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ココナラでバー開業のサービスを受けてみた

バーをオープンするにあたって、何かアドバイスやコンサルティングしてくれる人がいないかなーと探していて、ココナラというスキルマッチングのサイトに出会いました。これまで使ったことはありませんでしたが、最近、急速に利用者が増えていると聞いていました。イラストやデザインからプログラミングや翻訳、はては恋愛相談まで、いろいろなジャンルのスキルを売ったり買ったり。ウェブページにはこれらのスキルが掲載されていて、それを電話やメールなどで依頼して活用できるというものです。

現在、バーのプランを絶賛作成中ですが、今回、バーに関連するいくつかの種類のコンサルティングサービスを活用してみました。マニュアルを提供してくれる形態や、Q&A形式で質問に答えてもらう形式など、それぞれ1,000円か2,000円の値付けのサービスです。いくつかのコンサルについては、期待する内容や利用できるタイミングが違っていたのですが、違った視点や情報をもらえた部分もありました。1,000円という価格であれば、特に不満もありません。

今も、2つのコンサルティングを併用して活用させてもらっていますが、そのうちの1つは1週間、毎日一回のQ&Aのメールのやりとりで、なんと1,000円。Q&Aの文字制限は一回につき、3,000文字。詳細に質問したとしても、一回あたり5つ以上はアドバイスをもらえます。

サービスを受けている間に、追加でおひねり(追加支払い)というのができるのですが、このコンサルティングの方の最初の回答で、これはさすがに悪いと思い、3,000円を追加でお支払いしました。この方はバーの経営とバーについてのコンサルを実業でされている方で、おそらく通常だと数万円、数十万円のコンサルティングフィーをお支払いして受けるようなサービスだと思います。お支払いはしたのですが、「ネットでのコンサルは実験的なので、その分を延長でお使いください」ということで、1カ月間、コンサルしていただくことになりました。これはすごい!

結果ですが、本当に丁寧にいろいろなことをアドバイスしていただき、大変ためになりました。それも破格の値段、4,000円で1カ月あまりこちらの質問や悩みに答えていただいて、本当に頭があがりません。それにしても、ココナラというサービス、恐るべしです。

これに味をしめて、バーのロゴもココナラで作りました。自分で考えている店のイメージをロゴで表してくれそうな人を探すのですが、値段は高い人では数万や10万円代ですが、安い人は数千円で作ってくれる人もいます。ロゴデザインは非常に多くの方がサービスを出されていて激戦です。

頼むにあたって、もう一つの大きなスキルマーケットサービス、ランサーズというのも見てみました。ロゴデザインを頼むにあたって、それぞれのサービス提供しているデザイナーを探すと、ココナラで3,863件、ランサーズは件数がわかりませんが、おそらく同様の数の件数が出てきました。これだけあると、どれを選んでいいのか、迷いますよね。

それぞれのサービスで、金額や業種などで、サービス提供者を絞ることができます。検索のきめ細やかさでいうと、ココナラの方が断然勝っていたので、今回もココナラにお世話になることにしました。3.865件のサービス提供の中から、金額、ファイル形式、修正回数、用途、スタイルなどで、1/10程度、365件まで絞り込みましたが、それでもかなりの数です。

巷で有名なジャム理論というものがあります。コロンビア大学経営大学院のシーナ・アイエンガー教授の研究で、人は多くの選択肢があると選べないということを、多く並べたジャム売り場と3つしか並べていないジャム売り場での購買行動を研究することによって明らかにしたものです。絞りに絞っても365件のサービスが出てきた時に、その理論が頭に浮かびました。「自分はこの中から自分の納得したサービスを選んで、購入することができるのだろうか?」

ジャム理論に陥らないように、ある程度ざっと見てから、3つの気に入ったデザイナーを選びました。見た目とキャッチコピーでまずは数十に絞り、プロフィール、デザインするためのコンセプトなどを、小一時間かけてみていったのです。購入してからは、「あれ、こんなに選択肢があっても選べるんだ!」と思って、これまで何度か書籍で読んだことがあるジャム理論について、ネットで調べてみました。すると、必ずしもジャム理論はいつも成立するわけではないと言っている人がいました。

”出世ナビ スタンフォード 最強の授業 「選択肢が多すぎると選べない」は間違いだった?”という記事の中で、スタンフォード大学経営大学院のジョナサン・レバーブ准教授は次のように言っています。

「選択肢が少ない場合でも購買意欲を失う人はいますし、選択肢が多いからこそ購買意欲がわくという人もいます。購入を決断するまでの過程には、目の前にある選択肢の数だけではなく、途中でどれだけ休憩をとったか、その人本人がどれだけ自分で選びたいかといった他の要素も深く関わっているのです」

これまでは、絶対に必要というわけでもないものをネットで探しているときには、選択肢が多すぎるとあきらめて購入することをやめたことも多くありました。今回は、店のロゴを作ってもらうという強い意志をもっていたことや、選択するための判断基準をもってあたったのが、多くの選択肢でも嫌にならずに、納得いくサービスを選ぶことができたのかなと思いました。

以前、勝間和代さんが、「研究というものは、時が過ぎると新しいものが出てくるので、自分は朝令暮改である」といったようなことを言っていました。主に人文学的な分野に多いのかもしれませんが、ある一つの理論が絶対ではなく、自分の疑問や興味を広く、素直にもちながら、物事にあたっていくのがいいのかなと感じました。

ココナラのサービス自体の話をまとめますが、今もバーのデザインなどいろいろなサービスを見ています。ほとんどの方が職業を持っていて、そのスキルを活かして、ココナラでもサービス提供をしているようです。これまではスキルの提供、活用というどちらの立場でも、地理的、時間的制約に縛られていたところを、開放して二次マーケットを作ったというのは素晴らしいと思いました。自分もいろいろな視点でバーのプランについてのフィードバックをいただけるというのは本当にありがたく思っています。皆様も自分のスキルを出品したり、活用できそうなスキルを試してみるのはいかがでしょうか?

読んでいただきありがとうございました!

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