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新人むろっちのUXデザイン学習①

はじめまして、7月からUXteamに配属された新人 むろっちです。
UXteamにとって初めての新卒社員でもあり、
UXteamにとって初めてのUXデザイン完全初心者でもあります。

現在はUI/UXの勉強をさせて頂いています。
この場を使って自分の発見を共有して、
UXって何?という方と、UXteamとの架け橋になれたらと思います。


まずそもそも、UXデザインとは何なのでしょうか?

ユーザー目線を大切にする、とぼんやりしたことだけは分かっていました。
「デザイン」から察するに、デザイナーのような仕事を任されるのでしょうか……?
画力には自信がないのですが、この先私はやっていけるのでしょうか……。

この考えは、ほとんど間違いでした。
間違いの根底には、言葉の定義への誤解があります。

UXデザインの学習時、『UXデザインをはじめる本』に出てきた諸概念を、簡単な図に示してみました。

キャプチャ

デザイナーという単語からイメージする、モノの見た目を司る部分は「UI」、ユーザーインターフェースの領域です。文字通り、「ユーザーとモノの境界」がUIです。ほとんど画面周りですね。

これを包含する概念として、「ユーザビリティ」が挙げられます。
使いやすさ」を示す概念です。

さらにそれを包含するのが、「UX」。
ユーザーエクスペリエンス、つまりユーザー体験すべてです。


GoogleMeetを例にしてみます。

UIの領域は、「通話中の参加者の顔の見やすさ」「”今すぐ表示”が画面共有機能だと分かるか」など、画面設計に関するものとなります。

これをさらに、「カメラやマイクの設定はやりやすいか」「実は電話を使って参加することもできると分かるか」など、
一歩ユーザーの頭の中に踏み込んで、「使いやすさ」を考えるのがユーザビリティへの考え方。

さらに、UXの領域まで話を広げるのであれば、「Googleのサービスは安心だからMeetを使ってみよう」「会議終了後、次の会議の予定も表示されていて嬉しい」といった、GoogleMeetの使用前、使用後も含めて、影響を受けたユーザーの、個人的なものも含んだあらゆる体験や感想が対象になります。



うーん、まだ分かりにくい感じがします。

例を挙げるにしても、UI・ユーザビリティ・UXの境界がまだ漠然としていて、どういう例が適切かかなり悩んでしまいました。

本当は、「あらゆるユーザー体験」を対象にするUXの領域はあまりにも膨大です。
ユーザビリティの向上やUIの改善は、UXデザインの視点では単なる手段のひとつに過ぎません。



例えば、コンビニのコピー機
出力を待っている際、操作パネル上に間違い探しが表示されるものがあります。

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通常であれば、コピー機の動作中は何もすることがなく、手持無沙汰になってしまいます。
コンビニのコピー機であれば、わざわざスマートフォンを取り出して何かをする、というほどの時間がかかる出力をすることも少ないので、ただただコピーを待つ時間が発生します。
それまで操作していたパネルを使ってコンテンツを表示し、
コピーにかかる時間をなるべく短く感じさせようとしていると思われます。

実際の待ち時間は変わらなくても ( ≒使いやすくならなくても/ユーザビリティが向上しなくても )、
コピーの速度を改善する以上に、ユーザー体験を向上している好例と言えます。



他には、例えば、紙パック飲料
近年の紙パック容器は、飲み終わったあと、折り畳むと「たたんでくれてありがとう」などと書かれているものがあります。

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紙パックを畳んでから捨てるという面倒な動作に対し、"嬉しさ"が与えられ、また畳もうという気にさせてくれます。
紙パックを畳んでもらうためには、UIやユーザビリティの観点では「畳み方を分かりやすく書いておこう」といった解決策が出るものと思われます。それが本当に目に留まるかどうかを考えると、よりユーザーの動作・体験に寄り添った方法は「たたんでくれてありがとう」なのではないでしょうか。

これもまた、製品利用後のユーザー体験を意識した優れたUXデザインだと言えます。


このように、UIやユーザビリティの改善はユーザー体験を向上させる手段の1つであり、
ユーザー体験向上のために、必ずしもこれらの改善を行なわなければならないわけではありません。

これらの”ユーザー体験”は、先ほども書いたように、非常に膨大な領域を指しています。向上させるといっても、どこから始めれば良いのか分かりません。
「考えることがたくさんある!」ということだけ分かって、何を考えればいいのか分からない状態です。何しろ全く個人的な感情から、ユーザー全員が感じていそうだと思うことまで、全て玉石混交のユーザー体験です。

その大量のユーザー体験の分析方法・デザイン方法が様々あるということは、UXの勉強をしてじわじわと分かってきましたが、どうにも実践しなければ理解できません。
いきなり広範なUX全体の理解を目指すのはハードルが高いので、私はまず、取っつきやすいところから理解するため、ユーザビリティ評価を実践してみることとしました。

題材としたのは、ピザ屋さんのネット注文
「ピザを食べよう!」と思い立って、実際に食べ終わるまでの行動や感情を記録し、分析してみます。

ここでも様々な気付きがありましたが、それらは次回の投稿とさせて頂きます。


今回はUXデザイン初心者の視点から、UXとは何ぞや?という自分なりの理解をアウトプットさせていただきました。
ご意見・ご感想・ご指摘等ありましたら、お気軽にコメント頂けると幸いです!

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