見出し画像

無人島に持っていきたい映画4

「バグダットカフェ」

なんとも不思議な映画だ。何度観ても、この不思議感は解決しない。だから、ついつい何度も観てしまう。

旅行者のジャスミン(ヤスミン)が、夫婦喧嘩の末に一人降り立ったのが、モハーヴェ砂漠の寂れたモーテル&カフェ「バグダットカフェ」。そこには朝から晩までガミガミと不機嫌な女主人のブレンダ、そしてその子ども、従業員、モーテルや傍のトレーラーの住人など一癖も二癖もある不思議な人々が集っていて、ジャスミンはなんとなく居心地が悪い。そんなある日、。。。

不思議その1:ストーリー。どこにポイントがあるんだろう。いや、もちろん、ポイントはある。あるけど、単純に、友情とか、愛情とか、一言で片付けられない不思議さがある。ここを話しちゃうと、ネタバレになるからあまりかけない。複合的な人間関係かな。

不思議その2:画面。砂漠の砂っぽい、埃っぽい、口の中がザラザラしちゃうような画像が続くのに、青と黄色のフィルターがその乾燥した世界を、時に幻想的に見せてくれる。なんか、画面に吸い込まれそうな不思議な感覚に陥る。

不思議その3:音楽。どこか宇宙から呼ばれてるんじゃないか、と思えるような浮遊感のある「calling you」は、一度聞いたらハマる。映画のカラーによくあってるな、と思う。それに、バッハもよく出てくるし、軽快な音楽もあって、好き。

とにかく、不思議だらけの映画だけれど、好きな映画。ガミガミいってるブレンダは、今もモハーヴェ砂漠にいそうな気がするけれど、別の映画を観た時に、捜査官の役をやっていたので、ああ、彼女もやっぱり女優だったか、と思った次第(当たり前だけど)。

無人島に持っていたら、まず3回は立て続けに観ること間違いなし。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?