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ムササビ好きな小学2年生が研究者の卵になったかもしれない話

今日は珍しく仕事ではなく、娘のことを書きます。というのも、現在小学2年生(8歳)の娘はこの冬、憧れの「ムササビ先生」こと岡崎弘幸先生との初対面を果たし、その様子はまるで、研究者の卵として一歩を踏み出したかのような、娘にとっては大興奮のエピソードとなったからです。

もちろん、親である私にとっても、忘れられない経験になりました。その岡崎先生がこれまで撮影協力してきたムササビが2024年1月14日(日)のNHK「ダーウィンが来た!」に登場します。
※ 2024年1月21日追記:放送日が1月21日(日)19:30からに変更になりました!

記録としてこのnoteにまとめますが、少々親バカエピソードが含まれていることもご容赦ください。


娘とムササビとの出会い

娘がムササビの存在を初めて認識したのは、2021年の春。軽井沢のピッキオで「空飛ぶムササビウォッチング」に参加したことがきっかけでした。

娘が初めてムササビを見た5歳の時

夜空を木から木へと滑空するムササビの姿を初めて見た時の感動は忘れられない体験になったようで、それからムササビのことをもっと知りたい、もう一度ムササビに会いたいと、軽井沢に来る度にムササビの話をするようになりました。

軽井沢のピッキオでは、ムササビウォッチングの前に生態についての説明の時間があるのですが、それを聞くのも好きだそうで、これまで娘のリクエストに答えてシーズンごとに3回は行ったように思います。

ムササビのお母さんのお腹に赤ちゃんが乗っておっぱいを飲んでいる様子がモニターで見られ感動

そして2021年の8月、この日も娘の夏休みを利用してムササビウォッチングに参加したのですが、偶然にも出産期のムササビの子育ての様子を巣箱のモニターカメラで見ることができました。

親子のムササビを見た感動を娘も日記に書いていました

これには親も感動・・・。娘はムササビの命の誕生を間近で見ることができ、ますます興味が湧いたようでした。

ムササビへの想いが「未来」につながった瞬間

それからというもの、絵を描くことが好きな娘は、幼稚園の生活の中で普段はなかなか会うことができないムササビの再会を夢みて絵を描き続けてきました。

そんなムササビ大好きな娘の思いが「未来」へとつながった瞬間がありました。

それが2022年7月に放送されたNHK「ダーウィンが来た!」のムササビ特集の放送回です。

元々「ダーウィンが来た!」を毎週見ていた娘ですが、この日の温度感は明らかに違いました(笑)。東京・八王子の住宅街にある幼稚園にやってくるムササビに長期密着した内容だったのですが、専門家として登場したのがムササビ研究の第一人者として知られる岡崎弘幸先生(当時は中央大学附属中学校高等学校教諭)でした。

娘が番組を見た直後「私も岡崎先生みたいなムササビの研究者になりたい!!」とはっきり言ったのです。娘の「好き」が「未来のお仕事にできるんだ」という大発見につながったようで、この時の娘の興奮度合いはすごいものでした。(私自信も、なるほど!そう感じたのか!という発見でもありました)

小学1年生で描いた「未来のわたし」

テレビを見てから、娘の描く絵も変わりました。

小学生になって、「未来のわたし」がテーマの絵画では、ムササビの研究者として活動している様子が描かれていました。

そしてある時娘から、「ムササビ先生に会って直接聞いてみたいことがあるんだけど、会えるかな」と言われたのです。

私も、何がベストなのだろう。といろいろ考えてみたのですが、まずは娘の思いを先生に知ってもらうところから、ということで、「お手紙を先生宛に書いてみるのはどうだろう」と提案しました。

娘が書いたお手紙には、ムササビへの愛と生態についての質問事項がぎっしり・・

そして数週間後、何とムササビ先生から娘宛にお返事が届いたのです。これには、娘も大興奮!

先生からは、丁寧に娘の質問に対しての答えが書かれていました。例えば、娘が「なぜ、ムササビは葉っぱの真ん中を丸い形で食べるのでしょうか」と質問したところ、「木の葉っぱの真ん中をたべるのは、葉を2つに折ってまん中だけ食べるからです。これは葉のまわりに、にがいものが入っているためです」など一つ一つの質問に全て回答いだたきました。

先生も日々お忙しい中で、こんなにも丁寧にお返事をいただいたことに、心からの感謝の気持ちです。そして、お手紙は質問への回答だけではありませんでした。

先生からのお手紙の内容を一部抜粋させていただきます。

ムササビが大好きな⚫️⚫️さん、きっと夢が実現すると思います。そのためにできることは協力したいですし、おうえんもします。先生の学校に山でほごしたムササビのグリがいます。もしよかったら、見に来ませんか?

岡崎先生のお手紙より

なんと、ムササビ先生とお会いできるだけでなく、保護しているムササビにまで会えるという提案まで。娘も私も心臓がバクバクしてきました(笑)。親としては、まだお会いしていない中で娘の未来への思いを受け止め、「応援します」と書いていただいた先生のメッセージに、胸熱でした。

ムササビ先生と初対面

2023年12月下旬、ついに、この日がやってきました。冬休みを利用して、娘がムササビ先生にお会いする機会をいただいたのです。

保護したムササビのグリちゃんを先生に見せていただきました

ムササビのグリちゃんとも初対面を果たしました。グリちゃんは、高尾山の木の下で落ちて動けなくなっていたところを発見し、保護しているそうです。娘は先生にムササビの特徴やこれまでの研究について、いろいろと教えていただきながら、必死でメモをしていました。

その数日後、今度は高尾山で先生が主催しているムササビ観察会にも参加する機会をいただきました。

ムササビ先生とムササビ研究をしている大学生のお姉さんと共に観察会へ

この日は、先生の学校の生物部卒業生である大学生のお姉さんも参加。娘はすっかり打ち解け、質問攻めの中でムササビが動き出す夜に向けて高尾山を登山していきました。

途中、落ち葉をくまなく探すとムササビが葉っぱを食べた跡がわかる、ということを教えてもらい、娘もついに本物の”ムササビが食べて丸い穴があいた葉っぱ”を発見!

これまで知識として学んだことでも、やはり本物の葉っぱを見たことで、大興奮。これぞフィールドワークだなと思いました。

ムササビが食べた跡がわかる葉っぱ

実はこの日、ムササビに会うことはできなかったのですが(正確には鳴き声は聞こえたのですが)、娘の中では、ムササビに会えなかったがっかりな気持ちよりも、ムササビの生息域を肌で感じ、先生方から直接高尾山の中で学ぶ時間が遥かに大切な宝物の時間となったようでした。

私としても、また高尾山に娘とムササビに会いに行く理由ができたな、という思いで、今年必ず再訪したいです。

まとめ

娘の幼稚園時代から小学2年生の現在に至るまでのムササビエピソードをお読みいただき、ありがとうございました。

親としても、「ムササビ研究者になりたい」という娘の思いはこれからもしっかり受け止め、一番の応援者でありたいと思っています。一方で、私が今回のエピソードを通して娘に伝えたこと、大切だと考えていることについても、最後に書いておきます。

将来の夢を叶えるためには、自分の努力だけでなく、パワーをくれる人、応援してくれる人との出会いが必ずあるということ。

娘には、そんな話をしました。私自身、これまで約40年間の人生でも、ターニングポイントには必ず大切な人との出会いがあり、その人の存在が未来のチャレンジに向けて大きなパワーをくれた、と後から感じることがたくさんあるんです。

人生の挑戦や夢を自分1人でかなえることは、困難。だからこそ、自分の思いを誰かに伝え、共感してくれる人たちと出会い、その過程で夢を現実にしていく人生こそが、豊かな人生だと信じています。





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