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コミュニティビジネスの場としての”神社の魅力”

こんにちは。篠山イノベーターズスクール、コーディネーターの瀬戸です。
みなさんの身近に、神社はありますか?
初詣や合格祈願など、何かと折り目節目にお世話になることが多い神社。
歴史を振り返れば、古事記に始まり、日本の精神的支柱として、多くの人の心を支えてきた場です。
しかし、一体誰が維持管理し、どのように経営が成り立っているか、皆様ご存知でしょうか?
特に農村における神社は、存続の危機にある、と言って過言ではありません。

丹波篠山には、神社が174社ありますが、宮司は8名。その8名で174社ほぼ全ての神事を執り行っている現状があります。
社屋の維持管理は、地域の方々で行っていることが多く、また神事についても縮小傾向。
神社は先祖代々受け継がれ、守られてきた歴史・文化・信仰の交差点です。
人手がなく「この先どうやって維持していけばいいのか…」と頭をもたげる地域の方も少なくありません。

2022年度のカリキュラムには「神社を守るコミュニティビジネス」というCBLがあります。

https://school.tscapital.jp/program.php?id=155

CBL(Community Based Learning)とは、地域をフィールドに、実践しながら学んでいく少人数制のプログラムのこと。
私は、このCBLの企画調整を担う20代男子ですが、周りを見渡すと、それこそ初詣などを含め年に数回は行くけど、神社と日々接点がある人はかなり少ないと感じます。
企画調整のために市内神社をめぐってヒアリングを重ねてきましたが、神社の現状を聞き、本当にびっくりするとともに「これはなんとかしなければ…!」との想いを強めました。

そんな神社ですが、一方で、私自身多くの魅力を感じ、またチャンスも眠っていると感じました。
そこで、今回の記事では、CBL「神社を守るコミュニティビジネス」の魅力を3つに分けてお伝えしたいと思います!

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①講師である女性宮司さんの生き方に学ぶ
講師を務めていただくのは、尼崎えびす神社宮司を務める、太田垣さん。

https://www.amaebisu.com/greeting.php

航空会社で客室乗務員を務めたり、大学院の研究でハワイの神社について研究されたり、はたまたニューヨークで国連NGO組織のオフィサー兼神職を務める等、とても興味深い経歴を経て、現職に至られています。

そんな尼崎えびす神社で展開される取り組みもユニークなものばかり。
毎月デザインが変わる彩色豊かな御朱印に始まり、境内で行われるマルシェイベント「手作り市」、そして日本古来の楽器「雅楽」のお稽古など、
女性ならではの目線で、斬新でありながら神社と我々の心によく馴染む取り組みを展開されています。

そんな太田垣さんからは、一番大切な信仰や神への理解についてはもとより、普段神社に接点がない方にとっても、キャリア形成、小さな起業の始め方、芯を持った生き方など、今の時代にフィットするたくさんの学びが期待できます。

もっと太田垣さんのことを知りたい!という方は、2022年3月26日にオンライントークセッションもございます。ぜひご参加を!
https://fb.me/e/2nELc4gwd

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↑桜の中行われる、篠山春日能。2022年は、4月9日です。
https://www.city.tambasasayama.lg.jp/soshikikarasagasu/bunkazaika/15977.html

②守られてきた価値と現在の評価とのギャップこそがチャンス
今回のCBL、学びの舞台は丹波篠山の城下町のど真ん中に鎮座する「春日神社」さんにご協力いただけることとなりました!

http://kasuga.tanba-sasayama.net/

ここにも専任の宮司さんはおらず、普段は地域の方が維持管理に務められています。

春日神社には、江戸時代から残る絵馬や、畳敷きの綺麗な社屋。そして西日本最大の屋外”能”舞台があります。
また秋の祭礼で鋒山や神輿が町を練り歩く様子は、丹波篠山の誇りとなっています。
しかし、それら、代々守られてきた「価値」は、活かしきられていない、魅力が充分に伝わっていない、と感じます。

特に、私のような若い世代を含め現役世代は、神社との関係が薄まりつつある一方で、
変化の激しい時代に、心の支柱を探し、呼吸法や禅などが見直されつつあり、「精神性を高める」ということに対する関心は高まっているように感じます。
「こんなに近くに神社があるのに」と思ったりもしますが、きっと尼崎えびす神社のような「接点の再設計」をするだけで、また神社の価値や魅力は、世代を超えて伝わっていく、
そして守られてきた価値と現在の評価とのギャップにこそチャンスがある!
とコーディネーターとしては考えています。

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③なかなか個人では入れない神社というフィールド
春日神社を守る地域の方に話を伺うと、「もっとこの場を活用してほしいが、活用する人がいないし、アイディアがない。」と言います。
例えば能舞台は、年3回のお能が開かれているものの、それ以外の時間は使われていません。
(過去にはあの「さだまさし」さんが音楽ライブをされたことがあるようです…!)
また、綺麗な社屋は広い畳敷きとなっており、様々な可能性を秘めていると言えそうです。
そして、春日神社は城下町に位置するため、日々の地域の方々との関係づくりに加え、観光的な魅力ももっと発信していくことができると感じます。

スクールを受講する、というきっかけが無ければ、そんな課題とチャンスに満ちた神社に対して、きっと神社経営の実態を知ることもできないばかりか、そこに自分のアイディアをぶつけ、企画を実施するなど、かなりハードルが高いのではないでしょうか?
それができる今回のCBL「神社を守るコミュニティビジネス」。受けなきゃ損だと自負しています。笑


CBL「神社を守るコミュニティビジネス」の魅力、伝わりましたでしょうか?
①講師である女性宮司さんの生き方に学ぶ
②守られてきた価値と現在の評価とのギャップこそがチャンス
③なかなか個人では入れない神社というフィールド

現在、2022年3月末まで、篠山イノベーターズスクールでは2022年度生を募集しています。
仲間と一緒に、神社の魅力と課題を学び、地域の神社を存続・継承し、かつそこから地域を元気づけるようなコミュニティビジネスをやってみませんか?
先着順に選考を行ってまいりますので、「思い立ったが吉日」。魅力を感じていただいた方は、今すぐに申し込みを!

https://school.tscapital.jp/entry.php

※コミュニティビジネスとは?
篠山イノベーターズスクールでは、様々な形の事業が生まれています。多くは「地域の中でまだ活かされきっていない資源を活かした事業」です。
それは、同時に地域の魅力を伝える手段にもなりますので、地域と事業者で、Win-Winの関係を目指しやすい事業です。
一方、コミュニティビジネスとは、市民が主体となって、地域が抱える課題をビジネスの手法により解決する事業のことです。
前者と後者に明確な線引きをすることは難しいですが、コミュニティビジネスは、地域課題を解決することを目的として、公共サービスや補助金に頼り切りになるのではなく、利益を生みながら自走するビジネスを行っていくこと、だと言えます。