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「建築設計」という職業を選んだ理由

まだまだ「女性」が建築を仕事にするということが珍しい時代。
何故その職業を選んだの?と聞かれることもよくあります。

建築業界で活躍する女性はかなり多くなったと思いますが、まだまだ「珍しいねー」とか、「最初男性かと思いました」と言われることも多いんです。

なぜ、建築設計という職業を選んだのか。

私の場合は
「幼い頃から好きだったから」
「かっこいいから」

あとは成り行きです。
基本シンプルでストレートな思考、表現能力しか持ち合わせていないので、「建築家の誰々先生の作品を見て感銘を受けたので」
…なんて事は全くありませんでした。

新聞に折り込まれているマンションや住宅のチラシに大興奮して暫く間取りを見て妄想し、友人の家に遊びに行った際は家の間取りをくまなくチェックするという、とても迷惑な子どもでした。
極めつけに、実家が工務店の友人が「パパの真似」といって、自由帳に間取り図を描いて遊んでいたのを見てから、自分の理想の間取りの家を描くという謎の遊びまで取り入れ、建築好きを加速…

ただ、そんなことは高校生になるまで忘れていて、中学受験で入った私立女子校の大学の学部選択を迫られた際に思い出して、建築学科の専攻を希望したのです。

言い方は悪いですが、所詮女子大…
(特に1〇年も前の話だし)
卒業後の進路に本気なハードモードになることが予想される設計事務所に就職を希望する生徒なんて殆どいませんでしたし、女子大出身の新卒を欲しがる設計事務所も稀な時代でしたが
「女でバリバリ設計出来たらかっこいいよね~」
という浅はかな考えで就活をし、これも運良く名古屋の比較的大きな組織設計事務所に就職することが出来、6年間、意匠設計担当者として多くの経験を積ませていただきました。

今考えると恥ずかしい失敗ばかりだし、入社してすぐの頃は単なる問題児で恥ずかしい思い出ばかり…
毎日ほぼ終電か徹夜で、デートや合コン等を楽しむ余裕はありませんでしたが(その代わりゼネコンのおじさまたちにスナックに連れて行ってもらうことはあったけど、それはそれでとても楽しかった)今振り返ると、あの時必死に働いてスキルを積んで本当に良かったと思っています。
のちに一級建築士の資格を取得したことが大きいですが(この件に関しては大変だったのでまた記事にします)今、まだまだ幼い子どもを2人抱えながら好きな仕事で収入を得ています。

好きな仕事を選べるということ、それで収入を得ることは子育て中の女性は特に難しいので、若いうちに大変な思いをして良かったし、今この仕事が楽しいので、「好き」なことを仕事にして良かったと思います。
まだまだ勉強が必要ですが、追求しても知らない事が次から次へと出てくる業界は脳も身体も衰えなくて良いですよ。

今思えば…
高校2年生くらいまで将来のことを何も考えずに全く勉強をしなかった私が人気の学部に入れたこと(最後の方は頑張ったけど…)
・設計事務所に就職できたこと
・一級建築士を取得したいと強く感じたきっかけがあったこと
・勉強の環境が整えられていたこと

が、大きな要因になっているので、成り行きというか、進める道がこの道だった。という感じです。
そこまで至るには途中で寄り道もあったし失敗も沢山ありました。
あのときもっとあぁしていれば…と思うことはあるし、大変なこともあったけど今までの人生に納得しています。

女性が建築設計の仕事をすることで最近思うことも多々あるので、それはまた別記事にて。

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