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電気は貯めておけない

昔、東京電力が節電を呼びかけるCMの中で電気は貯めておけないと言っていた。電気の専門家である電力会社が言うのだから正しいのだろう。嘘をついている可能性もあるが、それを検討するのは一番最後で良い。

昔といってもすでに充電式の電化製品は世に溢れていた。誰もが日常生活の中で当たり前に電気を貯めて利用しているところへ、東京電力はあのCMをぶっ込んできたのだ。多くの視聴者が感じるであろう疑問はCM内では解消されなかった。

今更ながらググってみると大体こういうことらしい。

  • 電気は(大量には)貯めておけない

  • 電気は(損失なしには)貯めておけない

  • 電気は(化学エネルギーなどに変換しないと)貯めておけない

  • 電気は(交流だと)貯めておけない

お互いに矛盾している部分があるようにも見えるが、それぞれの前提条件が異なるのだろう。嘘はないにしても、これらを含んで「電気は貯めておけない」と言うのはいくらなんでも説明不足だと思う。

こういう含みが許されるなら、人間は(すぐには)死なないし、借金は(自己破産すれば)ゼロになるし、NURO光は(初年度のみ)ずっと980円だと言い切れてしまう。

悪意をもって騙そうとしているとは思わないが、発信した内容がどう受け取られるかを想定する能力が欠如している。そういう船はいずれ必ず沈むと思っている。沈まないならどこかに無理が生じているはずで、僕の中では株が大幅に下がる。