【16杯目】ド猪骨
さて、試作もはや16回目。試験販売も含めると700食以上も作ってきました。
もはや、スープは完成の極みに・・・なワケはない。まだまだ試したいことは沢山あります。今回は、今までやろうと思いつつ踏み切れなかった「長時間抽出」に挑みます。まさに『ド豚骨』ならぬ『ド猪骨』。10時間、20時間の壁を越えたその先には如何なる味が待ち受けているのか、ひたすら火の番を続けるという地味な作業を続ける精神面での耐久レースです。
~豚骨は8時間以上煮なければ旨みが抽出できない~「ラーメンの鬼」と名高い佐野実先生も仰ってます。
今までは施設(と気分)の都合で、半日炊き出し→試食、てな感じでしたが、今回は退路を絶つために施設の借受以来を3日間連続で申請。何とか途中で飽きないよう文庫本を片手に調理すたーとです。
まずは、骨を下処理して水に漬けます。
で、1時間経過。アクがジャンジャンバリバリ出てきますので、丁寧に掬い取ります。
2時間経過。だんだんアクが出なくなります。
3時間経過
4時間経過。やや白濁してきます
5時間経過
6時間経過。白さが増してきて、いつもならこの辺で食べます。
7時間煮込んだところで一旦火を止めて翌日に持ち越します。ガチンコラーメン道ではないので無理はしません。夜は家でゆっくりします。
2日目。さらに1時間が経過して、累計8時間経過
10時間経過。やや匂いの質が変わってきて、白濁度合いが増した気がします
11時間経過。はっきりと変わってます。スープに粘度が生まれ始め、味見するとクリーミー感が出てきました
期待感を膨らませて、その後3時間ほど煮て2日目終了。累計14時間の炊き込みを経て3日目に突入します。
3日目、さらに3時間煮て累計17時間経過。かなり粘性が見られます。骨に付いていた肉片もグズグズになっていました。
19時間経過。博多か久留米の豚骨を髣髴とさせる見た目になってきました。どうやら本場はこれぐらい煮込むものらしいと実感。匂いも豚とは異なりますが、強くはなった気がします。
そして、21時間経過。Finishです
白濁度合いは10数時間辺りから変化は無かったようです。12~18時間頃で粘性が増した気がします。
とはいえ、ドロドロになることは決して無く、濃さでいうと牛乳くらいの粘性に仕上がりました。
で、肝心のお味はというと、、、やっぱ旨いっす。長時間労働というバイアスを差し引いても旨味が増して、動物エキスらしさが出てきた感があります。
ただ、1日目と比較して3日目のスープは別物にはなりましたが、時間をかければかけるほど正比例して旨くなっているかというと、疑問が残ります。好みによるかな~、というところ。費用対効果を考えると、要検討です。
ん~、脂を足して豚骨に近づけるべきか、魚介等を少し合わせるか、、、また、振り出しに戻ったような気がするほど、奥深いッス、スープ道。
作り続けながら迷い続けるしかないようです。
さて、次はどうやって作ろうかな?
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