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親は弱くて孤独な生き物だから、支えが必要だ。

22歳で結婚。23歳でパパになる。

「日曜日、病院行きます。もしよかったら、付いてきてほしい。」

2019年5月28日19:38。新卒入社してから2ヶ月後。
残業しながら日報を書いていたところ、彼女からLINEが届いた。

1枚の見慣れない写真。体温計…?なんだこれ?
そう思ったのは一瞬で、すぐに察した。

白い小窓にくっきりと写る青い線。

そうか。これ…妊娠検査薬…か…。

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僕が、23歳にしてパパになることが確定した瞬間。

彼女とは学生時代から付き合いで、意気投合していた。
「ご両親とも会ったし、いずれは結婚するのだろうか、でも、20代は仕事だよな。まだいっか。」そんなことを思っていた矢先の出来事である。

いわゆる「デキ婚」。
今風にいうと「授かり婚」というやつだ。
(結婚や子育てに興味がなかった僕は知る由もなかったが、実は結婚の理由の3割は「授かり婚」と言われている。が、公表していない人も多いので、体感値はもっと少ない。)

成長意欲満載、チャレンジングな環境を求めてベンチャー企業に就職した僕が、1年目で仕事と家庭の両立に迫られるとは思いもしなかった。

もちろん、子供を授かることは尊いこと。
欲しいと思ったら当たり前に授かれるものではない。
そうは分かっていても、気持ちが追いつかない

「子供…か…。パパになるのか、そうか。頑張らなきゃ。けど、これからどうしたら良いんだ…?思うように働けなくなるのかな。そうだよな。まずは家族が最優先だよな。」

*****

産婦人科で検査、ご両親への挨拶。入籍。引っ越し。同棲。

必要なイベントはあっという間に終わり。2020年1月。
無事に娘が産まれた。23歳で1児のパパになった。

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出産直後は涙こそ流したが、幸せを噛み締める以上に「焦り」「不安」が重くのしかかっていた。

妻も同い年(1年未満の就労)なので、産休と育休に手当は発生しない。新卒1年目のシングルインカムで家族を養う必要があった。

毎日プレッシャーに押しつぶされそうだった
「もっと多くの給料をもらうため」だけ目的の転職活動もした。

周りの人は、僕がそんな状況とは思わない。

「え!?笑 子供できたの!?笑」
という、少し面白がった反応。

「パパになったなら、責任持ってもっと仕事頑張らなきゃね。」
という、ありがたいお言葉。

「もういいから。黙っていて欲しい。」
誠に失礼だが、そう思っていた。

「おめでとう!!けど、大丈夫?なにかあったらいつでも相談してね。」
そう言ってくれる大人は少なかった。
いや、ほぼいなかったと思う。その言葉を求めていたのに…。


なぜ存分に幸せが感じられなかったのか?

振り返ってみると、理由は単純明快。
当時の僕は、以下の思い込みを抱えていたからである。

<思い込み>
①ビジネスマンの成長には、仕事に集中する環境が必要
②特に20代にどれだけ自分を追い込めるかでキャリアが決まる
仕事ができる人は大抵残業していて、独身か家庭を気にせず働いている



<結果>
子育てをしながらバリバリ働くなんて無理だ
②新卒1年目から家庭があるなんて「働く時間」にハンデが大きすぎる
③バリバリ働くなら、家族を犠牲にする必要がある
(でも、もちろん家族は大切にしたい…どうしよう。)

今思うと、あまりにも偏った考えだが、僕と同じように考えている男性は多いのではなかろうか。
実態の掴めない不安に侵されている状態だ。


実際に子育てが始まったらどうなったか?

「思うように仕事ができないなんてことはなかった。」
そう言いたいところだが、現実は甘くない

在宅勤務のときは、子供を起こしてオムツを変え、ご飯を食べさせ、着替えさせ、登園の準備をし保育園に向かう。帰宅したら、食器洗いや掃除機など、家事をこなす。

妻が出社の時は、これをワンオペでこなすし、お迎えに行くこともある。
(もちろん、僕が出社の際は、妻がこれをワンオペで行う。会社の方針で僕が週3出社になったので、我が家では今以上に妻の権限が強くなるだろう。)

娘が帰ってきてからも忙しい。
基本、親は自分の時間が取れない。休日もそうだ。

一方で、子供がいるから良いこともたくさんある。
「癒される」とかその類はもちろん、それ以外もだ。

意外なところだと例えば「親も早寝早起きになる」
「娘が寝てからやっと親の時間」と言いたいところだが、その時間は親もお疲れモード。なので、我が家ではパパママもとっとと寝て、朝早く起きることが多い。

他には「意味のない残業をしなくなる」「優先順位をつけて仕事がこなせるようになる」など。
挙げればキリがない。

よっぽど意思の強いビジネスマンじゃない限り、制限がある方がむしろ生産性高く働けると思う。

気付けば1歳10ヶ月1児の父(25歳)。相談をもらう立場に。


「どうやって仕事と両立してるの?」
「結婚考えているんだけど、結婚生活って実際どう?」
「子育てってどんな感じ?実は、子供できて…。」

そんな相談をもらえることが、少しずつ増えてきた。

大学入学後は予備校でバイトをしていたし、就職活動が終わってからは後輩向けにキャリア支援をしていただけあって、自分の経験を頼りにされたり、相談を持ちかけてもらったりすることは好きだ

なので、そんな相談には全力で応えている。

そして、ある想いが芽生えてきた。

「就職活動や転職活動するときは当たり前にプロに相談するのに、どうして結婚・出産という人生最大のイベントでは、相談できる機会が少ないんだろう?」

特に、僕らみたいに若いパパママは、友達も結婚を経験しておらず、相談できる人が少ない
かつ、誰にでも相談できる話題ではないのだ

しかも、コロナ禍で出社も制限され、飲み会も激減している。
「実は…。」と先輩に相談を持ちかけることすら、困難な状況なのである。

さらに言えば、世間では男性の育休取得が推奨されつつある。
まだまだ取得率は低いし、制度も整っていない。
しかし、確実に子育てを意識する男性は増えていくだろう。

そんな思考の前提があり、以下のような疑念が湧いた。

「僕が経験したような現状を、世の中の男性は耐えられるのだろうか?」
「仮に耐えられないのであれば、大きな社会問題になるんじゃなかろうか?」
「何か力になれること、社会のためにできることはないだろうか?」

そして、こんなことが頭をよぎった。

「"パパ向けの支援サービス"を立ち上げるのはどうだろうか?」

若くしてパパになった人は少ないし、ましてやベンチャー企業の荒波に揉まれながら仕事と家庭を両立しているパパってレアなんじゃなかろうか。

幸いなことに、僕はコーチングに強い関心を持っており、自学したりスクールに通ったりした経験がある。
もしかしたら、誰かの力になれるんじゃないだろうか…?


プレパパ向けコーチングサービス「papacco」をはじめます

個人として主にプレパパ向けにコーチングをします。という提案です。

「papacco」と名付けたのは、
「"Papa"」「"Co"aching」を掛け合わせ、
かつ子供が「ママっ子」ではなく「パパっ子」になってしまうくらい、愛情を注いで子育てに参画しましょう。という想いを込めています。

パパに絞った理由は、シンプルに僕が男性だからです。
ママの立場は、ママの方が分かるので、たぶん女性がやった方が良いです。
(逆に僕で良いのであれば、ママ向けのご相談もWelcomeです!)


なぜ、あえて「プレパパ」に絞ったかというと、
プレパパが最も「見えない不安」と戦い、1人で悩みがちな期間
であると、考えたためです。

(とはいえ、既にパパな方、未婚の方からのご相談もWelcomeです!)


サービスにご関心いただける方へ(募集要項)

カッコつけてサービスとか言ってますが、基本ライフワークでやろうと思っています。事業化する予定は(今のところ)ないです。

とはいえ、完全無償で提供すると、サービスが立ち行かなくなる(僕の娘が「papacco」になってもらえないどころか、家庭との両立さえ怪しくなる笑)と思うので、制限を設けます。

イメージとしては、初回無料で相性を見つつ、継続のご判断される場合はセッションフィー(30分あたり3,000円〜5,000円/回くらい)のご相談ができればと思っています。

まずは、テストマーケティングとして限定5名様まで、初回無料相談(30分オンライン)の募集をします

ご関心いただける方は、TwitterのDMを開放しておりますので、お気軽にご連絡ください。

▼Twitter
いなり|人と組織のサーキュレーター
(今更ですが、詳しいプロフィールもぜひTwitterにてご確認ください。笑)

最後に

偉そうな感じでいろいろ書きましたが、僕より妻の方が圧倒的にすごい
新卒1年目で子供を授かって、勤続1年未満で産休育休に入り、1年以上休んでから現場復帰。
もちろん、不安はいっぱいあっただろうし、今も大変だと思うが、僕からすればケチの付け所がないくらい「素敵なママ」をしている。
何より、命懸けで最愛の娘を産んでくれたこと。
一生頭が上がらない。
(僕より妻と話したい人の方が多いかもしれないな…。)

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長くなりましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。
少しでも僕の想いに共感いただける場合、SNSで拡散いただけると嬉しいです🙇‍♂️

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世の中のパパママが少しでも幸せになりますように。
そして、お子さんはもちろん、そのパパママに関わるあらゆるに人に、幸せが循環していきますように。


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