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【沖縄50年の憂鬱】 書評#59

みなさん、いつもお世話になっております!
本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。

自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします!

今回は、先の戦争で広島へ原爆が投下された日です。

絶対に忘れられない日、忘れてはならない日。

ということで、今回は戦争関係です。
ただ、広島関係ではなく沖縄についてです。

私もリアルタイムでは分かりませんが、沖縄へ行くのにパスポートが必要な時代があったなんて、信じられないと思う方も多くなってきているのではないでしょうか。

※ヘッダーは、デザイナー中目黒土産店さんの作品を使わせていただきました!平和に対する願いを込めて。


基本情報

河原仁志(著)
光文社 出版
2022年4月30日 第1刷発行

全323ページ
読書所要期間12日

私が本書に出会うきっかけ

2022年、沖縄が日本へ返還されて50年が経った。
この節目の年に、再び沖縄のこと、そして今も昔も犠牲になっている人々へ心を馳せようと思っていた。
色々探して本書にたどり着いたのだが、買おう買おうと思って随分時間が経ってしまった。
そして、ようやく買ったと思えば積読になってしまい、読もう読もうと思って結局こんな時期になってしまった。

この本の本質

沖縄返還にまつわる通説を検証し、50年以上経った今、読者が思う常識と照らし合わせることを提起している。
また、この返還交渉を通して垣間見える政治の姿、とりわけ日米関係の今昔について見つめ直す材料を提供してくれるものである。

私が感じたこと

民意不在

全5章中、第2章辺りまで読み進めていた時、ふと思ったことがある。
それは、
・Sオペがどうしたとか、
・若泉というキーパーソンがいたとか、
・基地研が実は返還交渉に関する考え方/方針を主導したとか、
そういった類の話が続く中で思ったことである。

「沖縄の人々の声は??」

これが全く出てこない・・・
私が読みたかったのは、むしろそういったところだった・・・

本書の性質上、そういった話題の取り上げ方をしないんだなぁと思っていた。
でも実は、そもそも返還交渉の中でアメリカ議会の議員が日本側にその姿勢が疑問視するほど、沖縄の人々の声聞いた上でアメリカ側へ届けるということがあまりなかったというのが著者の見解である。

確かに、意見を聞き過ぎれば、利害関係が複雑化するだろうから、官僚側としてはこれを極力避けようとする力学が働くのかもしれない。
政府と官僚(とりわけ外務省)との関係性、リアルなやり取りを垣間見させ得てもらったのかもしれない。

むすびに

本書の話題の中心は、返還”交渉”である。
本件交渉はつまり、政治活動ということになるだろう。

私のマイルールの一つに、
「政治的なこと(政治の本)は書かない」
というのがある。

今回は、これ以上書こうとするとこれに抵触するので、この程度の内容にとどめたいと思う。


以上です。

私は毎年、終戦記念日に向かって戦争にまつわる本を読むというのが、夏の習慣となっています。
本書は、その第1弾という感じでした。

本書を通じて、意見を聞くことの重要性を改めて感じたところです。
そして、戦争をリアルで経験した方々の声(体験)をしっかりと聞き、後世へ伝えていかなければならないと強く感じました。

本書は、広島の原爆の日に当て込みました。
今後は、8月9日長崎の原爆の日、そして15日の終戦記念日にも戦争にまつわる別な本について書きたいと思います。

本日も、誠にありがとうございました!

もしサポートしていただけるならば、現在投稿の軸にしている本の購入やパピーウォーキングにかかる経費に充てさせていただきたいと考えています。