長月いのり

短い小説だったり、ミニエッセイだったり、音楽のことだったり。

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最近の記事

自分のmixについて語ろう!

こんにちは。 ボカクラに通い続けてはや半年、自分でもDJをやってみたりしています。 自分の録ったmix大好き人間なので誰か話を聞いてほしい! という動機でmixについていろいろ書いてみようかなと思います。 https://www.mixcloud.com/nagatsukiinori/inori-mix_vol5/  ↑のmixについて話そうかなと思うんですけど、これは最近ボカクラの公募用に作ったものでして、結果としては全落ちしてます!だめじゃん。  でもいまやれることは

    • 残りの自堕落

       冷たい風が部屋に吹き込んだ。振り向くと部屋には光が差し込んでいた。 窓の外、連なったビルの隙間から青い空が見えるが、眩しくて目を細める。空ってこんな色だったかなと思う。 「たまには換気しなきゃね、たまには。」   風になびくカーテンを抑えながら、彼女が呟いた。  読み進めていた文庫本をベッドに放り出し、軽く伸びをする。部屋を見渡すと、先ほどまで大事そうに握られていたコントローラーは床に捨て置かれ、モニターにはGameoverという文字がでかでかと表示されている。  彼女に目

      • 大人びたという言葉、良くないかも

        適してないかもしれない。  人を形容するとき、特に比較的幼い子供に対して「大人びている」という言葉が使われることがある。体格や所作、精神面について同年代に比べ成熟していることを意味していて、基本的には誉め言葉にあたるだろう。身体は年を重ねるごとにそれ相応に成長していき、精神に関してもある程度は比例していく傾向にあると思うが、当然どこかで打ち止めがある。その成長が停滞するタイミングについて、とりわけ精神名においては、一般的には20代前半あたりだと考えている人が多いと個人的には

        • ボカクラにいってみた感想

           一般ボカロリスナーがボカロのイベントでボカロDJにはまって、ボカクラに足を運んでみたところまでの感想です。日記兼、共感してくれる人がいたら嬉しいな兼、行ってみよかなと思ってるの人参考になればいいかな兼、最近文章書いてないから書きたいなという目的でお送りします。  音楽を聴く、という趣味としてのゴールはどこにあるのでしょうか。  例えばスポーツ観戦ならスタジアムでの試合観戦、映画好きなら待ちわびた作品の上映がそれにあたるかもしれません。つまり、趣味としては平生から楽しめる一

        自分のmixについて語ろう!

          煮ル果実ライブ FRUITOPIÁ2023 感想

          「ライブ最高だったな~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」 を頑張って言語化します。箇条書き。順不同。 極楽鳥花  前々回のライブでもまったく同じこと思ったけど、この曲ライブ化けがえぐい。この曲の全部やりたい放題で感情ぶちまけるような勢いが好きで、今回も音圧に圧倒されました。煮ルさんステージでぴょんぴょん跳んでて、釣られる感じで自分もぴょんぴょん跳ねました。 命辛々  初めて聴いたときからずっとライブで聴きたいなと思ってた

          煮ル果実ライブ FRUITOPIÁ2023 感想

          転生デパーチャー感想

          はじめに転生デパーチャー、最高でした。感想を書きます。  自分は現地ライブ初参加なので、VALISって実在するんだ、ヴァンデラーって実在するんだっていうのが最初の感想です。ライブが始まってから数曲の間は6人が目の前で歌ってるという実感が湧きませんでした。後方の席だったこともあってスクリーンに映像が流れてるんだけなんじゃないかという感覚でしたが、MCタイムにメンバーが手を振ってくれているのを見てやっと目の前にいることを理解しました。不思議な感覚というのが正直なところで、実際2

          転生デパーチャー感想

          さめるまえに

          「それにしても早いもんだね。」 彼女がぽつりと呟いた。 「確かに。もう卒業とか、実感わかない。」  座り慣れた椅子に見慣れた景色。足蹴く通ったこの喫茶店も今後は疎遠になっていくこと想うと、ただの壁掛け時計すら切なさを帯びて見えてしまう。その時計は店長の趣味なのかわからないが、シックな雰囲気の店内にはあまり馴染んでいなかった。秒針を刻む音がやけに鬱陶しく思える。 「そういえば、サークルとかはどうなったの。弓道は続けないんだっけ。」 「んー、たぶん続けないかな。面白そうなサークル

          さめるまえに

          人の死で感動させるな

          タイトル通りです。  映画とか漫画とかで、大切な人が亡くなって、辛いけど乗り越える。みたいな作品あると思うんですけど、あれが嫌いです。そしてそういう作品がやれ泣けるやれ感動できると取り沙汰される風潮も気に入りません。  一応こんなことを主張するにはある程度論理もあります。作品における「死」というのは劇薬です。「死」とはそれだけ強い要素であるのです。「死」という出来事が周りに与える影響も強烈です。身近な人が亡くなったらどう感じるでしょうか。当然悲しいし、辛いし、虚しい。それ

          人の死で感動させるな

          ショートスリープ

          「最近眠そうだね。」  ハッとすると雫が心配そうに顔を覗き込んでいた。 「ああ、ごめん。寝つきがあんまりよくないみたいで。」  しわを寄せた瞼には昨日の疲れが残っていた。 「無理しないでね。」 「ありがとう。気を付けるよ。」  欠伸を繰り返す私とは対照的に、雫はてきぱきと朝の支度をこなしていく。机に置かれたトートバッグにはすでにお弁当が準備されていた。  倦怠感に引きずられるようにのそのそと身支度を整える。革靴に足を押し込み、キッチンに向かって行ってきますと伝えると、洗い物を

          ショートスリープ

          晩夏

           目を覚ますと外はすでに薄暗くなっており、部屋にはカチカチと時計の音だけが響いている。汗をかいたような気持ち悪さが全身を覆い、大きく息を吸い込むと酷くのどが痛んだ。のどの渇きとえもいわれぬ不安に耐えられずに起き上がり、障子に手を掛けると向こうに人影が揺らめいている。 「お、やっと起きたね。」  青っぽい浴衣を身に纏った彩夏が縁側に腰かけていた。右手ではスイカを齧り、両足はぶらぶらと退屈そうにさせている。ここに座りなさいと言わんばかりに隣を叩いているので腰を下ろすと強引にスイカ

          流行と好き嫌い

          私は世間一般的に有名な曲をあんまり聴きません。昔から好き好んでいたバンドも規模はそこそこあれど、メインカルチャーに台頭することはほぼありませんでした。逆にテレビで取り沙汰される曲を聴いても退屈に感じていました。これは単純に好みの問題であり、そうであると信じたい自分もいます。 ただそれは単なる逆張りに過ぎないのかもしれません。私はどちらかというと斜に構えて世間を見てしまう人間なので、声が大きい人が得する風潮が嫌いでした。テレビが取り上げれば一躍有名という時代でありましたから、

          流行と好き嫌い

          「口先の」

           「お前さ、重いんだよ。」  君にのばした手が振り払われる。 『永遠に』、そのことばを信じていた私は、来るはずだった未来と理想のなか、ひとり取り残されていたのだった。    澄み切った空、教会を模した白色の建物、正装で着飾った人々の中から歓声はわき上がる。人々の視線の先にいたのはシルバーのタキシードにそでを通した彼と、純白のドレスを身にまとう『私』だった。  これが現実でないのはすぐにわかる。気付かぬうちに眠りに落ちてしまったのかもしれないが、そんなことはどうでもよかった

          「口先の」

          獅子志司が好きすぎるので語るよ

          獅子志司というアーティストがいます。ボカロPであり最近は自身で歌ってます。私がめちゃくちゃ大好きなので、いいよってことを書きます。 私見ましましですのでご容赦を。 1.聴くと戦闘力があがる(?)歌詞 この方の曲は多くは、何かに抗おうと努力する人々の迷いや決意を描いています。音楽という道に賭ける獅子志司さん本人の覚悟を歌ったものなのかもしれません。ともあれ、自分はこんなものじゃないと決意を固める姿を描いた歌詞は、私も頑張るぞという気持ちにさせてくれますね。 以下 一部歌詞抜

          獅子志司が好きすぎるので語るよ

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           毎日いろいろと考えていることもありますが、同居人がいないので壁に話しかけるしかありません。そのためのTwitterなんですが、あまりの長文拙文をタイムラインに流すのも気が引けるということで、このサイトをはけ口にすることにしました。書いて気持ちが晴れるなら書き得という精神なので、人の日記が間違って目に入ってしまったという気持ちで読んで頂けると嬉しいです。  ①普段考えているくだらないことを書く雑記  ②好きなものへの感想というよりオタク語り  ③気が狂ったときに書いた小

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