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【2023年CBL】人をつなぐ地域商店をつくろう

9期CBL「人をつなぐ地域商店をつくろう」が終了しました!

CBL「人をつなぐ地域商店をつくろう」が、2月17日に全6回の講義を終えました。

地域から存続を望まれながら、危機に直面する商店が少なくありません。一度はなくなりかけた商店を、地域からの応援を受けて運営を再開した「つねよし百貨店」は、単なる商店という機能を超え、住民同士の関係を結びなおす沢山の仕掛けがちりばめられています。大阪から移住・継業し、10年目を迎える東田一馬氏から、想いと拠点を受け継ぎ、地域を巻き込みながら新しいチャレンジに踏み出すコツを学ぶ講義となりました。

講師は、つねよし百貨店 代表の東田 一馬 さん。
京都大学法学部卒、米国ロチェスター大学院MBA修了。NTTデータ、ヤフーなどIT企業で20年間マーケティング、経営などを実践後、2009年農水省「田舎で働き隊」として京丹後に赴任。2012年常吉村営百貨店終了を機に、新たな地域の拠点「つねよし百貨店」として継業。現在、つねよし百貨店経営の傍ら、地域再生マネージャー、関西広域連合アドバイザーも務める。

講義は以下の内容で進められました。


第1回(7/15) :大阪からの移住・「つねよし百貨店」継業のストーリーを聞きながら、人口減少時代に生き残る「地域商店」とは何かを考えます。
第2回(9/2) :講師とともに丹波篠山市内の継業を考える地域商店に現状をヒアリング。地域と継業について理解を深めます。(現地実習)
第3回(10/7) :ヒアリングを振り返り、つねよし百貨店の事例と見比べながら地域商店を起業。継業する上での課題やメリットを整理していきます。
第4回(11/18)    :つねよし百貨店を訪れ、様々な仕掛けに触れながら、地域商店にイノベーションを起こすアイディアを練ります。(現地実習)
第5回(1/20) :ワークショップを通じて、第4回までの情報を整理しながら、地域商店イノベーションのアイディアをブラッシュアップしていきます。
第6回(2/17) :地域商店の継業を考える事業者などに向けにビジネスアイディアを発表。意見交換を通じて、今後の展開につなげます。



第1回

まず、東田先生の半生を振り返りながら、Wikipediaにも掲載される、つねよし百貨店の事業承継から現在に至るまでのストーリーを聞きます。

元々は、「ベンチャー企業でレバレッジをかけて利益を出す!」という世界から一転、地方の小さな地域商店を承継する流れは非常に興味深く、様々な角度から今後の起業人生に役立つお話を聞きました。
そして、そこで「この講義の最後には、皆さんそれぞれの十訓を作ってほしい。」との宿題が。そこから、現地実習やワークショップも交えながら「私はなぜ起業を目指すんだろう?」「起業を通してどんな人生を目指すんだろう?」と一緒に考えていきました。


第2回~第4回

市内の事例として訪れたのは「暮らしの百貨おくも」です。

国道沿いにあり駐車場も広い、アクセスのよい立地にありながら、
少し足を延ばせばコンビニや大型スーパーもある、ということで、
近隣の地域の方にお話をきくと「なくてはならないお店だ」と言われる一方で、
モータリゼーション後、商圏が広がり、競合他社とどう向き合っていくかが問われている中、店主さんはご高齢になっています。

おこがましいながら、受講生で現場視察とヒアリングを行い、商品ラインナップを見ながら、強み・弱みを分析し、新たにできる取り組みはないか?と、議論を深めます。

そして、東田先生の本拠地である、つねよし百貨店へ。
遠足気分で、みんなで乗り合わせて丹後までドライブ!
道中も、今後のビジネスについて熱い議論が交わされます…

つねよし百貨店では、この講義のタイトル通り「人をつなぐ」仕掛けがたくさん施されています。
コワーキングスペース、マイクロ図書館、ビアノ、アート、子ども店長イベント、旬のお野菜や、季節の行事食など…
ちょっとした工夫が塗り重ねられ、「誰が来ても居心地がいい空間」が演出されています。
「事業規模」という観点だけでは測れない、地域の小さな拠点としての機能がふんだんに散りばめられていました。

第5回~第6回

第1回で課された宿題「それぞれの十訓」を考え、発表する時間になりました。
ビジネスも人生も、「拡大・成長」に向かう時には、哲学する必要はないのかもしれません。資本主義の流れに乗れば、様々な人が相談を受けてくれ、また支援の手を伸ばしてくれます。
しかし、日本全体が人口オーナスを迎え、経済的にも縮小傾向にある中、「拡大・成長」ではない方向に舵を切らざるを得ない場面は今後増えていくと予想されます。
そんな中では、常に「自分はどう生きていきたいのだろう?」という哲学が問われるのだろう。
と、皆さんのワークをファシリテートしながら、そんなことを感じました。

最後に発表された十訓は、それぞれの受講生のカラーが全面に出ていて、これまでになく、深い交流を果たすことができたように感じます。

そして講義終了後…

講義中にアイディア出しをした「おくも百貨店でのアクションプラン」について、「実行したい!」という気持ちを持った熱いメンバーで、
国道沿いと広い駐車場を利用した、マルシェイベントを実施することに!

2024年4月14日(日)に開催予定!
ご関心ある方は、ぜひお越しください!

講義を通して、今後も現場をベースにしながら、ビジネスパートナーとして連携し合える仲間ができたと実感しています!これからの受講生の活躍に、こうご期待!

CBL「人をつなぐ地域商店をつくろう」の講義スケジュールはこちらからご覧ください↓