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びわこ一周旅行①

さて、本日から琵琶湖(ざっくり)一周旅行です。今回は毎日、日記をつけようと思います。いつも長く書いてますが、今回は思ったことをやはりだらだら書いていこうと思います。

昨年は浅井長政450年忌ということで、宗達や狩野派がいくつかの装飾を手がけた養源院の寺宝が長浜城にて展示されたので行きましたが、滋賀は宗達の出生地であるという説や与一(素庵)が代官を務めていたということもあり、じっくり回ってみたい場所でした。


長浜城


他にも角倉の故郷や光悦の真筆が奉納されている神社など京都と近いからか気になる場所がいっぱいです。



計画を立てるのが苦手且つ気ままな性分なので、今回は大まかに琵琶湖を車で反時計回りしながら、車中泊で史跡やミュージアムを回って行こうと思います。


あんまり装備は持ってないけど車中泊歴は長い。



今回のほぼ一番のメインであった聖衆来迎寺の六道絵は台風のため公開中止となりました。加須屋先生の本で予習したのに残念です……

出鼻をくじかれましたが楽しみはたくさんあるので行ってきます……!


深夜に山陽道を飛ばして大阪で力尽きたので茨木千提寺PAで一晩過ごしました。本日から何日続くかわからない滋賀旅行の始まりです。

トイレや自販が建物内にあり、虫が入ってこないという画期的なPAでした(写真とかないです)。アイドリングストップしてる車もいないし快適でした。思ったより涼しいです。


高速を降りて適当に見つけたガストでモーニング。山盛りのごはんとお味噌汁をいただいて元気になったところで最初の目的地MIHO MUSEUMへ。

草津市内から30分くらい旧道をドライブしました。すごく気持ちよかった。

ゆうめいなやつ

チケット買って、有名なあのトンネルを潜りました。中は結構涼しいです。チケット売り場から5分くらい歩いたら着くんですがシャトルバス(?)みたいなのも通ってました。


入口

郊外にあってアクセスが大変なのとやたら規模が大きくて綺麗なところは海杜やMOAとなんか似てる。遠い。


蒔絵百花繚乱

本日は「蒔絵百花繚乱」へ。蒔絵の黄金期、江戸時代を中心に未だ謎の多い蒔絵師の系譜を山本春正から紐解いていく。

近世の絵師と同じで、蒔絵師も落款を入れる文化が定着していないことやレディメイドもあって作者の実態が見えづらいようです。

きょうは抱一下絵を蒔絵にした原羊遊斎作品をまとめて観ることが目的だったのでミッションクリア。抱一の大胆なようで繊細な下絵とそれを再現し切る羊遊斎の技術は人気だったのがよくわかる。

幕府に仕えていない(直系ではなく傍流の)技術者たちは、ある程度自由な発想が許されたところから新たな作風や技術が生まれていったことや、注文主の要望が作風に大きく影響することなど蒔絵の発展に新たな視点がもらえて良かったです。

飯塚桃葉の作品が良かった〜。調べよ〜。

今年は大蒔絵展も良かったし、年明けには五十嵐派を見に行く予定なのでとても良い巡り合わせでした。


所蔵品展示はアジアやギリシャの古代の美術品。凄く幅が広かったのと、南アジアの仏陀が思いの外好みで美しかったです。美術の歴史は祈りの歴史でもあるのだということを実感します。



ハーブとフルーツのゼリー

カフェもとっても美味しかったです。炭酸コーヒーとか蒔絵コラボの和菓子とかいろいろあったんですけどゼリーに。高い味がした。


食べてばかりいる

ミホはパンが美味しいと聞いていたので、お昼はチケット売り場横のパン屋さんへ。豆腐やスープもありました。いいお値段でしたが美味しかったので悔いなし。



滋賀県立美術館

30分くらいかけて戻り、お次は滋賀県美へ〜。

何やってるか全く調べてないけど、常設が良いのでとりあえず寄る。常設展に工夫のある美術館が好きです。

琵琶湖に関連する絵画、小倉遊亀、ネオダダとポップアート、あと写真の特別展やってました。小倉遊亀は年間通して展示がずっとしてあります。小倉遊亀が美術館開館の際に代表作を寄贈したことから、美術館の収集方針に院展作家が加わったそうです。105歳まで現役。凄い。

今回の小倉遊亀は、谷崎潤一郎の小説の挿絵の展示でした。歴史小説の挿絵だったので平家納経との関連が指摘されていましたが、他にも宗達作品との類似も見られて面白かったです。師の安田靫彦が補作したことなんかも関係あるのかも。日本画家はいつの時代も勤勉ですね……

郷土作家や地域に関連ある作品を扱った所蔵作品展、いつ来てもとても楽しい。特に滋賀は海北友松や狩野山楽、四条派や円山派も面白い画家が多いので見応えがあります。

ネオダダとポップアートも話したいんですが、長くなりそうなので次へ。ウォーホルのスープがいっぱい見れてよかったです。


特別展
今森光彦 里山 水の匂いのするところ


特別展は里山をテーマにした写真。自然のあるがままの美しい姿の写真と作者の素朴なコメントが続いていく。



環境問題への警告が隠れているようで、それをただ突きつけるものでもないようです。そこに本来あるべきものや姿を捉えて映し出すような作品たち。

バリアフリーなんかもつよく意識されてるのを感じる美術館ですが、特別展館長あいさつも含め、人にも自然にも優しい美術館だなあと思います。ロビーにはアール・ブリュットの紹介もありました。

エントランスの展示 アール・ブリュット


郷土のこれまでのことと、芸術のこれからのことがしっかり手を取り合っている美術館、素敵です。


あすは月曜なので図書館で調べ物をしようも思ったのですが、まさかの休館……(調べろ)

とりあえず温泉に入り晩酌

だいたいミュージアムに行くくせに月曜を行程に組み込むなんて無計画にも程がある。

宗達が生まれた説ある場所や神社を回ったり、地元の美味しいものをいただいたりしようかな。

なんか雨が強くなってきたんですが、あしたもがんばります。



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