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『イスラムと仲よくなれる本』今後の学校教育に必要(世界の歴史)

 外国人労働者として日本に移住するインドネシア、マレーシアなどのムスリムが増えている。今後も増加することは間違いない。そんなとき、たとえば学校の同級生にムスリム(イスラム教徒)、ムスリマ(女性信者)がいたらどう接したらいいのか、彼らの習慣はどうなのかを知る機会が増える。宮城県の作成した先生用の『教育現場におけるイスラム圏児童・生徒の受入に関する事例集』(PDF)と合わせて活用すると効果的ではないだろうか。

 著者の森田ルクレール優子さんの経歴が面白い。

 20年ほど前のエジプト旅行にて、人々が道端で礼拝している姿を目の当たりにして魂が震え、帰国後イスラム教に入信。教えを守ることにより、それまでうまくいっていなかった仕事も復帰。生きる意味、親を大事にするという教えから親との関係性が改善し、家族の大切さを知る。
 12年前に、SNSで出会ったイスラム教徒の生粋のパリジャンと交際ゼロ日で結婚。3か月後フランスへ移住。夫の子ども4人を引き取り、フランス語・子育て経験ゼロから母親になる。自身では4人を出産。現在8人(20歳の三つ子、17歳、10歳、8歳、6歳、4歳)の子育て中。

 本書にもあるが、日本では超レアなムスリムだが、世界というフィールドから見たら日本こそ超レアな国なのだ。
 また、ムスリムでは宗教勧誘をしないこと。宗教には強制があってはならないことなど、私たちが宗教から抱く感覚とは違うことなど、基本的な考え方にも触れている。

 日本の学校教育にムスリムが入ること。これは異文化を認める考え方や、日本というドメスティックな環境とグローバルは違うということを認識させる貴重な体験になることだろう。そんなとき、摩擦があればその理由、地平の融合が図られるならばその方法を学ぶことは重要なことだ。

Creative Organized Technology をグローバルなものに育てていきたいと思っています。