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『システムを作らせる技術 エンジニアではないあなたへ』何かが違う(プロフェッショナルマネージャー)

 DXが要求定義からはじまる本を2冊と、「作らせる」というスタンスのこの本を読んでみた。何かが違うとしか表現しにくいが、プロジェクトチームは、ユーザー側と構築側が分かれるという前提の考えなんだろう。

 ゴールについての記述は1章しかないが、これは本の半分の分量があってもいい。なぜなら、プロジェクトの成否は目標設定にかかっているからだ。
 また、システムを最初から全体を構築するという前提でしか考えられていないのも気になる。リーンスタートアップという発想がないのだ。技術的なPOC(Proof of Concept)よりも、ビジネス的なMVP(Minimum Viable Product)を重要視すべきだろう。

 IT業界で慣習化してしまった手法にこだわるのではなく、システムエンジニアリングとして確立した手法をITシステムに適応させた方が、成果につながるのではないだろうか。それにしても、IT業界の人がシステムエンジニアリングを知らないのは、なんとも情けない。もともと、SEという言葉は、ボーイング社のB29の開発責任者のタイトルだったのに...

Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。