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個人情報保護法3年見直し?その②

こんばんは!

昨日にの①概要編に続いて、
11/15公表の個人情報保護委員会「個人情報保護法 いわゆる3年ごと見直し規程にもとづく検討」をひもとく、その②中身編です。

🧭検討の方向性

まず、①概要編で紹介した個人情報保護委員会の3枚のスライドを1枚にまとめてみました。


施行後の技術やサービス、社会の環境変化に新たに顕在化してきているリスクや、実際に起こった漏えいや不適正利用の事案に対し、追加の規制を議論する一方、行政、企業内、国際間でデータ利活用や自主的な取組みを促す検討もなされています。

事業者への「影響」という観点で言い換えると、

  事業者に追加の規制が課されるかもしてないのは、主に1、

  漏えいや違反行為を行なった場合に影響があるのが、2、

  利活用しやすくなるかもしれないのが、3、

というイメージですね!


✏️では、具体的には?

実は、前回H.31.1の際の3年見直しの検討の着眼点はもう少し具体的でした。

前回のイメージで、委員の意見キーワードを抜粋、
もう少し見える化してみたくて、表にしてみました

個人情報保護委員会資料よりまとめ


全体感がつかめたら、次は、各項目を見ていきましょう!


1. 個人の権利利益のより実効的な保護

事業者に一番影響の大きいのは、保護の観点、

個人情報保護委員会 


さて、この中で、現時点で、いちばん注目されるのは、
検討の視点にも明記のあるこどものデータの取扱いでしょうか?

…本人の関与の在り方を検討すべきではないか。…年齢及び発達の程度に応じた配慮が必要なこども等の関与の在り方はどうあるべきか、併せて検討すべきではないか。

現在の個人情報保護法では、QA1-62で、
同意等の判断能力を有する年齢について、記載があります。

A1-62

法定代理人等から同意を得る必要がある子どもの具体的な年齢は、対象となる個人情報の項目や事業の性質等によって、個別具体的に判断されるべきですが、一般的には 12 歳から 15 歳までの年齢以下の子どもについて、法定代理人等から同意を得る必要があると考えられます。

インターネットのビジネスの上で、実務的に影響が大きい論点なので、気になります!

関連


なお、その他含め委員意見の背景については、9月に行われた個人情報保護委員会の議事録が参考になります。議事録にはCookieの取扱いなど、事業者に関心が高い事項も含まれており、今後の行方が気になるところです。


2. 実効性ある監視・監督

この監視・監督については、施行後の漏えい等事案をふまえた検討が進んでいます。

個人情報保護委員会


今回の発表に先立ち、10月に公表された改正個人情報保護法の施行について②に、
施行後の監督状況として、漏えい等報告の統計数値や推移、傾向がまとめられています。

ここでは、その一部、見直しの論点につながりそうな部分を抜粋して見てみましょう!

⚫️漏えい報告義務化の影響もあり、件数が激増

改正個人情報保護法について②

⚫️不正アクセスも顕在化

改正個人情報保護法について②

⚫️個別の事案において
重大事案が多く発生、安全管理措置や委託先の監督の不備が多い

改正個人情報保護法について②

⚫︎初の告発事案も(破産者マップ事案)

改正個人情報保護法について②


⚫︎闇名簿や、詐欺、生成AI、サーマルカメラなどの分野で
注意喚起がなされました

改正個人情報保護法について②


より詳細の意図をつかみたい方は、こちらの議事概要の確認をおすすめします!


3.データ利活用、他

最後に利活用の視点です。

c.f. 元の整理↓

個人情報保護委員会

次に項目別に9月の改正個人情報保護法について①の資料などを見てみます。

①公益性の高い分野

改正個人情報保護法について①


②DFFT等国際データ流通

9月の改正個人情報保護法について①では下のようにまとめられています。

改正個人情報保護法について①



③民間事業者等の取組を促す?

民間事業者の取組みとは、個人情報保護委員会のHPにあるデータガバナンス(民間の自主的取り組み)を中心とした領域(責任者・責任部署の設置、データマッピング、PIA等)を指すと、思われます。

海外では、義務化している国もある中で、現状のまま望ましい取り組みとして、動機付けしていくのか?、取り扱いの質や量などのリスクに応じて、義務化していくのか、注目されます。


🗓️今後のスケジュール

次の公式発表は、春の「中間整理」になりそうですね

個人情報保護委員会


引き続きwkdkしながら注視していきたいと思います。

では、また!


おまけ: 今日のDall-E

不正アクセスで個人情報漏えいし慌てている🐩



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