金谷聡史|建築家

合同会社インクアーキテクツ代表/カナデラボ代表/日本建築学会/リファイニング建築都市再…

金谷聡史|建築家

合同会社インクアーキテクツ代表/カナデラボ代表/日本建築学会/リファイニング建築都市再生協会/日本ホームインスペクターズ協会/いすみラーニングセンター ローカル鉄道研究員/ヨリドコロとなる建築/自然に開かれた建築/https://lit.link/kanatanisatoshi

マガジン

  • 自然に開かれた建築

    "自然に開かれた建築"の記事をまとめています。

  • 沿線空間クリエーション

    沿線空間クリエーションに関する記事の紹介。 沿線空間とは空間領域の概念で、例えば鉄道であれば列車からの見える風景と鉄道を眺める風景の沿線に連続する空間を意味します。 沿線空間クリエーションではこの沿線空間の潜在的な空間資源を発掘し創造することで沿線や地域の更なる魅力化に繋げることを目指しています。 「沿線空間をクリエイトする。」

最近の記事

稲村ヶ崎の賃貸(アトリエのある長屋)の内覧会

パッシブデザインを積極的に取り入れたアトリエ付き賃貸長屋「LANIKAI VILLAGE INAMURA」の内覧会に行きました。 LANIKAI VILLAGE INAMURAは江ノ島電鉄線の稲村ヶ崎駅徒歩0.5分という駅すぐそばの場所にあります。 藤沢から江ノ電に乗って向かうと沿線から板壁の外観が現れます。 (沿線空間の視点としても気になるプロジェクトです。) 1階はアトリエとして使うことを想定されたつくりとなっていて、床がコンクリート土間となっており、天井高も3m近く

    • 本友いすみ 〜絵本の持寄り喫茶〜

      いすみラーニングセンターの有志メンバーで”本友いすみ”の企画「絵本の持寄り喫茶」を行いました。 “本友”とは本持ち寄って紹介し合う会です。 (いすみラーニングセンターメンバーの渋谷さん考案) 本の紹介を通して、本の内容はもちろんのこと、その本と自身との関わりを話す機会にもなり、参加するといろいろな気づきや発見、出会いがあります。本さえあれば、居酒屋でも家でもどこでもできます。”本友いすみ”ではこの本友の会をいすみで行う試みを続けていて、今回で3回目になります。 会場としてい

      • 自然に開かれたオフィス

         このオフィスは茨城県つくば市に計画された研究所施設群のためのメインオフィスです。立地特性を生かし、親自然で環境負荷の少ないオフィスとして高く評価され、サステナブル建築賞(奨励賞)と日本建築学会大賞(作品選奨)に選ばれています。 まず自然に開くことを考える  高い知的生産性を期待される研究施設に限らず、オフィス空間は一般的に「安定した温熱環境」と「安定した光環境」を求められるのが一般的です。そのため、特に制約がなければ南北軸方向に主たる開口を向けるのが一般的なパッシブデザ

        • ”中間期的な快適性”とパッシブデザイン

          パッシブデザインとは  "パッシブデザイン"とは建築空間の環境を制御する手法のうち、設備エネルギーに拠らない環境制御の手法のデザインのことを言います。断熱や日射遮蔽の庇などさまざまな手法を組み合わせることで設備エネルギーの負荷低減を図ります。 “閉じた系”と”開いた系”  これらパッシブデザインの手法には”閉じた系”と”開いた系”の2種類の考え方があります。  閉じた系とは外部環境を遮り影響を小さくすることにより負荷を小さくする考え方で、断熱や日射遮蔽といった要素技術が

        稲村ヶ崎の賃貸(アトリエのある長屋)の内覧会

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        • 自然に開かれた建築
          4本
        • 沿線空間クリエーション
          1本

        記事

          ”自然に開かれた建築”を目指して

          自然に開かれた建築 外の自然環境に如何に開くか 外の自然環境に対して閉じることは容易ですが、開くためには様々な条件を工夫しなければ実現しません。都市部の密集地であればプライバシーの条件に対して、気候条件の厳しい地域ではその気候に対して、如何に開くかが問われます。また、如何に開くかには正解はなく、そこで過ごす人々のことや、地域のこと、歴史や文化など、関わりによって求められる開き方は変わります。開き方の手掛かりを多面的に探り、「外の自然環境に如何に開くか」の可能性を追求し

          ”自然に開かれた建築”を目指して

          “自然に開かれた建築”の可能性

          きっかけ 建築に詳しいとある方にこれまで携わった建築を紹介する機会が最近あり、その方に「外への開き方が上手いですよね。」と言われたことがやけに嬉しく、これまでどんなことを考えて建築に向き合っていたかを振り返っていました。 ”建築の開き方”なんて建築を設計する者にとっては普遍のテーマだし、その時々で最適と思う設計の結果であってあえて取り上げるほどのことではないと思っていました。 普段の設計実務では、「こういう建築が良いですよ」という自身の建築に対する価値観よりか、如何に未条件

          “自然に開かれた建築”の可能性