in other words

in other words

最近の記事

〈読書感想文〉山崎ナオコーラ『リボンの男』/物語を取り戻す言葉。私たちを分断するストーリーはもういらない。

「韓国・フェミニズム・日本」特集がたいへん話題の『文藝』秋季号ですが、山崎ナオコーラさんの『リボンの男』をどう捉えるか、共感したりモヤモヤしたり納得したりしたので、読書感想文書いてみました。 この小説では「時給マイナス」であることをどこか卑屈に捉えていた主夫の妹子が、子どもとの時間のなかで世界を細分化する「小さな生活」の豊かさに触れ、それを肯定していく。男性が育休を取るのも難しい社会で男女が逆転した家族を描くことは、ジェンダーロールからの解放を感じさせるものだし、妹子が主夫

    〈読書感想文〉山崎ナオコーラ『リボンの男』/物語を取り戻す言葉。私たちを分断するストーリーはもういらない。