時間が止まればいいのにな。

2017年11月
私は2人の友人と旅に出た。今年でもう2年経つ。12日間の旅。当時の私にとって彼らの存在は大き過ぎていつも背中を追っていたように思う。2人のことが大好きだった。

旅の中盤だったかな。ベトナムのダナンで夜ご飯を食べた後。船の上にいたのだけれど、旅の折り返し地点にいること認識した途端、涙が止まらなかった。「このまま時間が止まればいいのに」って心が痛いくらいに訴えかけてきた。このままずっと一緒にいたいなって思った。好きな人と一緒にいられる時間がこんなにも儚くてあっという間で心が痛くなるなんて知らなかった。大切にしたいと思えば思うほど時間は光速のように通り過ぎていった。私は旅では2人の写真ばかり撮っていたから、自分も写っている写真はあまりなかったのだけれど(そもそも写るのが苦手である)、不思議と記憶は心に刻まれていた。本当に一瞬一瞬を噛み締めていたなって思う。時間は巻き戻せないという当たり前の事実が憎かった。幸せってこういうことなんだな、と改めて実感した瞬間だった。

この旅が終わった後から私は写真に対する想いが変わった。好きな人と一緒にいられる幸せを形に残せること、好きな人たちとの時間を想い出に出来ること、写真の役割はここにあるんだとパズルのピースが当てはまった感覚を覚えた。

私が写真を通して伝えたい想い。

大切な人と一緒にいられる瞬間が永遠の想い出になりますように…。

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