ボカクラにいってみた感想

 一般ボカロリスナーがボカロのイベントでボカロDJにはまって、ボカクラに足を運んでみたところまでの感想です。日記兼、共感してくれる人がいたら嬉しいな兼、行ってみよかなと思ってるの人参考になればいいかな兼、最近文章書いてないから書きたいなという目的でお送りします。

 音楽を聴く、という趣味としてのゴールはどこにあるのでしょうか。
 例えばスポーツ観戦ならスタジアムでの試合観戦、映画好きなら待ちわびた作品の上映がそれにあたるかもしれません。つまり、趣味としては平生から楽しめる一方、普段その趣味に費やした時間の集大成のようなイベントで、それを楽しみに日々仕事を頑張る、というようなものが何かしらあるのではないかと思います。
 
 では音楽だったらどこにあるのか。特別ロックバンドについて言うならライブがそれにあたると思います。私はもともとロックバンド畑で芽を出したリスナーで、音楽への原初的な体験がロックバンドにすべて詰まっていました。        
 私にとって音楽を聴くことは、そもそも好きな曲を聴いている時間が楽しいというのもありましたが、もう半分はいつか来たるライブのために聴いているみたいなところもありました。頭にこびりつくぐらい聴いた曲の生演奏、ライブでしか聴けないアレンジや曲と曲のつなぎ、そしてそれをバカみたいに楽しんでいる人間が自分だけじゃないという一体感が、なによりも刺激的でした。       
 なのでとりわけロックバンドにおいてはライブへの参戦が最終地点でした。(好きなコンテンツがあってそれを好きだなあって思うだけでは気が済まない、という性分なだけという説もある。好きな気持ちが膨らんでいって、抑えきれなくなったエネルギーを放出する先がリアルイベントなのかなと。音楽に限らず。)

 ではボカロにおいてはどうなるのか。ライブをされる方ばかりでもなく、なかなかどうしてこのBigLoveを消化する場所がないな、というのがずっと悩みでした。そんななか、ボカロDJというものに出会い、ボカクラはその場所になるかもしれないと最近思い始めています。

 ボカロDJというものを知ったのは、今年の4月のニコニコ超会議ボーカロイドステージでした。DJってなんぞやというレベルだったのでどちらかと言うとあるボカロPを見に行きたいという動機です。実際に体験してみると思っていた何十倍も楽しい時間で、爆音の大好きな曲、曲同士のつなぎ、フロア全体の一体感も、自分がロックバンドのライブに求めているものが全てそこにありました。自身の曲を演奏するロックバンドとは違い、数千ある曲からセトリを組み立てているため、次の曲の読めなさとそれから来る緊張感、そして知っている音が鳴り始めたときのテンションの高ぶりはこれまでに感じたことがないものでした。少し遠くの方からステージを見ていた自分が、一気に渦中に引き込まれていく感覚がありました。

 その感覚が忘れられずに、追っかけの如くある方の出演するボカロDJイベントに参加するようになり数か月、Twitterでいろいろと情報が入るようになってきまして、興味を持ったボカクラに足を運んでみることにしました。

 感想として初めに来るのは、自分よりボカロが好きで詳しい人が山ほどいるな…と感じたことかもしれません。自分が知らない曲が結構流れていて、普段の興味からはなかなかたどり着かない曲を知れることが、ボカクラの魅力の一つかなと感じます。人気な有名曲以外にもDJの方が好きな曲や聴いてほしい曲も流れるので、スマホで調べて後で聴くリストにぶちこむお仕事がはかどりました。セトリの中でも、そのDJの好きな曲ゾーンで自分の好きな曲が流れると嬉しいですね…仲間が見つかったような感じで勝手に一体感を覚えます。

 二つ目の感想としては、個人的には楽しめるようになるまで少し時間がかかったなと思います。 
 ボカクラと、これまで私が参加したニコニコ超会議のボカロステージやボカロックマニアなどのイベントとの決定的な違いは、人との交流も楽しみの一つになっている点かなと感じました。音楽の趣味が合うお友達があまりいないのでライブもイベントも9割ソロ参戦の一人行動の権化と化してしまった私は、無謀にも知り合い0人でボカクラに行ってみることになったのですが、みんな知り合い同士でお話しててあっやべ…となりました。誰とも話さず一人で楽しめれば問題ないんですけど、あまり行き慣れないところなのもあって、これ楽しみ方あってる?間違ってない?…ときょろきょろしていました。
 実際のところ、相当周りに迷惑をかけなければ楽しみ方はひとそれぞれで良いし、周りの目を気にし過ぎなくても大丈夫ということではあると思います。ただクラブの特性上、当然ですがドリンクを飲んだり休んだり知り合いと話したりと、音楽を聴いて踊ったり楽しむ、以外のことをしている人たちも同じ空間にいるという状況なので、ステージ上のDJ以外にも意識や視線が向くことになります。
 ロックバンドのライブみたいに、客が全員ステージ上の演者に集中してれば周りとかどうでもよくなるんですけど、フロアの参加者は参加者同士である程度意識を割いている部分があるので、自分のノリ方なんか間違ってたらいやだな~~~っていう気持ちになっちゃったりするのかなと。そういう自意識を打倒できれば、より楽しめるようになるということなんでしょうね、難しい。実際に曲によっては軽いふりつけがあったり謎ダンスがあったりと、所謂定番?的なものもあったので、その雰囲気に馴染めれば違った楽しさもあると思います。大事なのは実際に馴染めているかどうかより、自分が馴染めてると思えるかどうかなのかもしれません…

 しばらくきょろきょろしていましたが、結果的に楽しめるようになったきっかけは自分の好きな曲とお酒だったなと思います。一つ目は単純にちょっと酔ってテンションがあがったこと、元も子もなくてなんか情けなくなりますが。もう一つはそのタイミングで自分の大好きな曲が流れて、テンションが吹っ切れたことでした。そのまま流れでどうにでもなれの勢いで楽しんでいたら、幸いにも数人の方とお話させていただいて、なんとなくのアウェー感が抜けきったこともなかなか大きかったと感じます。
 つまるところ、お友達と一緒にくれば初めてでもなんだかんだ楽しめる場所だなという印象でした。知り合いがいないならいないで、Twitterならイベントのハッシュタグがあるのでそこでツイートしておくのもいいし、ツイプラで初参加ですとコメントしてみたりとか、やりようはいくらでもあったなと若干後悔しています。
 
 現在はどんどんボカクラ行くぞ~というモチベなので、イベントの主催や運営の方々には今後ともお世話になります。たくさん情報が入るようになって、都内近郊のボカクラが思っていたよりたくさんあって驚いています。自分なりの楽しみ方を模索して、早い段階で自意識をK.O.出来るようになれたらいいなと思います。


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