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週刊誌取材に対する芸人の最適解。

ネットでこの間、笑点のレギュラーになった
桂宮治師匠が文春砲を食らったと見て、
知らない仲ではないので少しドキドキしながら、
文春を買って読んでみたら、悪い風評は広がらない
そんな記事の印象だったので、胸を撫でおろした所です。

どんな記事だったかは読んでもらった方が早いので、
気になる方は文春を読んで欲しいなと思うんですけど、
ただ一つ言えるのは、師匠が文春の直撃、質問状に対して、
真摯に対応したから、こういう流れになったという事だと思います。
僕が見てきた、または思う、対応の良し悪しを書いていこうかと。

週刊誌で書かれるゴシップは大体、
・犯罪、悪徳商法。
・宗教、洗脳。
・不倫、恋愛スキャンダル。
・経歴詐称。

大体この四つぐらいだと思うんですけど、
今回師匠の記事は経歴詐称系と言えるかなと思います。
今回上がってる虚偽申告と言われてる物は、
以前働いてた会社で1000万の収入をかなぐり捨てて
落語界に飛び込んだと、紹介VTRで事ある毎に言ってるが
ホンマに年収1000万あったん?って事で関係者に取材してみた。
みたいな記事だったんですよね。

今回の記事で師匠にノーダメージだなと思った点は、
・経歴詐称は基本的に他の項目に比べてパンチが無い。
・芸人になる以前の話で現在進行形の話ではない。
・そもそも1000万の下りを自分では看板にしてない。

例えば、東大卒を売りにして、クイズ番組でバンバン出てた芸能人
東大出てませんでしたとなったら、これは大問題なんですけど、
師匠の場合は、VTRでは言われてるけど、自分から
この話をわざわざ広げてないし、芸風にも関係無い事なので
これが虚偽だった所でちょっと盛ったなぐらいかなあと。

また芸人を始める前の話なので、よっぽどな事をしてない限り、
衝撃度が少なくなる傾向にあると思います。
以前EXITの兼近が芸人やる前に結構なヤンチャを
記事で暴露されてましたけど、今は何ら変わりなくTV出てますよね。
過去というフィルターは感覚として結構分厚いものだと実感しました。

それでもこの記事の内容だって、文の書き方によっては、
悪者にする事だって記者にとっては赤子の手をひねる、
もしくは腕ひしぎ逆十字することだって出来たはずです。
なぜそうならなかったか、それは。
直撃に対してすぐにリアクションして
記者を邪険にせず質問に全部ちゃんと答えたから。

シンプルにこれだけです。

芸能人には蛇蝎のごとく嫌われる記者ですが、
記者も人間であり、これは仕事で商売なのです。
直撃に対してノーコメントを貫かれると、
非協力的な赤の他人でしかなく、本人の弁明もないので、
憶測や情報提供者の側面でしか記事を書けないのと、
赤の他人に掛ける情も無いので、悪意の方に
筆が進んで行く
のは容易に想像できるでしょう。

ただネガティブな題材の取材に対して、ちゃんと答えると
記者としては知り合いの感覚になるし、仕事の協力者となるので、
悪く書こうとしても筆が少しは鈍るはずなのです。

こう思ったのは二つの記事を読んだ事がきっかけで、
一つは先ほども名前が挙がったEXIT兼近の記事、
もう一つは千原兄弟のお兄ちゃんの一回目の不倫の記事です。

兼近の場合は直撃に対して、その場で洗いざらい正直に喋って、
ホントは早く話したかったが事務所に止められてた、
こうなって話せて少しホッとしている
」と感謝に近い事も
話してたので、記事の題材は衝撃的だったんですけど、
読後感としてはそこまでの印象は受けなかったんですよね。
これはきっと記者の温情がかなり含まれてたと思います

また千原のお兄ちゃんに関しては、記者が直撃したのが
名古屋に向かう新幹線の改札前で、直撃されて、
話したるからじゃあ名古屋まで着いてこいや」と
逆に提案し、車中で長々と取材を受け、
あのハヤシライスの迷言まで飛び出すリップサービス
こうなったらお兄ちゃんの人柄に惹かれないはずもないし、
やっぱり記事も面白く書かれていたので、
一回目はそこまで仕事に影響が出てない感じでしたね。
ただ、すぐに二回目が同じ記者から出ましたけど。
さすがにそれは世間が許してくれませんでしたけど。

ちなみにこの逆のパターンを行ったのが
アンジャッシュ渡部です。
最初の直撃に「知らない」と突っ張った結果、
二の矢、三の矢を出されて、あとは皆さんご存知ですよね。
そう、あれが地獄ってやつです。

週刊誌の取材は初手が肝心。
今回の文春で改めて気づかされました。
これからの宮治師匠に幸多くあらんことを。



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