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『カラーパープル』パワハラ、セクハラオンパレード(世界の歴史)

 アリス・ウォーカーの同名小説を映画化したもの。スティーブン・スピルバーク作品だが、彼は1985年のこの作品と、2023年にミュージカル映画としても監督をしている。

 時代は1900年代初頭のアメリカジョージア州。引き離される黒人姉妹、引き離される親子と、アメリカの黒人たちの悲惨な歴史を描いているが、白人との支配、被支配の悲惨ではなく、黒人同士のまるで奴隷のような女性の扱いなどが描かれ、前半はパワハラ、セクハラオンパレードだ。

 メインになるのは、姉妹なのだが、引き離された妹はアフリカで生き、姉の二人の子供を育てていたことが後半でわかる。外部との情報を遮断するため、夫が姉の手紙を隠匿していたからだ。しかし最後は、ハッピーエンドで終わるので救われる。

 アメリカは移民の国だ。そのためか出身母体でそれぞれの教会ができる。この映画でも教会に集まるコミュニティーの人たちが描かれているが、そこには白人は一人もいない。ヨーロッパの場合は、カトリックのためバチカンをヒエラルキーの頂点として、集まる人種はさまざまだ。

 紫色の花が咲くお花畑で戯れる姉妹のシーンではじまり、二人が再会するシーンも紫色の花が咲くお花畑で終わるが、黒人差別、女性差別 、未成年近親相姦レイプ、人身売買、家庭内暴力、虐待、強制労働、無教養と悲惨なシーンが間に挟まれているという構成だ。

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