感じの木陰を探す。
いいところがあった。息子に木陰という言葉の説明をした。

5個入りで300円くらいの肉まんを、ホットサンドメーカーで焼く。ヒロシの真似をしてみた。キャンプに行くとなにかと手作りをしたくなるが、こんなんでいいんだと思った。
確かに美味い。息子もうまーーい!と気持ちの良い声を出している。

さて、このキャンプ場には何もない。何もないというのは普段街で暮らしているから何もないという言葉が出てくるのだろう。
実際にはたくさんの木陰、土、川、綺麗な空気、緑、そよかぜ、たくさん「ある」。
言葉にすると有限だが、そこには無限に「ある」。

珍しく息子が眠そうだったので抱っこしたら寝た。キャンプ場を2周したところで、頭の重さが完全にぼくの肩にかかった。
テントの中に横にさせ、ぼくはある程度の片付けを終わらせたあと、本を読んだ。

目の前に来たキャンパー達はこれから最寄りの川で釣りをするようだ。クマ鈴の音がカーンと聞こえた。遠くまで聞こえそうな鈴だ。大体、30後半くらいの人たちだろう。あと5年後には同じくらいの年齢になる。こんな人数集まって遊ぶ時間があるだろうかと、ふと思う。

息子が起きたら帰ろう。

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