ルートビアの原料のあれこれ

ルートビアで使われるハーブやスパイスの効能を簡単にまとめました。宜しければご参考に。

【サッサフラス】 sassafras

クスノキ科サッサフラス属の樹木の総称。またはそのうち特に北米東部原産の1種 sassafras albidumを指す。木全体に柑橘様の芳香がある。根からは精油「サッサフラス油」が抽出され、香料として用いられる。サッサフラス油はサフロールを主要成分とするが、サフロールに毒性があるため、アメリカでは食品使用が禁止されてる。クスノキ等から得られる代替品が多く用いられる。そのためアメリカのルートビアでは人工香料を用いられている。

【サルサパリラ】sarsaparilla

サルトリイバラ(スミラックス/smilax)属の1種である南国に自生する植物。

効能:

・サポニン: 関節、皮膚の痒みなどを軽減、細菌効果がある。
・サルサポニン: 乾癬(後天性の角化症のなかでも、角化した皮膚に炎症が生じる病気)の皮膚症状の原因となる内毒素を吸着し、毒素を体内から除去。

その他、関節炎、梅毒、抗癌、肝臓の保護

【リコリス】liquorice

甘草。マメ科。
ショ糖の50倍の甘さ。 cf:アニス・フェンネル
根から抽出されたエキスはほのかな森の香りと強い甘味、独特な風味がある。

効能:

・グリチルリチン・フラボノイド(イソフラボノイド): 抗酸化作用や甘味を含有している。消化・喉に良い。

※妊娠・授乳中の方、高血圧の方は摂取量に注意。

【ダンデリオン】dandelion

セイヨウタンポポ。キク科。
タンポポの根を乾燥させ、焦げ目がつくまで炒り、ミキサーで粉末にして濾すとタンポポコーヒーができる。

効能:

・デトックス作用: 体内の毒素や老廃物の排出を促す効果。
・利尿作用:むくみや膀胱炎の予防やケアに。
・肝臓や腎臓、消化器系の働きを高める。

キク科アレルギーの方は注意。

【ホップ】hop

西洋唐花草。アサ科。Humulus Lupulus(大地の狼)。

効能:

・8-プレニルナリンゲニン: ホルモン様作用→女性特有の不調、PMS(月経前症候群。生理前の精神的・身体的不調)、更年期障害(ホットフラッシュ:のぼ,ほてり、寝汗、不眠)、生理痛などに有効。
・男性には性的興奮の抑制作用。
・鎮静作用:緊張や不眠、不安の緩和。
・睡眠促進作用。

【桜皮】wild cherry bark

バラ科のヤマザクラなど。

効能:

・排膿、解毒: 湿疹や蕁麻疹などに用いられる。
※日本の民間療法として、蕁麻疹、腫れ物などの皮膚病、解熱、咳止めなどに利用。

【ジュニパーベリー】juniper berry

セイヨウネズの果実。お酒の香り付けに用いられる。

効能:

・殺菌、利尿、消化促進、消炎作用。
ハーブティにすると、消化不良の改善にも。
・膀胱炎や尿道炎、腎炎、リウマチ、痛風、関節炎、ガス消化機能不全などに効果。血糖値を下げる作用も。

※長期・大量の服用はNG。妊娠・授乳期の方、腎臓疾患の方はNG。

【シナモン】cinnamon

クスノキ科ニッケイ属
木から剥がした樹皮を乾燥させ、中空軸状か棒状に丸めたあと、挽いて粉にする。温かみのある独特の香りの原因物質は桂皮アルデヒト。

効能:

・強力な抗酸化物質:フリーラジカル(心臓病、糖尿病、がん、認知症といった深刻な病気の前駆体)を中和する。
・抗炎症作用: フラボノイド(強力な抗酸化作用を持つ植物性たんぱく質)
※長時間炎症が続くと、慢性炎症となり、様々な疾患の原因となる。
・心機能を高める可能性
ラットによる実験で、総コレステロール値とLDLコレステロール(悪玉)値が下がり、HDLコレステロール(善玉)値が改善した。
・血圧の低下(要研究)
穏やかな利尿作用があり、体内を循環するナトリウムと水分量を減らし、血圧を下げる効果がある。また血管の弾力性を改善し、血管を拡張を促進する効果がある。
・脂質(血液や体組織内に見られる脂肪のような物質)レベルの低下
HMGCoA還元酵素: コレステロールを作り出す原因となる肝臓中の酵素
脂肪細胞によって生成されるアディポネクチン(インスリンに対する細胞の反応を敏感にさせ、インスリン抵抗性を弱める効果)というたんぱく質を増加させる働きがある。
・インスリン抵抗性の改善
骨格筋と脂肪細胞のインスリンシグナル伝達経路をサポートする働きがある。シナモン摂取により、より多くのブドウ糖が血液循環に乗り、細胞に取り込まれる。
・血糖値の低下(要研究)
糖尿病患者に1日3gのシナモンを服用させたところ、シナモン服用者には空腹時の血糖、中性脂肪、体重、BMI、体脂肪において大幅な改善が見られた研究がある。
・神経保護作用(要研究)
脳を保護する作用:ラットの実験により、シナモンに含まれるシナモフィリンには酸素欠乏状態のラットの脳を保護する効果が見られた。
安息香酸ナトリウム:マウスの脳にある神経保護遺伝子を活性化
※アルツハイマー病の予防効果にも可能性あり
・がん予防の可能性
シナモンエキスが解毒酵素を活性化し、がんの成長を防ぐ。腫瘍の成長を妨害、炎症を引き起こす腫瘍壊死因アルファの活動を抑制。細胞の増殖や成熟に欠かせない細胞シグナル伝達分子インターロイキンの生成を低減させる。
・多嚢胞性卵巣症候群(PCOS:女性の卵巣機能に影響を与える一般的な疾患)の緩和
※PCOSの原因は不明。ホルモン値の異常やインスリンの抵抗性に関係があると言われている。

※シナモンのデメリット

カシアシナモンに含まれるクマリンという成分が肝臓毒性や肝障害の原因となる可能性がある。

【アニス】anise

セイヨウウイキョウ。セリ科。
食物繊維やカルシウム、鉄分を多く含む。

効能:
・消化促進作用: 胃もたれの予防、食後のだるさの緩和、便秘の改善
・エストロゲン(女性ホルモン)に似た働き: 更年期障害を軽減、ホルモンバランスの調整。
・利尿作用: むくみや残尿感の改善
・痰を取り除く作用:呼吸を楽にする、風邪予防。
・消臭作用: 口臭予防
・痙攣を鎮める作用:生理痛や喘息、咳、気管支炎を改善

※妊娠中・授乳中の方、乳幼児、乳腺炎患者、乳ガン患者はNG。


これらの資料はインターネットに記載されている情報を簡易的にまとめたものなので、ご参考程度に留めていただきますよう、宜しくお願い致します。







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