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『ある画家の数奇な運命』絵画になることで意味が生まれる(世界の歴史)

 第2次大戦前から戦後を描いたフロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク監督の作品。『善き人のためのソナタ』が良かったので観てみたが、最高に大好きなタイプの映画だった。前日に同じ第2次大戦から戦後を描いた『ゴジラ-1.0』を観て、あまりのストーリーの薄っぺらさに呆れてしまった後だったので、深い感動と余韻に浸ることができた。

 モデルは画家のゲルハルト・リヒターだという。ナチ党政権下のドイツ。戦後の東ドイツ、西ドイツへと主人公の数奇な運命が導いていく。ナチの安楽死政策に絡むストーリーから主人公が自らの絵画に目覚めていくプロセスと、恋人の父親のバックグランドが交差して見事な展開だ。久しぶりにいい映画を観たという満足感で1杯になった。

Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。